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デジタル超音波探傷器のゲートとプログラミング

 他人から見ればたいしたことではないことだとしても、自分にとって困難なことに挑戦をしてそれを成し遂げたときの爽快感は、なんともいえないものがあります。現在デジタル超音波探傷器のエミュレーターを作っていまして、これのめどがようやく立つところまで到達しました。
 手をつけ始めてからすでに1年半の月日が流れています。振り返ってみるといろいろありましたが、何と言ってもデジタル超音波探傷器のゲート機能との格闘だったといえます。
 ゲートというのはアナログ式の超音波探傷器にもありましたが、アナログ式の場合はあるビーム路程(超音波の伝播距離)の範囲に一定高さ以上のエコーの信号が出た場合にランプを点灯したりブザーを鳴らしたりする、いわば罠を仕掛けてかかったら知らせるというトラップとしての機能でした。
 デジタル式でもアナログ式と同じようにトラップとしてゲート機能を使いますが、もうひとつゲートには重要な役割が付与されています。それは、エコーの信号を読み取り探傷器に内蔵された演算部(コンピュータ)に読み取った情報を伝えるという機能です。エコー信号を読み取り計算をすることは、アナログ式の時代では人間が目と脳を使って行っていました。いわば、人間の認識過程の一部を機械にやらせようというわけです。

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 このエミュレーターを作るにあたって面倒だったのは、エコー信号の認識過程をすべて機械にやらせているわけではなく、ある選択と判断は人間が行うようになっていることでした(認識過程のすべてを機械にやらせるとしたら探傷器を作るのは大変でしょうが、エミュレーターとしては結果を出力すればよいのですからむしろ簡単になります)。ゲートは、判断できる情報を人間に提示するという役割も担っています。バーチャルですから実体としての信号がない(これをどう作るかが最大の問題でした)中で、機械と人間との対話に関する動きをリアルに再現することに頭を悩ませ、格闘してきました。その中での考察や試行錯誤は、1冊本が書けるほどのボリュームがあります。もっともこのような超狭い領域の話など、本にしても読みたいと思う人はまずいないでしょうけれどね・・・coldsweats01
 エコーをゲートで読み取る方式にはいくつかあって、議論もいろいろあり、名称も統一されたものが定められていません。デジタル超音波探傷器でゲート機能はその核心をなすと思うのですが、技術として固まるにはまだまだ時間がかかりそうです。 

Gate

 エミュレーターのゲート機能は、自己評価としてはほぼ満足がいくものができました。難しい課題に挑戦して、その解決を見出すと、プログラミングのスキルもひとつステップアップしたように思えます。 

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