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WiiFitのロードセル

このブログによく来られる方はご存知ですが、我が家にはニンテンドー共和国の税金徴収官が常駐しています。

Cimg2130 WiiFitは今年の正月家族遊びのアイテムです。わたしもやりました。本日BMI は24.28ぎりぎり標準でした。ヨガや、ヘディング、ジャンプ・・・・やりました。バランスが表示されるのが面白いですね。全身の重心を移動させながら30分もゲームをやると、心地よい疲労感が出てきます。

Cimg2131これは、ロードセルを使っていることは直感的に解りました。分解をして中を見たいと思ったのですが、子供たちに止められました。しょうがないのでネット検索をしたら、やはりありましたね。分解した写真、こちらです。「某機械メーカー技術者」とのことですが、やはり開けてみたくなるようですね。これで、実際に分解して見なくても様子はわかります。

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非常にシンプルですね。4個のロードセルがあり、電池ケースと小さな基板があるだけ。躯体の強度にはずいぶん苦労をした様子は裏側を見れば解ります。

ロードセルは、たいてい荷重がかかると変形する金属に「電気抵抗ひずみゲージ」(薄い金属箔に電流を流すと金属箔に生じたひずみに比例して抵抗が変化することを利用したセンサ)を貼り付けたものです。色々なタイプがありますが、これはシンプルですね。角棒の一方を土台側に溶接をしてあって、片側は浮かせてある。溶接をした反対側に上からの荷重がかかり角棒には曲げ変形が生じるようになっています。

Wiifitimage こちらに、開発者の座談会が掲載されています。これを見ると、シンプルなせん断型ロードセルのようです。左の絵は、上記2つのサイトの情報から、Shadeで想像図を作ってみました。どうでしょう、違っているかな?土台との接合部は点付け溶接だけなのかな?疲労寿命の評価はしているのでしょうか。(体重計とは頻度が大幅に異なってくるでしょう)

棒の側面に45度傾けて電気抵抗ひずみゲージを張ればよいわけです。この荷重センサを四隅につけているわけですね。

Image2126 棒に曲げの力を加えると、せん断力と曲げモーメントが生じる・・・材料力学の基本ですね。右の図は、以前米国の高校生とブリッジコンテストに関するメールのやり取りをしたときに作ったものです。トラスの部材にかかる軸力と、単純梁のせん断力図(SFD)と曲げモーメント図(BMD)の関係を説明するためのものです。梁トラスの斜め部材はせん断力を受け持っていることがわかります。それに対して平行部材は曲げモーメントを受け持っている。

曲げモーメントはゲージを張る場所で微妙に値が違ってきますが、せん断力は片持ち梁の場合は原理的にはどこでも同じになります。

座談会を読むと、当初はボードの中にWiiリモコンを仕込んでバランスを読み取ろうとしたようですね。

通信には無線を使っているようですから、Wiiリモコンのときのようにこれをパソコンのマウスのように使う、ということも出てきそうです。加速度は面白そうでしたので、チャレンジしましたが、これはやっても仕方ないような気がしますね。

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コメント

こんにちは。我が家にはついにDSが入りました。任天堂の社長は東工大出身でして、昨年の大学での講演会は大盛況だったそうです。家族でゲームを楽しむという視点は、以前のゲームの暗さを脱するのによいと思いますが、やはりスポーツは現実世界で楽しみたいものです。

本棚、つくられたのですね。私のも並べていただき、ありがとうございます。

投稿: KADOTA | 2008年1月 5日 (土) 23時28分

KADOTA さん こんばんは
任天堂というと、わたしらの世代ではトランプと花札の会社なのです。
モニター画面を見ながらボタンの早押しをするゲームのイメージからの脱却を狙っているようですね。DSは携帯通信機器の端末といった様相ですし、Wiiは人間の体にセンサをつけて全身で仮想空間に入っていきそうな勢いです。
今のゲームを見ていると、結局すごろくとトランプを組み合わせてモニター上に3DCGを出しているだけじゃないか、という気になるのですが、ニンテンドーはもう一回脱皮しようとしているのかな、というところで注目しています。
いずれにしても、スタッフに機械工学に明るい人がいますね。社長自身かな?今の社長さんは、北海道室蘭市の出身で元室蘭市長の息子さんです。

>やはりスポーツは現実世界で楽しみたいものです

おっしゃると通りです。それでもものぐさとうさんはやらないよりは良いかとも・・・(苦笑)。

>本棚、つくられたのですね。

はい、KADOTA さんのブログを見て真似してみました。お気に入りの本を並べておくのは、自己紹介の代わりにもなりそうで、面白いアイデアだと思います。

投稿: SUBAL | 2008年1月 6日 (日) 00時37分

SUBALさん おはよう

昨年の暮れにセンサーのメーカーの方と名刺交換する機会を得ました。任天堂の開発者もきっと「フォースプレート」を参考にしたに違いありません。
http://www.kistler.co.jp/app/003/app304.html
センサーを安く・大量に生産する知恵には驚かされますが、それ以上に企画力が図抜けているのでしょう。ソニーやMSは相変わらず「電気紙芝居」です。
値段や溶接のことを考慮すると金属とは鉄でしょうか?

投稿: 271828 | 2008年1月 6日 (日) 05時18分

271828 さん 今年もよろしくお願いします。

開発者の座談会を読むと、ボードのアイデアと試作品はたくさんあったようですね。明らかに機械系に強いしかも人脈と交渉力のある人がいそうです。
当初体重計屋さんに相談したら、相手にされなかったということもいってますね。

>ソニーやMSは・・・

PSPは液晶パネルがすぐ壊れるというし、パソコンでも基本的な材料力学的な評価をしているのか、といいたくなるような壊れ方をします。ベースになる技術をおろそかにすると・・・・それ以上言うのは止めにしましょう。

多分起歪体は鋼でしょう。それにしても既存のロードセルに比べてとんでもなくシンプル、起歪体なんてただの角棒でしょう。それでいて、体重計としての認証を受けているというのですからね。

ホイートストンブリッジは間違いなく使っているでしょうが、ロードセルを4つにすることで精度を保ちつつ形状をシンプルに(コストダウンも)出来たのではないか、と見ているのです。起歪体に対する力のベクトルが単純になりそうです。

投稿: SUBAL | 2008年1月 6日 (日) 10時30分

このエントリでびびっと来ました。
http://blog.goo.ne.jp/slide_271828/e/48e567556abe98f062b99e3cda8c705d

滑り台ブログさんの記事。3軸加速度センサ付きの測定器?!それ、WiiRemoteでできるんでは??!!

投稿: 平田敦 | 2008年1月20日 (日) 09時27分

おはようございます。

びびっときましたか。実は私もこの記事を読んで、昨夜からうとうとした頭で、WiiAccの活用方法を考えていました。

>滑り台ブログさんの記事。3軸加速度センサ付きの測定器?

まさにそのものですね。
Wiiリモコンをそのまま活用するには、多分以下の3つの問題点がありそうです。
(1)加速度のレンジ。Wiiの加速度センサは4G程度までです。かの測定器は200Gまで?

(2)サンプリングレートの問題。WiiAccで通常のパソコンで測定すると60Hz程度はいけますが、硬いものに当たったときの瞬間的な加速度は取れない可能性があります。

(3)WiiAccが動作しないという不具合があるらしいこと。
こちらにコメントを寄せてくれた方がいるのですが、私にとっては腰をすえてやらなければ、簡単にわかる代物ではなさそうです。
http://subal-m45.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/wiiaccver10_4592.html#comments

これらの問題点はありそうですが、問題点があるから面白いという見方も出来ると思うのです。
かの測定器は、多分子供の頭に質量を合わせて、落下距離も実際に近いもの、という考え方でやっていると思います。
落下距離を短くするとか、落下物の材質形状を考えるとか、工夫の余地はあるかもしれません。ショア硬さ試験機のような簡易的なものとして、ある限界の範囲であったとしても、作ることは可能かもしれません。

昨夜は久しぶりにWiiAccを起動させて、Wiiリモコンを振り回しながら妄想にふけっていました。

投稿: SUBAL | 2008年1月20日 (日) 10時33分

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