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アルキメデスの原理とガリレオ

アルキメデスの原理についてシリーズで取り上げています。第1回のときに271828 さんから教えてもらった板倉聖宣著「僕らはガリレオ」(岩波科学の本)が今日届きました。

Bokug 第1話が「すりかえられた黄金はどれだけか-アルキメデスとガリレオ-」でした。早速読みました。とても面白い。浮力をここまでわかりやすく説明したものを私は知りません。

混ぜ物をされた王冠を見破る話。ここを読んで正直にんまりです。

Cimg2075 この前の記事で書いた、さおばかりを使うと銀の含有率までわかるではないか、ということが書いてあるではないですか。しかも、ガリレオの考察だそうです。

ガリレオさん、またがぜん好きになりましたね。アルキメデスならそう考えたであろう、というのです。超音波本の中にもガリレオさんは登場します。(ちょっとだけですが・・・)

ガリレオのすごいところは、このことを書いた論文のタイトルが「小さなはかり」となっているところです。私はまだ実験を行っていませんが、さおばかりのさおの長さは少なくても1mは必要だろうと考えていました。場合によってはもっと長く。それでも金と銀が浮力によって重さが減る割合をさおの長さに換算すると、短いごくわずかな範囲になります。ガリレオはそのことを考慮して、長さを精密に測る工夫も示しているというのです。ここには書きませんが、ほーなるほどというものです。これから行う実験に即採用ですね、このアイデア。

ただ板倉さんの本を読んでいて、ひとつ間違いに気づきました。(多分・・・)

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Cimg2076 間違いだと思うのは、左の記述です。XとYとの間にある場合、長さの割合が銀の混ぜられた割合になる、とされていますがそうはならないと思います。

比重が1なら錘は支点まで移動しなければなりません(腕の長さを0にすることです)。まったく錘を動かさないということは、比重が無限大であることを意味します(現実にはありえませんが・・・)。錘の移動距離の割合(L)と被測定物の比重(ρ)との関係はL=1/ρになるはずです。直線にはなりません。

Goldsilver 簡単にEXCELでグラフを作ってみました。横軸の説明を補足します。被測定物が空中にある状態で、さおばかりで錘をかけてつりあわせたさおの位置が支点から1mとします。この場合に、次に水に沈めたときに浮力分だけの錘の位置を支点側に移動しますが、横軸はこの移動距離を表しています。(ややこしい言い方ですみません。もうちょっと整理した言い方が出来ると思いますが、今日のところはこれで勘弁してください)金100%と銀100%の部分を拡大しています。100mm弱の間隔になります。

私としては、さおばかりの方法が有効であるはずだが、この方法も比重が大きいところではスケールが小さくなってしまう、だから精度が粗くなるのだ、というところが次の展開へのステップになるのです。だからこだわります。

ガリレオが間違ったのか板倉さんが勘違いしているのかはわかりません。でも水面を描くのに地球の一部だから直線ではなくて曲線にする厳密性を話題にしているときに、この関係が直線というのはまずいと思うのです。

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コメント

SUBALさん おはよう

出張続きでコメントが遅れました。商売柄、この本の滑り台に関する部分(落下の法則)はきっちり読んだつもりですが、秤に関することはSUBALさんほど追及していません。
密度の割合がグラフで直線にならない、これは極めて近代的な視点だと思います。式全体を示して頂けると助かります。

投稿: 271828 | 2007年11月25日 (日) 04時01分

271828 さん

板倉さんの本は面白いですね。落下の法則はこれから読みます。

>密度の割合がグラフで直線にならない、これは極めて近代的な視点だと思います。式全体を示して頂けると助かります。

これについては、新しい記事として書きましたのでご覧になってください。

私はほとんどカンピュータでやっていましたが、271828さんに促されてやってみましたところ、証明できました(多分)。

この辺について書いた文献はあるのですかね?

投稿: SUBAL | 2007年11月25日 (日) 11時33分

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