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ガリレオの慣性の法則

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加速度を考えるときに、慣性の法則は必ずペアでついてきます。加速度ゼロの状態を説明するものだからです。

加速度を実験で明らかにした人は、ガリレオ・ガリレイだったということですが、ガリレオは慣性の法則も発見しています。

Galilo2 ガリレオの実験は、左の図のようなものだったようです。この事実は、透明なビニールホースとビー玉があると概略を簡単に確認できます。

これで、慣性の法則が説明できてしまいますね。

ここまでは、理科か物理の教科書にのっていることもあります。

野田学著「初めて学ぶ物理『力学』」(ナツメ社)には、最後の斜面を水平にするところが、ガリレオの「思考実験」だと書いてありました。この一言を高校生のときに教えてほしかったなぁ・・・と思いますね。

どこまでも運動を続けるなんて実験的には確認できませんし、ある程度の長さでやろうとしても空気抵抗や摩擦抵抗でそのうち玉は止まってしまいます。

法則が法則として認識されるのは、実験結果からストレートにではなく論理的な思考を通してだということを、この叙述は言っています。そこから広がる世界は広大なものがあると思います。

ところで、慣性の法則はニュートンの運動の法則、その第一法則ですよね。その発見者がガリレオ?ニュートンは、ガリレオの成果をパクッたのでしょうか?

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ガリレオは、水平線が円であることを知っていました。彼の思考実験では、地球上で私たちが直線として認識しているものは巨視的に見れば円の一部でした。

Galileo2l したがって、ガリレオの慣性の法則では「等速直線運動」ではなく「等速円運動」なのです。

そうするとニュートンの慣性の法則とは違うことはわかります。なんだそういうことかと切って捨てることもできますが、私はガリレオの実験と思考実験をすごく魅力的に感じるのです。ひにくれものでしょうか?

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コメント

SUBALさん こんばんは

どうも著者の野田さんは現在の整備された物理学からガリレオを見て、ガリレオの著作を読んでいないような気がします。
ガリレオが慣性の法則に気がついたのは斜面よりも振り子の運動だと思います。振り子の紐が無限に長くなったのが直線運動と考えられます。

余談ですが、ヨハン・シュトラウスⅡに「加速度円舞曲」というのがあります。
http://jp.youtube.com/watch?v=P9AV86_IEpI

投稿: 271828 | 2008年6月14日 (土) 22時28分

271828 さん こんばんは

そうですか。ガリレオの著作から直接確認は取れていないのですが、野田さんの本だけではなく複数の文献に同様の内容が書かれてあるのを確認しています。

本ではありませんが、たとえばこちら・・・、
http://rikanet2.jst.go.jp/contents/cp0020b/movies/swf/k2.swf

ただこのサイトは、科学技術振興機構のものですが、黄金比のところでは根拠のない俗説を流していますから、監修は甘いといえるかもしれません。

島津理化のHPにはこんな実験例が掲載されています。
http://www.shimadzu-rika.co.jp/kyoiku/experiment/kansei.html

少なくとも「通説」であると思います。

ガリレオが斜面を使った実験で、等加速度運動を確認したこと(「物体が移動した距離は加速を受けていた時間の二乗に比例する」)は、「世界でもっとも美しい10の科学実験」(日経BP社)を読んで、間違いないのだろうと考えました。水時計を使って、およそ1/10秒間隔の時間計測ができていたということらしいですね。

等加速度運動を観測できていたのなら、直線部に移ってからの等速運動の観測は容易だろうと考えました。そこまでの実験装置ができれば、やりたくなることであろうとも思いました。

>ガリレオが慣性の法則に気がついたのは斜面よりも振り子の運動だと思います。

これはガリレオがどこかで書いているのでしょうか。私には、「振り子の紐が無限に長くなった直線運動」での等速運動というのがイメージできません。

もう少し調べてみる必要がありそうですね。

投稿: SUBAL | 2008年6月15日 (日) 00時32分

SUBALさん こんばんは

通説はしばしば歴史的事実とは異なります。例えば、ガリレオがピサの斜塔から木と鉛の玉を落として、質量によらずに同じ速度得たというのは事実ではありません。
またニュートンがリンゴが落ちるのを見て万有引力に気がついたという逸話もガセネタです。

さて斜面の実験はかなりの準備を必要とします。でも彼はそれをやりたいと思った動機があったのです。これは振り子の運動を考えてから、こう考えるのが自然ですね。
私が言及した振り子の記述は『新科学対話 下』(岩波文庫)31ページにあります。まだ入手可能です。

投稿: 271828 | 2008年6月15日 (日) 22時54分

271828 さん こんばんは

確かに通説が後の人が作り上げたお話だったという例はいろいろとありますね。
この通説が誤りだとすると、結構普及していてます。調べた限り誤りであるという反論も見つかりませんでした。
う~ん、どうなんだろう。ガリレオが慣性の法則を唱えたというところは誤りではないのですよね。そうするとどうやって導いたか、ということが疑問になります。
振り子の運動からよりは、斜面の実験からのほうが慣性の法則に到達しやすいように思います。振り子の長さをどんなに伸ばしても(振り角がどんなに小さくなっても)振り子運動である以上等速運動にはなりませんよね。

投稿: SUBAL | 2008年6月16日 (月) 02時29分

271828 さん こんばんは

『新科学対話 下』(岩波文庫)の100ページから104ページあたりに、斜面と水平面の等速および加速運動について書いてあります。慣性という言葉は出てきませんが、明らかに慣性について言及しています。

ここを読むと、「通説」が誤りではないことがわかります。

ただし野田さんの本を含めて、多くの文献が曲面のスロープの絵を使っていますが、ガリレオの記述に素直に従えば、直線の斜面にすべきところでしょうね。


私も以前に読んではいたのですが、記憶があいまいでした。読みにくい本ですよね。

投稿: SUBAL | 2008年6月16日 (月) 20時07分

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