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コーナーでの2回反射と極座標

 平面上の位置を表すのに、通常は直交座標(x、y)を使いますが、中心点からの距離と角度(r、θ)で表す極座標のほうがわかりやすい場合があります。たとえば超音波の反射や屈折を説明するときには、極座標のほうがよいと私は思います。
 超音波が境界面で反射するときには、モード変換が起きることがあります。横波から縦波、もしくは縦波から横波へと振動モードが変換すると音速が変わるだけではなく反射角もスネルの法則にしたがって変化し、音圧反射率も変化します。

Re

 これは、JSNDIが発行しているUT2のテキストに掲載されている鋼・空気境界面に横波が反射する場合の入射角と音圧反射率の関係を表す図です。xyの直交座標ですね。

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 コーナーで超音波が反射してくる場合、水平面と垂直面とで2回反射して戻ってくると考えられます。

Corner

 70°で底面で反射した場合底面と直交する面での入射角は20°(=90-70)になります。入射角70°では全反射(反射率1)となるけれども、20°では反射率0.5になるので、トータルの反射率は0.5になる、と説明する場合に、かの入射角と音圧反射率の関係を表す図を使います。
 この図を極座標に変換した図がこちらの本(J. & H. Krautkramer"Ultrasonic Testing of Materials")の中にありました。

Utm

 これは、平面へ横波が斜め入射したときの反射率を示しています。コーナーで2回反射した場合の図がこちらです。 

Utm2

 およそ入射角33°~57°の範囲で全反射となって音圧が最も高いことが分かります。

 直交座標と極座標とで、どちらがわかりやすいかということには個人差があるのかもしれません。極座標は高校3年のときに教わるようで、なじみが薄いかもしれませんが、アナログ時計を見ていた人にはそう難しい話ではないように思います。このケースでは、私には極座標のほうが圧倒的に起きている現象をイメージしやすく、色々な発想が湧き出てくるように思えます。いかがでしょうか。

 たとえば、その一例として、反対面から板厚貫通方向に伸びる割れを検出するには屈折角45°付近が有利である、このあたりのイメージはつきやすいでしょうね。


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