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STB-A2によるDAC作成をバーチャルな世界で

 私にとってはライフワークとなるソフトウエア作成に没頭しています。このブログでフリーソフトとして公開しているものは、数時間から長いもので数週間でできる規模のものです。今作っているものは構想からすると年単位の時間を費やしています。こういうものの常ですが、坂道を自転車で下るようにアレレという間にできることもあれば、1行を確定するのに数日かかかってしまうこともあります。「素人オジサン5時からプログラマー」ですが、今頭の中に構想したものは紆余曲折があったとしても大体実現できるようになりました。バーチャルな世界でこんなことができたら面白いだろうなぁ、と思ったものが現実にできてくるとなかなか快感です。

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 現在取り組んでいるのが、STB-A2と呼ばれる標準試験片を使った距離振幅特性曲線によるエコー高さ区分線(通称DAC:Distance Amplitude Correction)の作成です。STB-A2は縦横が300×150mmで厚さ15mmの平板にサイズの違う縦穴が加工してある超音波探傷用の標準試験片です。新規に購入しようとすると145600円します。
 超音波探傷を教える側としては、試験片の中での超音波の経路が見えるようにすれば、初心者にイメージを作ってもらうのにやりやすいだろうなぁ、などという妄想が沸きます。 

Stba2 たとえば、この絵は1.0スキップという経路でφ4×4という縦穴の角に超音波が当たっている様子を示しています。STB-A2の上で探触子を自由に走査して、そのときの超音波の経路と表示器上の波形がリアルタイムで連動したら面白いと思いませんか。そういう妄想が私の頭の中に沸いてきて、それを現実のものにするように悪戦苦闘しています。自由に探触子を動かされると、波形は探触子位置によってすべて違います。0.1mm刻みの座標を考えるとして、3000×1500=4500000点の探触子位置における波形を現実に近い形で表示させることを考えます。探触子の入射点と屈折角を考慮すると、組み合わせはさらにこの1万倍ほどになります。もちろんそのひとつひとつを記述するなどということはできませんしやりません。そこで出てくるのがアルゴリズムというやつです。なるべく少ない記述で、膨大なケースを網羅する仕組みを生み出すために知恵を絞るわけです。STB-A2のDACを作るアルゴリズム、ほぼできるめどが昨晩つきました。今日はとても気分が良いsnow

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コメント

こんばんは。
ライフワーク(その1、であることを希望)に期待しています。
プログラミング素人の妄想で恐縮ですが、縦穴の角度変化にも対応していただけると、実際のきずエコーと比較でき形状推定の道が開かれると思います。教育の場から探傷現場まで使えるシミュレーションソフト、実現したら素晴らしいことですね。

投稿: niwatadumi | 2011年6月25日 (土) 20時08分

niwatadumi さん

多分、今回の仕事ではniwatadumi さんの期待にこたえるようなものにはならないと思います。

今回の仕事では対象を入門者に絞っています。ただ、その場合に単純に入門者が知っておけばよい現象がそれらしく出ればよい、とはせずに、可能な限り原理原則に副ったアルゴリズムにする事にこだわっていて、そこに苦労をしています。原理原則に副って作ると、その先の発展が見えてきます。

伝達損失や散乱減衰の組み込みはそれほど難しくはないな、DGS線図を使ったきずサイズの推定も視界の中に入ってきた、形状反射能率の組み込みも可能だろう、モード変換によるエコーや裏当て金からのエコーも少々面倒だができないことはない・・・・妄想は次から次へと膨らんでいきます。この妄想は、強烈にブレーキをかけないと衝動から行動→暴走へと突き進みそうですtyphoon
今は、日本刀を作る道具と技術を獲得しながら使い勝手の良い果物ナイフを作ることに専念しています。

投稿: SUBAL | 2011年6月26日 (日) 07時14分

いつも楽しく拝見してます。

一つ疑問がございまして、教えていただきたいです。
先日stb-a2、5MHz10×10A45にてDACを作成してたんですが、0.5sより1.0sの方がエコー高さが30~40㌫ほど高くなりました。
45°はコーナー反射で全反射するので、エコー高さは同等か減衰の影響で低くなると思うのですが、いかがでしょうか。

投稿: さすらいのNDT技術初心者 | 2012年2月21日 (火) 13時06分

さすらいのNDT技術初心者 ようこそ

「探触子は5M10×10A45を使い、STB-A2でDACを描いた際に0.5Sのエコーより1.0Sのエコーのほうが高くなることがありうるのか?」という質問と受け止めました。

答えとしては「あります」です。45度の斜角探触子でA2の0.5Sではビーム路程が21mm程度になり、近距離音場になる可能性が高いのです。この説明で大丈夫かな?

「0.5sより1.0sの方がエコー高さが30~40㌫ほど高くなりました」という表現は、雰囲気は分かりますが、現象を技術的に伝えるという意味では何も伝わらないことを学んでくださいね。

投稿: SUBAL | 2012年2月21日 (火) 20時45分

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