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デジタル超音波探傷器納品

JSNDI(日本非破壊検査協会)の試験・講習が今年からデジタル超音波探傷器を使う事になり、それに対応するために私の勤務先でもデジタル超音波探傷器を購入しました。JSNDI仕様に準拠したバージョンの探傷器です。以前、JSNDI仕様の探傷器は市販すべきだとこのブログに書きましたが、そうした声が大きかったようです。
1教科の教材としては高価なのですが、ある程度の数をそろえないと実習ができません。

Cimg3778

JSNDIが試験と講習に使うのは三菱電機グループの会社が製造するRタイプとクラウトクレマーを買収したGEが製造するGタイプの2機種です。アナログ探傷器のときのように数機種を混ぜて実習をするうちにそれぞれの使い方に慣れるようにしようかとも当初考えましたが、デジタル超音波探傷器を実際に使ってみると、それでは混乱が大きくなって非効率である事が分かりました。かといって、2機種を同じ数だけそろえるにはお金がかかりすぎます。そこで、私のところではGタイプを8台、Rタイプを1台を購入しました。

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2機種を並べてみると、それぞれ設計コンセプトというか会社の考え方が浮かび上がってくるようで、なかなか面白いです。

Cimg3779

JSNDI仕様という点では共通していますが、Rタイプ(上の写真の後ろ側)はUI25、Gタイプ(上の写真の前側)はUSM35というそれぞれの汎用探傷器をベースにしています。でも印象はずいぶん違います。
一緒に検品作業を行った同僚のH先生は、3年前まで鉄骨超音波を中心に非破壊検査の現場で20数年働いてきた人です。勤めていた会社は三菱の探傷器の代理店もしていましたから、三菱の探傷器で育ち三菱の探傷器に親しみを持っています。私は、最初に触った超音波探傷器がクラウトクレーマーで、そちらに親しみを持っています。その技術をどのタイプの機械で習得したかは、割りに長く尾を引くものです。
私とH先生で、それぞれの探傷器の印象、良いところ問題点などを出し合いましたが、食い違いはほとんどなく意見は一致しました。探傷器という電子機器としての性能以外に、現場での使い勝手を当然メーカーは考慮して設計しているのでしょうが、販売価格等も含めて何を重要と考えるか、優先順位の付け方においてそれぞれの考え方が出てくるのでしょう。それぞれの会社の中で、どのような議論がなされたのかを想像してみるのも、ちょっとした頭の訓練になります。

デジタル超音波探傷器時代の教育方法の確立が、ここ数年の私の中心課題になりそうです。

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コメント

谷村先生
どうもお久しぶりです。先日はいろいろお世話になり、ありがとうございました。
結構このブログを拝見していましたが、Gタイプをまとめて8台御購入との事でうらやましいですね。

下記2点について教えていただけませんでしょうか?
 1)先日の講習会でやはりGタイプが使いやすいので、弊社も購入したいと思っていましたが2,3年後がどうなるか不明なので、迷っています。(持ち込み禁止になる?)
弊社ではエポック4を使用しているので、しばらくはこれを持ち込ませることで対処しますが、今後の動向がいまひとつ見えません。
できればいつ頃、持ち込み禁止になりそうか、情報をいただければと思いますので、教えていただけませんでしょうか?
 2)講習会ではまだ認定委員会でも試験内容(アナログと大きく違ってDAC作成が容易になる分、どういう風に変わるかなど)も検討中だとかとの事ですが、そちらの情報も今後何かあればお教え願いたいのですが。・・・よろしくお願いします。

どうも今回のデジタル化に関しては裏でメーカーの思惑が見え隠れしていますが、受験者ではまだアナログ器から抜けていない人もいて、ひと混乱が起きていて、いい迷惑です。

もう少し啓蒙活動・講習会などをして零細業者が多いこの業界、安価な装置がいきわたってからでも・・と思いますが。
NDIのやり方は昔から官僚的でカチンと来ています。
昨日のニュースでやっていた静岡で、レジ袋をゴミ袋に入れたらだめ、という話が住民の反対で取り消しになった話みたいです。
何でも理由はリサイクルできるレジ袋を燃やしてしまうのは資源の無駄だから、レジ袋自体を使わない、作らないようにしていくためとか言ってますが、それは全体の動きが回るようにしてからの話と思います。

取り留めのないことを書いて失礼しました。
又よろしくお願い致します。

投稿: 杉山敏幸 | 2010年3月19日 (金) 09時02分

杉山さん こんばんは

私のところでもギリギリの判断でした。実習機材をそろえられないという事は、超音波探傷に関する教育をあきらめざるを得ない事にもなりますから、購入願いが通ってよかったです。

JSNDIのデジタル探傷器の持込がいつまで続くのか、分かっている人はいないのではないでしょうか。今回購入したGタイプ・Rタイプは持ち込み可能機器リストには入れない方針のようです。JSNDI仕様なのになぜ?というのは誰しも思う疑問ではないでしょうか。

DACの作成や試験時間がどうなるのか、この情報を私は持っていません。

デジタル探傷器は、探傷以前に機種ごとに違うパソコンのアプリケーションを使いこなす「経験」が必要になると思います。

現在は試験地ごとで指定される機種で受験せざるを得ないわけで、首都圏ですと自分が慣れている探傷器の試験地を選ぶ事ができるでしょうが、北海道を含めた田舎ではそのような芸当はとても無理でしょう。

お金があり機材があり情報がある人たちが極端に有利になり、地方の情報過疎地の受験者に極端に不利になる、公平性を欠く試験運営になる可能性があります。

2機種でやるのであれば、どちらで受験するかを受験生が選択できるようにJSNDIに働きかけてゆく事が必要だと思っています。

投稿: SUBAL | 2010年3月20日 (土) 01時47分

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