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CIWに意見書を提出

ジェットコースター車軸の非破壊検査方法に関するCIW検査事業者協議会技術委員会の検討結果が公表され、このブログでも記事にして議論になりました。

私も考えるところがあり、5月18日に技術委員会宛にメールを出しました。本日意見を受け取ったという趣旨の返信が来て、委員会の当事者の方に伝えていただけるとともに、今後RUMPESの編集員会でも検討してゆくとのことです。私以外にも意見を寄せている方がいるようです。検査技術者の枠にとらわれない議論になってゆくと良いなぁ、と思います。

私も、適切な検査方法についての具体的な検討を進めてみようと思います。

私が提出した意見は、続きで・・・。

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CIW検査事業者協議会 技術委員会 御中

 (自己紹介は省略)。一昨年のエキスポランドでのコースター事故以来、事故原因と再発防止のための非破壊検査方法について、限られた条件の中ではありますが考え、ブログなどで発言をしてきました。
 RUMPES VOL23 No2に掲載された「コースター車軸検査法について」を興味深く拝読しました。UT・PT・MTのいずれかを実施するようにとする規定では実際上に大きな問題があること、NDTの実施には技術的に検討された手順書が必要だということを公にしたという点で大きな意義があったと思います。
 しかしながら、検証のために行ったとされる実験方法には、非破壊検査に携わるものとしていくつかの疑問を持たざるを得ませんでした。

(1)人工きずの位置。どうしてねじの谷ではないのでしょう。エキスポランドの事故のねじ部が起点になっており、一般的にもねじの疲労割れはねじ部か首下というのが常識かと思います。ねじの谷部に人工きずを入れるとUTで検出できる可能性があります。そのような指摘も出てくると思います。

(2)エキスポランドの事故で破壊した軸には、コッターピンの穴が開いていました。超音波で端部から探傷する場合には大きな妨害エコーの発生源となります。人工きずは、この穴が妨害になる位置のねじ部に入れるのが正しいと思います。私は、このコッターピンの存在でUTは不適になるか、限られた範囲の適用にならざるを得ないと考えています。

(3)極間法でMT実施する写真が掲載されていましたが、あれでは磁極の接触が不安定で、磁極付近の不感帯と反磁界の影響が無視しえず、安定した探傷とは言いがたいと思います。専用冶具を工夫するかコイル法の適用を考えるべきところでしょう。

(4)PTは、形状が複雑な試験体に対して大掛かりな装置がなくても適用可能な水型エアゾール洗浄剤を使った水洗性浸透探傷試験という方法があります。これについては検討をされたのでしょうか。

 これまでまともに検討もされてこなかった遊戯施設の安全管理について非破壊検査技術者の側から積極的なかかわりをしてゆくことは社会的な使命とも言えるかもしれません。貴委員会が説得力のある検証をしていただけることを心から希望し期待いたします。

(氏名及び連絡先 省略)

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略字

UT:超音波探傷試験

MT:磁粉探傷試験

PT:浸透探傷試験

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非破壊検査」カテゴリの記事

コメント

知り合いの方に官庁に技術的検討を出しているかたがおります。(本件ではない)活動に頭が下がるとおもい、私も技術的支援をしています。
ただ、担当官レベルではそれなりにわかってるのだろうが、中には結論を先に決めた後付けで審査官を決めるんでは(つまりむだ)という助言を言う人もあり、ことの難しさを感じます。(その人も過去に苦労したということも聞いているので複雑ですが)
外野ではありますが、それなりのお手助けはできるとおもいます。よろしくお願いいたします。

投稿: デハボ1000 | 2009年5月22日 (金) 21時54分

デハボ1000さん こんばんは

この件の所轄は国土交通省なのでしょうが、技術的検討をしているのでしょうかね。少なくとも私のアンテナには引っかかってきていません。北方田舎のアンテナという弱点がありますが・・・・。
お役人も含めて、いろいろな立場の人がまじめな検討を支えていくことが必要だと思うのです。
デハボ1000さんの援護射撃、期待しています。

投稿: SUBAL | 2009年5月22日 (金) 23時19分

上記の意見まったく同感です。
同じような内容の意見を私も送りました。
RUMPESの実験をすべて否定する訳ではありませんし、出た結論自体はそれほど違和感のあるものでもありませんが、目的は手段を浄化しません。
やはり、批判に耐え得るような再実験を望みます。
それが、RUMPESに載ることを期待しています。

投稿: Ikegaya | 2009年5月24日 (日) 18時30分

Ikegaya さん こんばんは

このブログでの議論、そしてIkegaya さんが意見書を出したことを知って、私も上記の意見書を出しました。
たとえ同じような意見であったとしても、いろいろな立場の人が関心を寄せていることをCIWの委員会に伝える必要があると思うのです。
現時点での適正な検査方法についての検証と合意が形成されるきっかけになればよい、そうしなければならないと思い、私の意見を公開しました。

投稿: SUBAL | 2009年5月24日 (日) 20時25分

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