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著者冥利

「骨身を削る」とか「心血を注ぐ」ということばがありますが、今の私にとって1冊の本を書くという行為はまさにそんな感じです。たぶんもう少しリラックスして書いたほうが、よりよいものができるだろと直感します。

それでも著者にとって嬉しいのは、やはりなんといっても広く読まれることです。広く読まれるということは、その中に本に書いた内容に強い関心を持ち、自らの学習や場合によっては研究に何らかのヒントを得てそれらを前進させるきっかけとする読者も現れてくる可能性があるのです。

昨日は、昨年5月にこちらの記事にしたメールをきっかけに半年以上にわたってメールのやり取りをしてきた若い読者の人と、東京駅近くで会ってきました。

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八重洲口のほうは、大きな本屋があるので何度も行ったことがあるのですが丸の内方面は行ったことがありませんでした。東京駅と皇居がこんなに近いとは思っていませんでした。

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 丸の内のビルの中にある京料理屋さんで、およそ3時間半楽しく語り合いました。まだ20代の若い女性ですが、私の破壊工学本の中のパリス則についての記述に強い関心を持たれて、彼女の研究を前に進めるきっかけにしてくれたようです。ここ半年、彼女とのメールのやり取りで、私が分かることは教えましたが、逆に私自身も彼女から学ぶことが多かったのです。教員と学生との良質な関係とは双方向的だと思っていまして、教えながら学び、やがて抜かれる。彼女は私の優秀で熱心な学生の一人である、と私は思っています。

 私が本を書いているのは、突き詰めてみれば「この技術分野はこんなに面白いぜ。君もどうですか?」ということです。ですからこのような出会いはまさに著者冥利です。実は、この前にお世話になっている本の編集者の方と会ってきたのですが、この溶接の本を書いている著者の方も、ご自身が大変感動した読者との出会いがあったのだというエピソードを教えてもらいました。

 熱心な読者が一人でもいるのならば、そのまだ見ぬあなたに向けて知恵を絞り文章を紡ぎましょう、というところです。昨日は「苦労をいとわず努力すればよいことがおきる」という楽天主義的なことばをさわやかに実感できたよい日でした。

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