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STB 屈折角の測定

超音波探傷で、試験体表面から斜めに超音波を伝搬させる方法を斜角探傷といいます。探触子によって異なる屈折角を探傷前にあらかじめ測定する必要があります。STB-A1といった標準試験片(Standard Test Block :STB)を使って測定された屈折角をSTB屈折角といいます。
Cimg3234a 公称屈折角70度の探触子のSTB屈折角をSTB-A1を使って測定する場合は、φ50の穴に超音波をぶつけるように探触子を配置して、前後に走査してφ50からのエコーが最大になる位置で、探触子の入射点の位置の下になる角度目盛をで読みます。
Cimg3235a 1度の目盛を目測で1/5目盛(0.2°)読むことができます。

Afrstbもう少し簡単にできないかと考えていました。φ50の穴を狙って、エコーが最大位置になるところでのビーム路程から、屈折角に換算することができます。

デジタル探傷器では、ビーム路程を読み取る機能がついていますので、むしろこの方が間違いが少なくなると思います。

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表示器で読めるビーム路程(W)からSTB屈折角を求める式は、逆三角関数(アークコサイン)が分かれば、上図にある通りで難しくありません。(この画面は超音波探傷入門ソフトウエアの実行画面を使って作りました)
Afstb これを換算できるソフトウエアを作りました。
Afstb1まずは、読み取ったビーム路程を入力して、計算ボタンをクリックするとSTB屈折角を計算してくれる画面です。
Afstb2 パソコンで計算しているなんてことは、実際にはしていられえないでしょうから、ビーム路程-STB屈折角の換算スケールも作ってみました。
デジタル探傷器でビーム路程を読み取って屈折角に換算すれば、1/10度の詳しさでビーム路程を測定することはできそうです。そこまで必要か、という話はありそうですがね。

毎日超音波探傷をしている人は、STB-A1の目盛を読むなどということをせずに、ビーム路程からSTB屈折角を判断できる人もいるでしょう。探傷に慣れていない人には無理な話です。

いつものように実行ファイルだけで公開します。文字化けする等がありましたらVB6のランタイムを入れる必要があります。こちらをご覧ください。

「ARSTB.zip」をダウンロード

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コメント

大変興味深い話題をいつも提供していただいてありがとうございます。
実際の現場での探傷ではできるだけ屈折角を公称値に近い値(例えば70°なら70°に近い値)にシューを削ってから探傷作業をしています。
ただ、0.1°の角度で屈折角を求めることはなく古くから0.5°の単位で屈折角を求めて作業をしています。
もっと職人的で公称値が70°の探触子で探傷開始時に69.5°なら探触子の後ろの方に少し力をいれて探傷を行い作業中に70°になるようにし、探傷開始時に70.5°なら前に力をいれて70°になるように探傷をおこないます。(公称値より0.5°超えるようでしたら紙ヤスリ等で修正してから探傷を行います)
しかしながら、必要なときには屈折角を正確に求めることを行ないますが、入射点から求める方法でもビーム路程から求める方法でもデジタル探傷器では大きな問題があります。(入射点を求めるときにも同様の問題があります)
それは、写真のUSM35で(USM35が悪い訳ではありません、私もUSM35を愛用しています)測定範囲を125mmにして屈折角を求めた場合、サンプリングの問題から必ずしも探触子の前後走査で単調増加-->ピーク点-->単調減少とならないことです。(アナログ探傷器ではそのような問題はなかった)
反射源までのビーム路程のわずかな違いによって凸凹しながら増加-->減少となり,さらに画面のドット数の少なさで画面表示の方もそれほどスムーズではありません。(ピーク位置近傍の狭い範囲にゲートを設定して部分拡大して測定を行なうと問題が少ないが、少し探触子を動かすとエコーがすぐ画面から外れる)
なお、画面のドット数が多いUSN60では少しその問題が少なく感じますが。
実際に正確に屈折角を求めるときには何度も前後走査を行ない、画面上のMAスコープの凸凹を目見当でスムーズにして、ここがピークだというところで探触子を止め、入射点からの屈折角とビーム路程のから計算の屈折角がまあまあ一致したところの入射点からの屈折角を読み値とします。
少しとりとめの無い話になりました。どうもこの辺の話は目の前に試験片をおいて探傷作業をしながら会話をした方がよいかもしれません。

投稿: Ikegaya | 2009年7月28日 (火) 23時10分

STB屈折角の測定ひとつとっても、奥が深いという感じがします。
ブラウン管の残像ではなく、デジタル探傷器におけるサンプリング周波数とその後の表示を得るための処理というところまで話を進めると、ややこしいことになります。まぁ過渡現象という気がします。
アナログ探傷器の時代に探触子の前後走査をしながら包絡線をイメージすることが、MA表示で簡単になります。ただ、このときの探触子の走査はアナログ時代と違ってよいのではないかと思っています。簡単に言えばゆっくりとやればよい。
アナログからデジタルに変わることで、何が変わり何が変わらないか、それに加えて変えれるものは何かという検討が必要だと思っています。
その場合の私の視点は、ベテランには向いていなくて、初心者が間違いを少なく一定の精度を確保するにはどうしたらよいかということです。
その辺の経験や問題点をぶつけ合う機会があれば面白いですね。

投稿: SUBAL | 2009年7月29日 (水) 01時00分

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