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ケネディー宇宙センターからの手紙

Cimg2384 Kennedy Space CenterからAir Mailが届きました。

なんだろうと思ったら、卒業生からでした。内容からして、ここで公開してもよいだろうと判断して公開します。

         

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拝啓 初夏の候、いかがお過ごしでしょうか。

昨年自分が配属されている部門に、自分と同じ航空技術工学科卒のKが配属されてきました。

先生のことを聞くと、相変わらずお元気です、と言っていましたので安心しました。

突然のこの手紙ですが、自分は現在宇宙機器品質保証課に配属されており、日本でH-2Aロケットの検査業務を実施していましたが、一昨年より宇宙ステーションの日本モジュール「きぼう」の検査をケネディー宇宙センターで実施しています。

手紙を書いている今は、現地5月30日で、打上を明日に控えています。「きぼう」は、NASAによりスペースシャトルで打上げてもらうため、あとは無事成功するのを祈るのみです。

最近、先生のホームページを見つけて、懐かしく思うとともに、先生方の教えが世界中で生きていることを知っていただきたく、お手紙を差し上げました。

またいつか学校に遊びに行きたいと思いますので、そのときは宜しくお願いいたします。敬具

平成16年卒 義本知範

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うれしいですね。元気で活躍してくれていることもですが、文面に母校と後輩に対する気遣いがにじみ出ています。

星出さんのミッションが華々しく報道されていますが、何年も前からこの日のために地道に積み上げてきた技術と努力があるのですね。その現地最前線でのスタッフのなかに卒業生がいたとは・・。「きぼう」が身近に感じられます。すべての準備を終えて打上を待つばかりとなったスタッフの気持ち、どんなのでしょうね。ちょっとうらやましい。

それにしても、この手紙、5月30日の消印で届いたのが今日です。半月以上。ミッションはすでに終了していましたhappy01。AirMail30年前より遅くなっているような気がします。AirMailではない船便の手紙というのがあって、それだと米国から半月ぐらいかかったような記憶があります。

ところで、手紙をくれた義本君は、学生時代「つまようじブリッジコンテスト」で、流れを変える重要な役割をした一人でした。

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2001年第五回大会の優勝チームの一人でしたが、画期的だったのは2002年第六回大会で3位になった作品でした。

その後主流となり、ついには300キロの記録に到達した逆Vの形をはじめて作ったのが義本君たちのチームでした。後から考えると、それまでかたちは「橋」のイメージを引きずっていたといえるでしょう。義本君たちは、ルールとそれまでの強い作品の形と、力学的な考察とから、逆Vにチャレンジしてきたのです。

この六回大会のプロセスは、印象深く記憶に残っています。実は、私も内心逆Vだな、と思っていました。でも学生に言っていませんでした。そうこうしているうちに、構造力学を教えていただいていたこちらの先生からメールをいただきました。その中に「このルールですと逆Vが強いのではありませんか」という指摘が入っていました。学校に行くと、吉本君たちが、逆Vを作っているではありませんか。

その光景を見たときには、ある種の感動を覚えました。11年実施してきた「つまようじブリッジコンテスト」のハイライトのひとつでした。

ぶっちぎりの記録を出すのかな、と思っていたら結果は第3位。

だだ、ここは面白いと思ったので彼らにレポートを残すように言いました。そのプレゼンをこちらに公開しています。PDFファイルのプレゼンはこちら。彼らの思考回路がよくわかります。

面白かったですね。

卒業生の活躍と、こういう手紙は、教員にとってはいわば麻薬です。くせになりそうで注意が必要かもしれません。

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コメント

こんにちは。卒業生の活躍の話しを聞くのは本当に嬉しいですよね。私の所にも今日夕方フラッと遊びに来ました。

さて、ケネディですが、ずいぶん前に行きました。この頃は、複合材料に興味津々だったので、C/Cコンポジットのタイルなどをしっかりと見てきました。打ち上げ準備中のシャトルはなかなか見ることができないようなのですが、このときはすきまから少しだけ見ることができました。確かオーランドから車で行ったのですが、途中は湿地が続いていて、民家はほとんどなかった記憶があります。

http://www1.hst.titech.ac.jp/~kadota/kengaku/ksc/ksc.html

投稿: KADOTA | 2008年6月17日 (火) 22時18分

KADOTAさん こんばんは

海外には韓国しか行ったことがありません。米国ではKSCとスミソニアンに行ってみたいです。いろいろな情報が手軽に入る時代とはいえ、現地・本物は違うと思います。

そんなチャンスがあるのかな?行ったら教え子に会えるのかな?

若者がうらやましい、なんて爺くさいことは言わずに、若者に何を伝えられるかを考え続けることにしましょう。

投稿: SUBAL | 2008年6月17日 (火) 23時15分

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