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IRCヘリSwiftの運動と安定性 その1 3軸

自宅近くにできた模型屋さんで購入したIRCヘリSwiftが面白くて、遊んでいます。
ヘリコプターを小型にしたメカニカルでスマートな機体をしていますし、浮上・前進・後退・旋回ができますしホバリングも可能です。私は、このようなトイ・ヘリを購入して遊ぶのは初めてなのですが、ネットを検索すると、操縦がずいぶんやさしくなったと評価されているようです。多分そうなのでしょうね。
そのうたい文句として「村田製作所のジャイロを搭載」が枕詞として語られます。村田製作所のジャイロと聞くと、おそらくほとんどの人が、自転車に乗るロボット「ムラタセイサク君」のことを思い浮かべるでしょう。「オー、あれに使われているジャイロセンサを使って制御しているのか。ならばすごいのだろうな」・・・。

実は私がSwiftを購入したときに最後の一押しをしたのも箱に書かれていた「村田製作所のジャイロ搭載」のキャッチフレーズでした。しかし、どのようになっているのだろうと考えれば考えるほど分からなくなってきました。ネット上にある記述では「村田製作所のジャイロ」→「飛行の安定性」とされていますが、それ以上の何がどのようにという情報は、私が調べた限りありませんでした。
なんだか、水戸黄門の印籠か、アラジンの魔法のランプか、孫悟空の如意棒かのように(この表現ずれているかな??)にそれですべてが解決しているように語られると、「本当に?どこかおかしくない?」と考えてしまう素直でないおじさんの意識がむくむくと起き上がってくるのです。
よくわからないところもありますが、横丁のひねくれおじさんは、乏しい脳の歯車を回してみる事にしました。

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飛行機の場合、一定の高度をまっすぐ飛ぶというのが最も安定した飛行になります。飛行機には、通常主翼・垂直尾翼・水平尾翼がついていますが、これらは一定の高度をまっすぐに飛んでいる場合、その安定性を保つ役割を果たしています。姿勢が乱れると、それを元に戻す力が自然に生まれるようにできているのです。
操縦は、気流の乱れなどで自然には安定性を保てない場合や、方向転換や上昇・下降など安定性を意図的に乱して操縦者の意思に従った運動をさせる場合にとる行為だといえます。

Airplaneこの図は「トコトンやさしい航空工学の本」P.36より引用。

飛行機の場合、縦・横・垂直の3つの軸に対してそれぞれの揺れ(ヨー・ピッチ・ロール)が定義されて、それらを操作する舵(かじ)が装備されています。ピッチングに対してはエレベータ、ヨーイングに対してはラダー、ローリングに対してはエルロンの操作で対応します。
さて、ヘリコプターの安定性と操縦を考える場合も、この3軸をどのように制御しているのかを考えればよいでしょう。

Cimg3719

Swiftの運動を考えるために、3軸とその揺れを写真上に示してみました。今後この図に示した用語を使って記述してゆくことにします。

ヘリコプターの場合は、飛行機と違って空中で静止するホバリングができますから、安定性や運動を考える場合に静止状態を基準にできます。ラジコンヘリの操縦について書いてある文章を読むと、ホバリングが楽にできる事を喜んでいる記述がよくあります。

さて、準備は整いました。Swiftの安定した飛行はどのようなメカニズムで実現されているのか、探求を開始しましょう。

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航空宇宙」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。またまたおもしろいことを考えられていますね。ピッチ・ロール・ヨーというのはロボットでも出てきますが、元は飛行機の安定などを記述するために出てきた用語なのでしょうか。これを3次元の行列で表すと…、ややこしくなりますが…。

投稿: KADOTA | 2010年3月29日 (月) 21時26分

今回の本の執筆過程で、それまであまり詳しくなかったヘリコプターについても小塚さんに教えてもらいながら勉強をしました。本物のヘリコプターと比べるという視点で見ると、Swiftの運動と制御がとても面白いものに見えてきたのです。

ピッチ・ロール・ヨーという用語は飛行機の制御では当たり前のように出てきます。今回の本でも、書き手としては普通の用語なので、説明抜きに出てきていました。用語は説明してから使うようにしていますが、飛行機の運動P.36での説明の前に1回だけ出てきています。字数との関係でやむをえないと判断しました。?を抱えて読むのも読書の楽しみである、と言い訳しながら・・・。
この用語の出自についてはよく知りませんが、飛行機関係の用語は船から来ていることが多いので、これも元々は船の揺れを表すところからきているのではないかと想像しています。実はこの用語、波と船の揺れとの関係で私の「超音波」本にも出てくるのです。

投稿: SUBAL | 2010年3月29日 (月) 21時52分

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