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ようやく返事が・・・

 昨日失敗知識データベース事務局に出したメールの返事が来ました。最初の問い合わせから半年あまりが経過して催促メールを出して、ようやくいただいた内容に触れる返事でした。

 それによると、
「貴ブログ内容につきましては、昨年より畑村先生・張田先生もずっと確認してきており、事務局に各ページの経緯を参考資料としてpdfにて逆に頂いてきている次第でございます。」

とのことで、データ作成者のお二人に昨年の段階で私の指摘内容は伝わっており、このブログ記事も読んでおり、参考資料として検討しているとのことです。有難いことと申し上げておきます。

 さらに、
「ご指摘の内容につきましては、正しいご指摘であると畑村先生も恐縮しており多忙の中、設計図の修正版を既に作成し最終確認を行っているところでございます。」

畑村氏は間違いを認めているということのようです。ようやく、議論の出発点に立てるのかと思います。

以降、「失敗知識データベース」委員会の内情が記述されて対応が遅れた事情の説明が書いてありましたが、その部分はここでは省略します。私には理解不能でしたが、ことさら取り上げることもないと判断しました。

最後に「来月にはデータの更新が出来ると思います。」とデータの書き換えが予定されていることが述べられていました。

続きに私の返信を掲載します。

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返信ありがとうございました。

具体的に検討されているということを伺い、ほっとしています。有用なデータベースになることを期待しております。
畑村氏と張田氏に、この事故に関して関心を持ち追い続けてきた田舎の一教員が以下のような意見を述べているとお伝えいただければ幸いです。

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 2007年5月5日に起きたエキスポランド・ジェットコースター事故に関しては、現場責任者に対する業務上過失致死罪での訴追とエキスポランドの閉園で終わったかに見えます。
 原因調査はほとんどなされないまま、というのがいかにも日本的で残念です。そうした中で、公の機関としては唯一「失敗知識データベース」が事故の概要と原因を公開していたわけです。しかし、この内容が初歩的な事実確認ミスを犯しており、悪いことにこの認識ミスである偽りの「事実」を事故の原因(「テーパーとねじの組み合わせの構造は、いつかはゆるみを生じ、事故に至る」)にまで高めてしまったのです。公のデータベースとして、この誤謬は正すべきであると、この間私は主張してきました。
 ようやくこの点までは認識が一致できたようです。来月に向けてデータの書き換えを予定されているとのこと、期待をしております。まさかとは思いますが別の「思いつき」を原因として掲載するという過ちはしないでほしいと思うのです。

 この事故に関しては、
(1)実証的な原因究明はいまだなされていない。この基本的な認識に立ち、このことが問題だと、まず指摘してほしいのです。
(2)その上で、それぞれの知識や経験から「推測」できることを挙げて議論する。
(3)推論・仮説の上に立って今からでもできる検証方法を考える。

 そうしたプロセスを抜きに、原因を探そうという行為は間違いだと思います。確認された事実と仮説や推論を区別して、物事をいかに認識するかという基本に立ち返って、考えていってほしいと思います。
 また、ネグレクトされたとされる定期検査について「形骸化しやすい」といった一般的な指摘ではなくて、JISに記載されている「探傷検査」が具体性もない規定で、実際に即した方法論の検討が必要だというところにも目を向けていただければと思います。
 こうしたデータベースでは、いたずらに結論を急ぐべきではなく不明な点は不明として、検討課題は検討課題として記載しておくというのが正しく、かつ今後の活用を促してゆく方法と考えます。

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コメント

良い方向に向かっている感じがして、来月の失敗知識データベースの更新を期待します。
ただ、指摘があって著者、編集あるいは責任者等がその指摘で間違いやあるいは検討が必要となったら、そのデータに関しては「指摘があり検討中」等の表示がされると使用する側としては安心できます。(これは失敗知識データベースに伝えることかもしれませんが)
それと、対応が遅くなったこと自体について、失敗データベースの1つのデータとして掲載することも重要だと思います。(これも失敗知識データベースに伝えることかもしれませんが)
いずれにしても、ブログである程度責任をもってわいわい話したことが社会にとって役にたったのではと思います。

投稿: Ikegaya | 2010年5月18日 (火) 11時01分

 この問題では、色々な方が、心配をしてくれて、私へメールでの励ましや応援をいただきました。直接JSTへメールを送ってくれたIkegayaさんをはじめ、失敗学会メンバーに知己がある方は、そちらに働きかけてくれたりと、このブログを読んでくださる方々の目に見えない動きもありました。
たぶん、そういう全体の動きが「失敗知識データベース」のメンバーに届いたのだと思います。
私へのメールは「期待されているDBの裏切りにならぬよう今後も努力致しますので、何卒よろしくお願い申し上げます。」と結ばれていました。
私たちが期待するようなデータの修正が行われるのかはわかりませんが、前向きに援護するという姿勢で今後もかかわって行きたいですね。
もちろん、間違っていれば厳しく指摘するのも「援護」のうちですが・・・。

投稿: SUBAL | 2010年5月18日 (火) 21時02分

>もちろん、間違っていれば厳しく指摘するのも「援護」のうちです
このあたりを分かっていない人も多い。無視というか放置プレイ(苦笑)との差が分かっていない人が多いと感じます。
海外でこのようなDBの蓄積は、学会ごとであっても横断的なものはないようです。その分期待している活動ではありますからね。早期の改訂を期待したいですね。

投稿: デハボ1000 | 2010年5月23日 (日) 00時46分

私も、このデータベースには期待をしています。私の「師匠」も航空機事故の記事を書いています。ドアプロジェクト等の畑村氏らの活動も注目しています。
でも、疑問の多い記載も散見されます。
事故の記録と教訓化に関する知見は、大げさに言えば共有財産だと思うのです。
共有の中には私も入っているという意識です。

投稿: SUBAL | 2010年5月23日 (日) 01時45分

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