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応力場の表現 カラースケールとグレイスケール

材料にきずがあると、そこに応力集中が生じます。きずの中でもき裂(割れ・クラック)は、応力集中がもっとも厳しくなり、理論上応力集中係数は無限大になります。

Stress_intensity_factor破壊力学では、き裂のある部材の強度を問題にするときに、応力集中係数ではなくてき裂近傍の応力場の激しさを現す応力拡大係数を使います。き裂近傍の応力場の激しさを、ビジュアルに示そうと、こちらのソフトではカラースケールで、あたかも線香花火が燃える炎の激しさのように見せていました。

Stress_intensityわけあって、これをグレイスケールに変換させています。このソフトを作ったときは、プログラミングでカラースケールを使う方法をやっとのおもいで身につけて、そのうれしさの勢いで作ったという面があります。

左の絵は、き裂近傍の応力場の様子をカラースケールとグレイスケールで描いたものです。

グレイスケールにしてみると、意外にシンプルでよいですね。これは、超音波ビームを表示するソフトをグレイスケールにしたときにも感じたことです。

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描画は、極座標で書かれた近似式がありますから、コンピュータ画面上のXY座標を極座標(r,θ)に変換させて、あとは1点1点計算をしてその結果を色か輝度(明るさ)に変換して描画してゆくだけです。膨大な量の計算ですが、自分が手計算でやるわけではありませんから、プログラミングをしてしまうと、応力とき裂サイズを入力して「計算」ボタンをクリックするだけです。こういう処理をパソコンでやっていると、最近のパソコンの処理スピードに驚かされます。こんなのあっという間ですものね。

カラースケールですと、256×3=768の階調をとることができます。階段が768段あると思ってください。これをグレイスケールにすると、256階調になります。階段の段数が1/3になるということです。同じ高さを表現しようとすると、1段の高さが3倍になるということです。

通常考えたら、カラースケールの圧勝ですね。でもどうでしょう、私はこの応力場の表現ではグレイスケールのほうが雰囲気がよいと思うのです。

Stress_intensity2 ためしに、応力の高いほうを黒、低いほうを白としたバージョンを作ってみましたが、これはやはり違いますね。

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コメント

こんばんは。見えないものを目を閉じて想像するとき、少なくとも僕のアタマの中に浮かぶ映像は白黒です。カラーは想像の妨げになるというか、想像力の容量を食うというか。グレースケールの良さはそんなところにもあるのではないかと思っています。逆に言えば頭のCPUの優れた人はカラーの方がいいのかも知れません。

投稿: niwatadumi | 2008年10月 7日 (火) 23時15分

niwatadumi さん こんばんは

カラースケールのほうが明らかに情報量が多いのですが、かえってそのことが頭の中でのイメージの再構成を妨げるのかもしれませんね。
教育というものは、わかりやすくすることが基本ですが、それはたくさんの情報を与えることではない、少し負荷を与えるくらい「不親切」の要素が必要なのではないか、最近考えるところです。

投稿: SUBAL | 2008年10月 8日 (水) 01時45分

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