X線CTで見えた日本刀のき裂補修跡

 日本非破壊検査協会(JSNDI)の機関誌10月号が届きました。ティータイムコーナーに私の投稿が掲載されています。

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 9月号では、通常のX線CTでは日本刀の内部のきずを検出することは不可能だといわれていましたが、工夫次第で可能でしたという話でした。10月号では、X線CTで面白いものが見えました、という話です。それがき裂の補修跡です。

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室町時代の日本刀にも酸研ぎ?

 公然の秘密として日本刀の研ぎの過程で硝酸を使うことが行われており、「現代の差し込み研ぎ」とい名前で呼ばれているそうです(FBでの議論を参照ください)。硝酸を使うとハイコントラストな刃文を浮かび上がらすことができます。

 砥石を使う研ぎでは、光線の当て方を工夫してようやく見える淡いコントラストの刃文になります。しかし現在日本刀を展示してある博物館に行くと、光の当て方を工夫しなくてもくっきりとしたハイコントラストな刃文の刀に出会うことがあります。これらは、硝酸を使う「現代の差し込み研ぎ」の可能性が高いようです。私が、先日このブログで紹介した両国にある刀剣博物館で撮影した刀について、硝酸を使うこともあるプロの研ぎ師の方が「酸を用いた研ぎだと思います。」と看破しています。この写真です。

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 次の写真は、別の機会にやはり刀剣博物館で撮影した別の刀の写真です。

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 展示の仕方が異なりますので、刃が上か下かの違いはありますが、刃、刃文(匂口)、地金の濃淡、そのコントラストはほとんど変わりないと思いませんか?この写真はいずれも私のiPadで撮影したもので、特別の照明は使っていません。また撮影後トリミングはしましたが、そのほかの画像処理は一切していません。下の写真は現代刀ではありません。

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ANA伊丹空港での混乱

 昨日朝、伊丹空港は大混乱になったと報道されています。『大阪・伊丹空港で刃物持ち込みか 乗客ら手荷物再検査』(日本経済新聞)。

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<日本経済新聞の記事より>

 アーミーナイフを持ち込み手荷物の中に入れていた乗客がいて、X線検査で発見されたものの検査員がその乗客に渡してしまったとのことです。アーミーナイフというと怖そうに聞こえるけれど、マルチツールナイフとか十徳ナイフと呼ばれているものですね(Wikipedia)。

 実は、数年前に私はミニチュアのマルチツールナイフがキーホルダーになったやつを面白いと思って手に入れて、ポケットに入れたまま航空機の検査場を通過しようとしたことがあります。発見されて、取り上げられました。

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こんなやつです。

放棄しか方法はないと聞いて、「こんなのでハイジャックできるんかい?」というだけ言ってみました。無駄でした(笑)。

このニュースを最初に知ったときには、”人間はミスをするものだ。それをゼロにすることはできない。ミスが分かったときに、何千人に影響が出ようと、何億の損害が出ようと安全を最優先に対処したとしたら、それを非難すべきではなくむしろ敬意を表すべきだ。”と考えていました。

でも、経緯を見ると・・・

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小学校同級生と蒲田で語らい

東京で仕事をしています。夏ですね。
昨日仕事を終えた後、蒲田で小学校の同級生と会いました。

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2013年1月に、ある技術的課題をめぐり、56年ぶりに再会した彼です

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今回は私の方が尋ねたいことがあり、昼に電話したら、夕食を食べようということになりました。

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航空専門学校での超音波探傷講習

 日本非破壊検査協会(JSNDI)が、学生の身分では資格を取得できないように制度を改悪しました。いろいろな意味でおバカな決定だと思います。もう少し知恵を働かせなさいよ、といいたいです。

 私が勤務していた日本航空専門学校では、超音波探傷をはじめとした非破壊検査の教育に力を入れてきました。三菱重工・川崎重工・IHIなど航空宇宙機器メーカーをはじめとした各企業に、非破壊検査のエンジニアを送り出してきました。残念ながらその教育が風前の灯火になっています。

 毎年JSNDI主催の講習会を開催してきました。今年は実施するというので、私も14日・15日参加してきました。

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 会場の材料実習室です。机も吊り型の電源も実習場のパーテーションも、試験片を置く木枠もすべて、教員の手作りです。懐かしいし、愛着があります。日本航空宇宙非破壊試験委員会(NANDTAB-JAPAN)の初代委員長もここで勉強をしていきました。

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 講習の様子です。講師をしているのは、現在は某大手航空機エンジンメーカーに勤務している卒業生です。

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旧東海道沿いの鈴ヶ森処刑場跡

 台風15号の影響で首都圏の交通網は大変なことになっているようですね。5日には京急でトラックと衝突-脱線の死者が出る大きな事故がありました。京急はこのところよく使う電車です。北品川から鈴ヶ森は、旧東海道に沿って走っていて、この間の旧東海道は昔の道幅を守っていて、趣きのある街並みになっていて、お気に入りです。先日は大森にある安政3年(1856年)創業のお蕎麦屋さんで蕎麦御膳をいただきました

 鈴ヶ森といえば、時代劇などで出てくる鈴ヶ森処刑場を思い起こします。先日行ってみました。

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大井競馬場の近くですね。

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旧東海道の本当にすぐわきにありました。

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八百屋尾お七を火炙りの刑に処した場所とのことです。石の穴に鉄柱を指して、お七を縛り付けて、周りに薪を置いて生きたまま焼き殺したらしいです。火炙りの刑は知っていましたが、人里離れた場所で処刑したのだろうと勝手に思い込んでいました。これはもう見せしめの公開処刑ですね。

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日本刀の非破壊検査その1 X線CTによる断面撮影

 日本非破壊検査協会(JSNDI)の機関誌9月号が届きました。

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 Tea timeというコーナーに『日本刀の非破壊検査その1 X線CTによる断面撮影ときず』と題して投稿しました。すべてをここにアップするわけにはいきませんので、さわりだけ。

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追悼 浦靖則さん

 30日の新聞を見ていて、おくややみ欄に1980年代に出光エンジニアリングの共備事務所所長であった浦靖則さんの訃報を知り、お通夜へ行ってきました。50人弱の人が集まっていました。その中には、1980年代に、苫小牧の石油備蓄基地や出光の製油所あたりで一緒に仕事をした懐かしい顔もありました。

 第2次オイルショックの時に失業をして、職を求めて苫小牧市にやってきてからの約10年間は、主に石油の製油所・油槽所・備蓄基地で働いていました。出光エンジは仕事を発注してくれるお得意さんのひとつでした。まぁいろいろな人がいて元請け下請けの関係で、人知れず舌を噛み握りこぶしを握ったこともありました。浦さんは違いましたね。一人の人間としてエンジニアとしていろいろなことを教えてもらいながら一緒に問題解決に奮闘した記憶がよみがえります。苫小牧市で出会った忘れられない人の一人です。

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 特に、当時国策で出来たばかりの石油備蓄基地、5年に一度の法定点検のためのタンク開放工事の実務を当時40歳そこそこであった浦さんが担い、私が勤めていた会社も協力会社(下請け)のひとつとして参加していました。民間備蓄(共備)のT8を在来工法で実施しましたが、これが大失敗。そのリカバリーを文字通り死に物狂いで行いました。その真っ最中にTVでJALジャンボ機御巣鷹山墜落事故が報じられていました。そしてそのあとのCOW(Crude Oil Washing 共油洗浄)工法の採用。生涯の中でも忘れられない体験です。当時の同僚と同じように、浦さんも共にに奮闘した”仲間”という感じがします。

 直径82m、高さ10m、11万4千kLの原油を備蓄するタンクが、88基。GooglMapで見下ろすと点のようですが、ひとつひとつが巨大です。中でもT8・T3・T14は忘れられません。

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教え子との再会とBoeing747のエンジン

 昨日(8月15日)、24年前に18歳だった航空専門学校の教え子たちがお盆帰省組も含めて集まるので、来てほしいとのお誘いを受けて、千歳にある全日空ホテルで昼食をとりました。どの料理もおいしかったのと話に花が咲いて、料理の写真を撮り忘れてしまいました(笑)。

 皆42歳になったのだけれど、つい最近結婚した新婚のW君は仲睦じく奥さん連れ、I君はすでに高校三年の息子がいて進路について悩んでいたりと、人生それぞれです。

 私の24年前といえば、41歳で航空専門学校に転職をして4年目、超音波探傷教育の導入を企ててようやく教育が始まったころです。最もエネルギッシュな頃かな?私の目にはアラフォーのおっさんたちの顔が、20歳前後の少年のころにオーバーラップしてきます。

 食事を終えて、学校へ行ってみるかということになりました。私も定年退職をして7年になりますから、「どちら様でしょうか?」といわれる可能性も大です。向陽寮の寮監室へ行ってみたら幸いよく知っているH先生が当番でした。お願いして格納庫をあけてもらいました。 

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当時800mあった滑走路は売却されて、今は太陽光パネルや別の会社の建物が建っています。

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格納庫の中には、セスナ172を中心にして小型機が所狭しと格納されているのは当時と変わりありません。やはり当時はなかったものに目が行きます。

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週刊日本刀の迷走と刃文をめぐるネット上の議論

 猛暑の中の東京大阪への出張から7日(水)に帰ってきました。そのダメージからなかなか抜け出せないでいましたが、どうやら良いようです。やはり歳のせいですか、回復が遅くなっています。

 この間に出ていた週刊日本刀の9号と10号を購入していました。

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 100号まで刊行されるそうですが、この10号までの迷走は目を覆うばかりです。創刊号が発売されるときにプロモーションビデオまで作って宣伝されていた『化粧研ぎによって隠されていた刃文をはっきりと浮かび上がらせる』とされた『特殊撮影』は4号で終わってしまいました。4号までの撮影をした池田長正氏は「もうやらない」といっています。公益財団法人 日本刀文化振興協会の特別研究員という肩書の女性が説明するプロモーションビデオは、私の目から見てもでたらめでした。徳川美術館所蔵の村正の刃文を「化粧研ぎのイメージ」と紹介し、特殊撮影によるハイコントラストの刃文像を「作られた当時の」「本来の刃文」と紹介し「これを見るとタイムスリップできる」とまで言っていました。プロモーションビデオはすでに削除されています。

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 出版社の側からの説明は、10号までの時点で全くありません。これで定期購読を勧誘していたわけですから、説明責任はあるでしょう。不誠実です。他の記事もどこまで責任もって書いているのか疑わしいです。

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«A Doctor's Sword この日本刀はぜひとも日本に里帰りさせたい