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はね瀧橋の構造 その2 曲げモーメントを小さく

川などをまたぐために橋は架けられます。一番単純な方法は丸太を渡すことでしょう。わたる長さが長くなると、真ん中あたりで折れてしまいそう、という直感は多くの人が経験から持つことが出来るでしょう。

Trrv つまようじでも、道具を使わずに手だけで二つにしようとするとき、両端を一生懸命に引っ張って切ろうとする人はいないでしょう。右の写真のように曲げの力をかけておるようにすると、小さな力でも簡単につまようじを2つにできます。曲げモーメントが作用するからです。曲げモーメントはてこの原理で、真ん中の部分の断面に大きな力をかけることが出来ます。この場合、つまようじの両端を持っている位置が中側に寄って短く持つと、折るのに大きな力が必要になります。

Bending_moment てこの原理ですから「曲げモーメント=力×腕の長さ」です。橋に置き換えてみると、車などの荷重の大きさは同じでも橋の長さが長くなれば腕の長さが大きくなり、曲げモーメントは大きくなります。そこで、橋を平らな地盤に架けるとすれば、適当な間隔に橋脚を入れてやれば、曲げモーメントを小さくすることが出来ます。

しかし、渓谷に橋を架けるときに橋脚を立てるとすると、長くなってしまうだけでなく、場合によっては斜面に橋脚を立てることになり、技術的にも困難が伴います。

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そこで、下から支えるのではなく上から吊るという発想が出てきます。つり橋ですね。

Hanetakiimage2 はね瀧橋では、両岸から斜めに渡した部材で三角形をつくり、その頂点から橋の中央部を吊り、中間よりやや下のところで橋床を支えています。これで合計3箇所に橋脚を建てたと同じことになります。

このことによって、単純に横に橋を渡したときと比べると、最大曲げモーメントはおよそ1/4になっています。

次回は、はね瀧橋の三角形について考えて見ます。

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コメント

こんばんは
実例に沿っての分かりやすい解説ありがとうございます
今のところ、おちこぼれずに読ませて頂いております(^^)

投稿: こにタン | 2008年2月 9日 (土) 00時52分

こにタン さん
写真の掲載を承諾していただきありがとうございました。おかげで楽しくブログ記事を書かせてもらっています。はね瀧橋効果でしょうか、久々に科学ブログランキングで2位になっています。

「力」という目に見えないものを、力に耐えている「かたち」から見てゆこうという学問が構造力学だろう、と勝手に解釈しています。
おう!あんたはそうやって毎日力に耐えてんのネ、ということが解ると、なんだかいとおしくなるのです。
渓谷にかかるはね瀧橋のかたちを見たとき、嬉しかったですね。
次回からちょっとだけ式が出てきますが、最後までお付き合いいただければと思います。
週末は、271828さんたちと山菜採りだとか、春の香りうらやましいです。当地ではまだ山に入ると遭難の恐れがある気候です。

投稿: SUBAL | 2008年2月 9日 (土) 10時08分

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