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ウイルスの大きさ

新型インフルエンザの流行が拡大して日本人にも感染者が見つかったということで、ニュースは連日この話題になっています。私の周りにも連休前にA型のインフルエンザにかかったのがいて、もしこれが成田空港の帰国便だったら大騒ぎになっていたのでしょう。

こういう事態になると様々な情報が流れてきます。にせ情報のたぐいも含まれるわけで、注意しなければなりません。

検疫の語源が、「イタリア語のヴェネツィア方言quaranti giorni (40日間の意味)」という情報はなるほどと思いました。黒死病(ペスト)が蔓延したときに、船を40日間港に停留させて乗組員を上陸させなかったところから来ているとのことでした。今日、到着した航空機を10日間乗客を降ろさず停留させるということは、移動手段として航空機を使わないということに等しいことになりますね。

私のようなど素人でも、細菌とウイルスが違うということぐらいの知識はあります。でもどう違うかは、説明できません。確か大きさがぜんぜん違ったはずでした。

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連休中に読んだ本(福岡伸一『動的平衡』)の中に、ウイルスと細菌の大きさに関する記述がありました。

通常の人間の細胞は直径30~40μm(0.03~0.04mm)程度。細菌はこれより小さくて、福島氏の本によると0.5~5μm(0.0005~0.005mm)程度とされています。で、ウイルスはこれより桁違いに小さい。

福島氏の本によると、細菌は素焼きの陶器でろ過すると透過できずにろ過できる。ところが後にウイルスと名づけられる病原体は素焼きの陶器でろ過することができない大きさであるということです。タバコモザイク病を研究していたロシアのイワノフスキーが陶器製のろ過器をすり抜ける病原体を発見したということです。これが後に電子顕微鏡によってウイルスとして目に見えたというわけです。ウイルスはナノメーター(1nmは10^-9m、百万分の1mm)。

陶器は本格的な焼成(1200~1300℃)の前に釉薬をつけずに700~800℃で焼成します。これを素焼きといいます。粘土のままでは水につけるとやわらかくなり形が崩れます。素焼きをすると吸水性はあるけれど水で型崩れしない状態になります。釉薬をかけると、釉薬の水分を吸収して釉薬成分が素焼きの素肌に吸着してつきます。

通常陶器を作るときの素焼きの板では、水は吸い込みますが、ろ過は難しいように思います。ろ過する前に水は蒸発してしまう。素焼きの焼成温度が低いと、水を入れるとぼたぼたと底から滴り落ちるものができます。濾過用の素焼き板は成分や焼成温度が管理されたものなのでしょうね。

非破壊検査のひとつ浸透探傷試験は、毛細管現象を使います。極狭い隙間に液体がしみ込んで行く現象です。素焼きの陶器に水がしみ込んでゆくのも毛細管現象が作用しています。この浸透探傷試験での検出限界開口幅がどの程度にあるのか、私が知りたいことのひとつです。なかなか説得力のあるデータをとることが難しいのですが、勘の世界としてはサブミクロン、0.5とか0.7μmにありそうな気がしています。

陶器のろ過器をすり抜けることができない大きさがどの程度なのか、の話とオーダーとして符合するところがあり面白いと思いました。

ところでろ過して取り除くことができる細菌の大きさとして、

福岡氏の本では、0.5~5μmとしています。

Wikipediaでは、1~10 μmとしています。

その差は大きくありませんが、どちらが本当なんでしょう。この分野についてはまったく素人ですが、陶器のろ過器でろ過できるとすれば、福岡氏のほうが少し小さすぎるように思います。

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