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モード変換によるアーチファクト

 フェイズドアレイ超音波探傷で、断面表示させると反射源のないところにエコーの表示が見られることがあります。虚像です。医療の超音波検査ではアーチファクト(artifact)と呼んでいますから、同じに言ってよいと思います。アーチファクトが生じる理由には色々ありますが、固体中が対象の超音波探傷では、モード変換もアーチファクトの原因になります。
 コーナーでの2回反射をフェイズドアレイ超音波探傷器で表示させた動画の中にも、モード変換によるアーチファクトが現れています。

Snapshot4

 上の図で、左側に現れているのが、屈折角65°付近で横波が当たっているコーナーのエコーです。右側に現れている2つのエコーを、昨日公開したフリーソフト「Reflection Mode Conversion」を使って解析してみます。

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 まずソフトを立ち上げたら、スライドバーで屈折角(angle of refraction)を65°にします。

Artifact1

 次に探触子近くでマウスボタンを押してドラッグします。探触子から出る横波を表す黄色の線が左側の角に当たる位置に移動させます。これで、先のフェイズドアレイの表示が得られた位置に探触子を置いたことになります。

Artifact2

 この位置で屈折角を変えていくと、セクタースキャンをしているのと同じことになります。

Artifact3

屈折角31.8度のところで、横波から底面でモード変換して生じた縦波が側面で反射して探触子に戻ってくるルートがあるのが分かります。鋼では横波音速は3230m/s、縦波音速は5910m/sですから、縦波が通った長さの55%が横波に音速が設定してある探傷器では表示されます。黄色の線の延長およそ1.5倍の位置です。

次に屈折角30.8度のところで、横波から底面でモード変換して生じた縦波が側面で反射して横波にモード変換して探触子に戻ってくるルートがあるのが分かります。

こうした確認で、右側の2つのエコーの正体が分かります。

Artifact

 こういう確認をしてみたくて、「Reflection Mode Conversion」を作ってみたのです。

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