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エキスポランドコースター事故原因を推測する(その1)締め付けの緩み

2007年5月5日大阪府吹田市で起きたジェットコースターの脱線死亡事故、不思議なことにいまだに事故原因について公表がされていません。

Expo2image3_1 得られる資料が限られる中で、当然限界はありますが、これ以上新しい情報は得られそうもありませんので、この間考えてきたことを文章にしておこうと思います。

最近購入した本に、沢俊行著「ものづくりの教科書 実用・材料力学」があります。この本の最初に、8ページにわたってこの事故についての記述があります。材料力学の本には単なる公式集のような本もありますが、この著者はいろいろな破損事例について調査や鑑定をしているらしく、活き活きとした記述で読み応えがある本です。

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この著者が指摘しているのが、ねじの緩みです。思いがけなくねじが疲労破壊をしたとすれば、まずはねじの緩みを疑え、といっています。

疲労強度は、部材にかかる応力そのものではなく応力振幅が効いてきます。応力振幅は、繰り返しの荷重がかかるときの最大応力と最小応力の差です。

Bolt ねじ締結体では、締め付け力(軸力)が大きいと応力振幅は小さくなります。ねじはきちんと締め付けていることが疲労破壊対策になるのです。左図は沢俊行著「ものづくりの教科書 実用・材料力学」(日経BP社)P.7より引用。(当初掲載していた図は適切ではなかったため削除しました)

逆に言えば、緩んでいると疲労強度は下がり疲労寿命は短くなります。この意味で、この著者の指摘は調査すべきポイントをついているとはいえると思います。

でも、これは一般論からの指摘でしかないように私には思えます。

殺人事件が起きて、被害者の関係者に被害者から多額の借金をしていて日ごろからトラブルになっている人物がいた。こいつが怪しい、という感じでしょうか。

Expoimageshaft 注目すべき事実は、このシャフトは両端にねじが切ってありナットで留めるようになっています。それぞれのナットはコッターピンで止められて、使用中の振動で緩まないようになっています。このコッターピンをはずさない限り、ナットは回りません。

この破断したがわのナットのコッターピンは、破断後もちゃんと着いていたことが確認されています。つまり使用中の緩みは無かったと考えられるのです。

(つづく)

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