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Taroの塔とお祭り広場とラメラテア

 昨晩NHKで、「Taroの塔 総集編」を見ました。以前放送されたときは部分的にしか見ていませんでした。 
 今回改めて見て面白かったですね。私は芸術家ではありませんが、自らの中に湧き起こるものを原動力にして、自分にしかできないことをひたすらやっていこうと言う気にさせてくれます。同時にそれをやろうとすれば、孤独に耐える覚悟が必要なのだということも再確認させられました。

 岡本太郎と敏子の関係がメインですが、丹下健三とのやり取りも興味深かったです。丹下健三が設計したお祭り広場の大屋根は、太陽の塔によって突き破られた格好だったんだ。ドラマだからとこまで真実かはわかりませんが、それに対する丹下健三の反応は、さすがだなと思いました。丹下健三を見直しました。
 大阪吹田市の万博跡地には、太陽の塔は現在でも立っていますが、お祭り広場の大屋根はありません。大屋根の構造体が残っていればこれも見たいと思っていまして、万博の後程なく解体されたことを知ってがっかりしたものです。

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 実は、5月の連休に関西を旅した際に、国立民族学博物館と万博公園を訪れる計画も立てていたのですが、時間の関係で見送りました。
 その際に、関係者から聞いた話です。万博終了後、お祭り広場の大屋根の溶接部を超音波探傷した結果、多くの箇所できずエコーが検出されたそうです。これを形状反射能率という方程式を適用して検討した結果、ラメラテア(lamellar tear)と呼ばれる欠陥であろうと推測され、大きな地震が来た場合には破壊事故が起きる可能性があると評価されたのだそうです。異論や反発もあったが、結論として解体が決まったとのことでした。へー、そんないきさつがあったんだぁ。

 大きな事故が起きると、担当者を犯罪者のように扱う風潮はいまだに日本では根強く残っています。反面で、事前に事故の根を絶った人が讃えられることはまずありません。そのような仕事をしている人を尊重するという空気も希薄です。安全安心は当たり前、誰かが与えてくれるもの、それが脅かされたら誰かをリンチにかけろ・・・・そういう風潮には粘り強く抵抗してゆきたいと思っています。

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コメント

こんにちは。5月に大阪で実物を見てから、この間、生誕100年のいくつかの催しにも出向いたので、私も昨日はTVに釘付けでした。今までお名前しか存じ上げていなかったので、興味深かったです。ラメラテアという用語ははじめて知りました。万博のときに太陽の塔のまわりに他にも建造物があったことは先日の見学ではじめて知りました。知り合いの関西の大学の先生に見学したお話をしたところ、万博のときご自身は大学生で入場口でアルバイトをされていたそうです。

投稿: KADOTA | 2011年6月26日 (日) 16時43分

道頓堀でニアミスしたときですね。
万博のとき私も大学生でした。北海道からも多くの人が万博へ行きましたが、「あほらしい馬鹿騒ぎに興味はない」とお金と時間がないことは棚に上げて言っていました。
ピカソのキュビズムに代表される「前衛芸術」がそもそもあまり好きではありませんでしたから、その亜流に見えた岡本太郎は、当時の私にとってはイカレタおじさんでしかありませんでした。特別の才能があったわけではない太郎が、しかし芸術とは何かを極めた姿としてドラマはできていて、なるほどなぁ、と思いました。「岡本太郎はもっと人々から尊敬されるべきだ」と丹下健三が語っていましたが、それでもイカレタおじさんであり続けた太郎氏は、尊敬に値すると思いました。NHKは良いドラマを作りますね。

投稿: SUBAL | 2011年6月26日 (日) 17時48分

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