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横浜港のトラス橋

横浜探訪第3弾は、橋です。

Cimg2531 横浜には、左の案内図に描かれているのと同じ型式のプラットトラス橋がいくつもあります。

Cimg2532 この橋は、アメリカン・ブリッジ・カンパニー製。銘盤に、「American Bridge Company of New York 1907」とあります。

トラス構造の橋では、橋全体を梁と考えると、上下の平行部材がその曲げモーメントを受け持ち、斜め部材がせん断力を受け持ちます。プラットトラスでは、斜め部材には引張の軸力がかかります。

横浜港に北海道に架設してあったトラス橋が移設されていました。

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Cimg2535 それがこちらです。型式としてはワーレントラスです。

ワーレントラスでは、斜め部材は引張と圧縮の軸力を交互に受けるように配置されています。

案内看板によると、明治39年(1906年)北海道夕張川に架設され、昭和3年(1928年)に横浜港に移設された、とのことです。

Cimg2536 この橋は英国の技術で作られています。北海道の鉄道と列車を通すための鉄橋は、炭鉱から石炭を輸送する目的で英国の技術を導入して作られています。

この橋の注目ポイントは、斜め材のジョイント部がピンになっていることです。このような構造をピントラスといいます。

Cimg2537 トラス構造は、19世紀の中ごろに発明されて軽くて丈夫な構造として世界中で作られました。その構造の考え方からすると、接合部は回転自在のピン接合になり、これによって部材に曲げの力がかからず軸力だけがかかるようになっているものです。

Cimg2538 ピン接合のトラス橋は、次第に作られなくなり、1930年以降では見られなくなります。現存するピントラスの橋も少なくなってきており、貴重なものです。

ピンジョイントを覗いてみると、これを製作して組み立てるのは複雑で骨が折れそうです。

斜め材に補強板がついていますが、これは溶接ですね。しかし接合部の多くはリベット。昨日のコンプレッサでの接合方法と重ね合わせて、溶接の信頼性がどの辺りにあったのかを考えさせられます。

トラス構造についてはブリッジコンテストの過程で勉強をしましたが、構造力学を考える上で、いろいろな要素があり面白いです。

北海道支笏湖の河畔に、空知川から移設したダブルワーレントラスの橋(山線鉄橋)があります。現在のものは新たに作り直したものです。

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コメント

こんにちわ。ピン接合の現物写真を初めて拝みました。WESをはじめとして試験問題の構造分野で『ラーメン構造は、ピン接合で・・・』○?か×!かなんていう選択肢があって、条件反射的にバツとしてきましたが、ピン接合って成る程こういうことなんですね。毎度のことながら勉強させてもらいました。今度から理解して×をつけに行きたいと思います。m(__)m

投稿: └|∵|┐高忠┌|∵|┘ | 2008年7月26日 (土) 07時54分

高忠 さん こんにちは

ピン接合のトラス橋は、記事にも書きましたが北海道の支笏湖畔で現物を見ることができます。夕張あたりの山の中には珍しいトラス橋がたくさんあったようですが、現状どのくらい残っているのでしょうか。
『ラーメン構造は豪雪地帯でよく見られシナ竹がよく使われる』がマルでしょう(笑)。

投稿: SUBAL | 2008年7月26日 (土) 08時31分

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