はね瀧橋の構造 その4 トラスの軸力
はね瀧橋について連載しています。
271828さんとこにタンさんが、昨日現地に行って写真を撮ってきてくれました。お二人ともブログ記事を書いておられます。写真はこにタンさんから提供していただきました。綺麗な橋ですね。
三角形の頂点から橋の中央部を吊っているワイヤーです。今日は、このワイヤーを引っ張るかたちで伝えられた力の行方についてです。
トラスは三角形が基本の単位となります。この橋はもっともシンプルなトラス構造で支えているといえるでしょう。頂点を引っ張るようにして伝えられた力は、斜めの部材で分担して受け止めます。
右の図は名工大市之瀬研究室で公開している「構造力学入門ソフトウエア」の実行画面です。
トラスの軸力を考えるときは、ベクトルの加算と部材を仮想的に切断してみるという思考実験で理解することが出来ます。このソフトは、このことを理解して「グリグリ遊ぶ」とトラスの基礎がすんなり解る優れものです。
頂点の角度が60度(正三角形)だとすると、斜めの部材にかかる力=軸力(x)はx=(W/2)/cos(60/2)で求めることが出来ます。cos30=0.86ですから、X=0.58Wとなります。三角形の頂点から下向きに引っ張っている力をWとしています。
軸力の大きさは、頂点の角度が小さくなれば小さくなります。限りなく0度に近くなればW/2になります。逆に角度が大きくなれば、軸力は大きくなります。
そのあたりが一目瞭然となるソフトウエアを作りました。
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ソフトをダウンロードして、三角形の頂点あたりでマウスボタンを押してそのままマウスを動かしてみてください。トラスの高さを変化させると、軸力も変化するのがわかるでしょう。
荷重は100にしてあえて単位はつけていません。軸力は荷重に比例しますから、このソフトで示している軸力の数値は、荷重に対する%表示と考えていただくとよいでしょう。
私は子供のころ幾何の問題を解くとき(幾何以外でもしばしば)新聞広告の裏側にあれこれ図を描いたり計算式をいじくりまわしていました。いま、コンピュータソフトを作ることが、新聞広告の裏に書いた落書きに相当しています。っそんなソフトですが、よろしければ遊んでください。
トラスの高さを高くすると軸力は小さくなるのですが、部材は細長くなります。倒れやすくなるというだけではなく、細長くなると座屈しやすくなります。細長い部材に圧縮の力をかけると、あるところで腰が砕けるようにクニャと曲がってしまいます。これが座屈です。
座屈する荷重は、部材の長さの二乗に反比例します。2倍の長さになれば1/4の力で座屈するということです。どこか程よいところがあるはずで、これはある程度計算で求めることが出来ます。
はね瀧橋は、頂点の角度は90度ほどでしょうか。
つまようじブリッジコンテストでは、逆V構造の高さをどの程度にするか試行錯誤が続きました。次回は、310キロの記録を打ち立てた作品の頂点の角度を調べて見ます。
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