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事故と人間と映画(アロハ航空243便事故から22年)

 4月28日(1988年)は、アロハ航空243便(B737)が高度7200mを飛行中機体天井部が吹き飛びながらも奇跡の生還をした日でした。
 この事故は航空史に残る事故のひとつです。YouTubeに、この事故を取り上げた番組の動画がありました。マウイ空港に着陸した直後のニュース映像がその中にあります。

 関係者へのインタビューを通して、この事故で問題になったところを浮き彫りにしています。こういう番組は、人類の共有財産としてゆく(世界遺産のような)取り組みがあってよいと思います。

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 「トコトンやさしい航空工学の本」では、コラムでこの事故のことを取り上げています。以下引用
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事故と人間と映画

 米国では、大きな事故事件を題材にした映画がよく作られます。航空機事故も例外ではありません。1988年に米国ハワイ州で起きたアロハ航空の事故は「奇跡の生還」という映画になっています。
 客室与圧の繰り返しでの金属疲労が原因で、飛行中に客室の天井が吹っ飛ぶという事故でした。客室乗務員一人が行方不明になりましたが、他の乗員乗客は生還できました。副操縦士は若い女性でした。彼女を含むクルーがとてつもない危機に勇敢にプロフェッショナルに立ち向かう姿が描かれています。日本では、死者が出たような事故で事故の当事者を描いた映画やドラマは作られているのでしょうか。私の記憶にはありません。
  この映画の終わりのほうに、私には印象的な場面があります。着陸に成功してまだ乗客を降ろせていない混乱した機内にFBIの係官が乗り込んできます。FBIの係官は、人の動きを自らの指揮下におこうとします。ところが、操縦士から爆発物による事故ではなく金属疲労が原因であろう、という話を聞いたとたん飛行機を降りてしまいます。あとは連邦航空局(FAA)の事故調査委員会の仕事であるとの判断に基づいた行動と思われます。このような事故の場合、犯罪行為は別にして、ミスを犯した人を探し出し処罰を加えることよりも、再発を防止するための調査が優先されます。
  この事故では、フェイルセーフ構造の考え方では防ぎきれないマルチサイト・ダメージと呼ばれる壊れ方をしたことがわかり、その後の経年航空機の点検整備のしかたを変えるきっかけになりました。また、前回の整備で発見できるほどのき裂があって、これが見逃されたであろうこともわかりました。このことから、整備員個人の責任を追及するという方向ではなく、人間が小さな異常を見逃さない注意力を維持できる条件が人間工学的に研究されて、その成果は現在「ヒューマン・ファクター」としてまとめられて全世界の航空技術者必修の教材になっています。
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 航空工学を初心者向けにやさしくイメージできるように書いた本ですが、いくつか筆者として書いておきたかったことをちりばめてあります。

 本当はこの記事、昨日掲載する予定でしたが、不覚にも風邪を引いてダウンしていました。葛根湯+龍角散+休養で回復に向かいつつあります。

Cimg3832

それにしても、龍角散のアルミ缶、素朴でよいなぁ。

Nogis

100円で購入したノギスで測ってみると板厚0.3mmでした。このノギスの最小読取値は0.1mmです。

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航空宇宙」カテゴリの記事

コメント

アロハ航空事故の映像を拝見しました。いつも貴重なデータをありがとうございます。You Tubeの画面ですが、SUBAlさんが配信することに関して、著作権問題はどのようにクリアーされていますか。ぜひ使いたい画面がありますので、教えてください。

投稿: K. Hirakawa | 2010年4月30日 (金) 11時00分

 YouTubeに掲載されている動画の著作権については色々と議論があるようです。詳しくはないのですが・・・。
 YouTubeに投稿された他人の動画を自分のブログやホームページで見れるようにするには、YouTubeのホームページで公開されている「埋め込みURL」をコピー&ペーストすればよく、それは引用という扱いで認められている行為で問題はないようです。
 しかしYouTubeへの動画の投稿自体が著作権法に触れている(著作権者の了解を取れていない)場合、引用も違法行為の幇助に当たるという見解もあるようです。その峻別は一般の視聴者にはわかりにくいです。
 このアロハ航空機事故の動画は、非常に貴重なもので、有料で手に入れられるものならぜひそうしたいものです。ずいぶん探しましたが、これまで見つけることはできませんでした。
 特に、この動画の続きにあるリベットホール縁にあるクラックと外板の重ね合わせ部分の画像は貴重だと思います。
 オリジナルの画像を探してみたいものです。

投稿: SUBAL | 2010年4月30日 (金) 18時59分

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