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2011年10月

秋の終わりに

 一雨ごとに秋は深まり、冬将軍の足音も聞こえてきそうな気配です。

 20年間通ってきた私の通勤路の半分近くは、カーブとアップダウンの多い山道です。その中にはとりわけ紅葉が美しいスポットがいくつかあります。木の幹が黒っぽくなり、夏の盛りとは違い葉の数が少なくなってきます。少し湿り気を帯びた空気の中に日光が差し込む、そこに散らばる黄色や赤に色づいた葉の乱舞するさまは、思わず息を呑むことがあります。

 こんなHP(日本ノーデン(株)という農業・園芸機器を作っている会社のようです)を読んで、紅葉のサイエンスを知ると、紅葉の風景に時間軸と思考の抽象度軸という次元が追加されて、さらに豊かにダイナミックに見えてくるから不思議です。

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大学教授の見識と常識

 ある大学教授のブログ記事について取り上げてきました。こういう記事を書くのは正直疲れます。議論がかみ合えばとても面白い展開になる可能性もあるのですが、まぁレアケースでしょう。

 私がこのブログ記事で他人の見解を取り上げるのは、たとえ批判的に取り上げるとしてもどこか尊敬できるところがあるからです。かの教授で言えば、ご自分で装置を開発されている、後にわかったことですが起業して研究成果を社会に還元しようとまでされています。研究のための研究も多くある中で、尊敬に値すると思います。

 でもこの記事は、どう考えてもいただけません。当初あった品のない侮辱的な文言はさすがに削除されていますが、

「1ミクロンの亀裂が有ると、装置は急速な破壊に進むから、1ミクロンの亀裂を発見できる精度がなければ検査をしたことにはならない。」

 という叙述は、現在行われている非破壊検査の仕事の全否定です。しかもこれを論拠にして「福島原発事故が起きる日本文化の特徴」というにいたっては、言って良いことの限界を超えています。

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ある大学教授の見解2「1ミクロンの亀裂が有ると、装置は急速な破壊に進む」

 福島原発事故の遠因が非破壊検査のありようにある、というトンデモ説を展開している大学教授(こちらのブログ)。ご自身の研究成果を元に、起業をされているようです((株)光子発生技術研究所)。研究成果については、詳細はわからないものの、紹介されている限りでは大変まじめなものでもしかしたら画期的なものなのかもしれません。多分そうなのでしょう。

 ただ非破壊検査業界に開発した装置を売り込もうとしたときに、私から見ると非破壊検査技術とその周辺の技術の現状(State of the Art)を学びそこなって、ピントをはずしてしまっていると見えます。

 それを象徴する叙述が「1ミクロンの亀裂が有ると、装置は急速な破壊に進むから、1ミクロンの亀裂を発見できる精度がなければ検査をしたことにはならない。」というものです。教授は、この認識を元に「原子炉部品や飛行機部品の合格基準を改定する必要が有るのではないか?」と提言し、それをしない非破壊検査業界をなじっているわけです。自らが開発した装置を使うように法律を変えなさい、ということです。

 う~ん、教授、無理がありますよ。論の出発点がまず間違っています。 

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ある大学教授の見解「非破壊検査は楽な仕事」

 niwatadumiさんのブログで、非破壊検査のお仕事についてある大学の教授の見解が紹介されていました。こちらのブログ記事(「福島原発事故が起きる日本文化の特徴」)です。

 刺激的な内容ですが、私はこの方の見解の中に私が排除したいと考えてきた非破壊検査周辺の学者や研究者の中にある偏狭なセクショナリズムを感じてしまいました。 このブログのコメント欄に意見を書いたのですが、字数制限が500文字でオーバーフローしてしまいましたので、コメント欄に案内を書いて、こちらに内容を掲載することにしました。

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「矛盾」 世界一のドリルvs超硬合金の勝負

 学生に、何でも穴を開けてしまうドリルと絶対に穴を開けられない金属が勝負する面白い番組がある・・・と教えられていました。

 先週でしたか「書斎」で仕事をしていたら、家族が面白い番組やっているからと呼びに来ました。見たらそれでしたね。勝負としては1分もないのにこの手の番組らしく、伸ばす伸ばす・・・。CMが何度入ったことか。

 家族にコメントを求められました。お父さんの予想はどう?

 私は、「金属が金属である以上究極的には刃物で穴が開かないわけがない。でも硬くすることをトコトン追求すると割れておしまいという結末もあるかもね。」と予想しました。

 で結末は?

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高専祭

 昨日、苫小牧高専祭に行ってきました。息子が入学する前から行っていますので、もう5回目になります。変わらないもの、少しずつ変わっているもの楽しませてもらいました。若きエンジニアの卵たちがどんな雰囲気ですごしているのか感じ取る良い機会にもなります。トータルとして落ち着いた雰囲気で、各場所で説明してくれる学生さんも自分たちが学んでいることを伝える気持ちが入っていてよかったですね。 

Ca3g0108

 こちらは情報科で行われていたETロボコン(こちらに解説)。ロボコンにもいろいろありますが、こちらは制御系をメインにしてプログラミングの技術を競うもののようです。レゴ社とMIT(米国マサチューセッツ工科大学)が共同開発した、レゴ マインドストームをベースにしてロボットを組み立てていました。

 ライントレースをして決められたコースを走り、タイムを競う競技です。ゴールした後に、シーソーや障害物の押し出し・階段などの課題があり、課題をクリアーするとタイムがマイナスになるルールでした。 学生さんが司会をしていましたが、結構盛り上がっていました。

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プログラミングの迷路と実験手法

 このブログでいくつか自作のソフトをフリーソフトとして公開しています。それなりに作るのは大変なのですが、この規模ですとコードの構造は大体頭の中に入っています。建物にたとえると、戸建て家か5階建て程度のマンション・・・というところ。「3階の北側の居間の床下には電気配線が通っていて、そこで断線が起きると5階が停電になる・・・」という具合かな。プログラミングの期間は長くて1ヶ月。

 今作っているものは、私の経験ではこれまで最大。すでに1年半以上の期間を費やしています。ここまでくると、頭の中にすべての構造を再現することはできません。不具合を見つけて修正するデバグをしているのですが、これまでとは感覚が違います。

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アルミニウム合金の腐食

いきなりですが、問題です。

「アルミニウム合金は耐食性に優れている」

「耐食性に優れている」とは腐食しにくいということです。あなたは○ですか?それとも×ですか?

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逃げなかったばかなやつ(テクニカルタームと自然言語)

このブログでは政治的なことは書かないことにしているのですが、別の視点でちょっとばかり・・・。

平野復興大臣の発言とやらが問題になっているようです。こちらのニュース。早速野党自民党は追及の構えとか。民主党をかばう義理は何もないのだけれど、こんなことで騒いでいるのはなんだかねぇ。

技術用語(テクニカルターム)じゃあるまいし、一語一義なんてことがないのが生身の言葉だと思うのです。「ばかなやつ」という表現がそれを指している人を馬鹿にしているという意味しかないのですかね。私はイマジネーションの問題だと思います。

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余剰浸透液除去装置の小型化

 余剰浸透液除去装置について、先日ブログに公開しました。実際にPTを現場で実施している方からはおおむね好評をいただきました。

 これはその次の年に彼らの後輩が取り組んだ装置の小型化の成果です。

Pt_2

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秋刀魚定食

 今日の昼は外食。この時期は、秋刀魚定食が良いですね。釧路産のサンマとのことです。

Pap_0106

 脂がのったサンマには大根おろしがちょうど良い。レモンは不要。

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セスナ172の計器

 Cessna172のコックピット計器の絵を紹介しました。実物の写真がありましたので、比較できるように掲載します。

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 これはセスナに固有の計器ではなくて、アナログ式の航空計器としてはスタンダードなものです。

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セスナ172のコックピット

名機といえるのでしょう、セスナ172(Cessna172)のコックピットです。

Cimg3605a

これ、写真だと思われた方、よく見てください。手描きの絵なのです。

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ヒグマ出没と雄の本能

 このところ北海道では、ヒグマの出没がニュースになっています。本州から来た人が、「このあたり熊が出るのですか?」という質問をされることがありますが、そういう時はこう応えています。「熊が出るのではなく、人間が熊の生息地の奥深くまで住宅を建てているのです。」

 私の通勤路などは、熊の生息地を縫って走る道であるといえます。ただし、私はこれまで熊を目撃したことは一度もありません。熊は賢くて、人と遭遇しないように動くものだと、私は認識しています。狐、鹿、ウサギなどは良く見かけます。鹿は文字通りお馬鹿さんで、よく交通事故にあっています。私も車で走っているときに、前方道端に鹿がいるのを発見してややスピードを落として通過しようとしたら、車の目の前で道路側に飛び出してくる・・・という場面に何度か遭遇しています。「自殺するほどの悩みでもあるのか・・・」と言いたくなりますが、多分どの選択が危険か安全かの判断ができないだけだと思います。

 今年は山の木の実が不作らしいということで、札幌市の住宅街にも熊が出てきているようです。

札幌市の「ヒグマ出没情報」より

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平成23年10月8日(土曜日)2時45分ごろ

発生場所:中央区南20条西10丁目付近。
情報内容:上記の場所でヒグマと思われる動物1頭が歩いている姿が目撃されました。現場周辺及び近隣区域を調査しましたが、痕跡は発見されませんでした。

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本日2011高専ロボコン北海道地区大会

 今朝苫小牧市はさわやかな秋晴れです。

 高専ロボコン北海道地区大会が、本日午後苫小牧高専体育館で開かれます。朝息子を学校まで送ってきました。キャンパス内には大型バスが3台留まっていました。釧路・函館・旭川のチームを乗せてきたバスでしょう。今日は苫小牧マラソンと日程が重なって、日曜日であるにもかかわらず高専に向かう道は混むことが予想されています。

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深まる秋と青封筒

 今日は寮の当番で出勤。日一日と深まり行く秋を感じます。

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紅葉は見ごろを迎えつつあります。実りの秋でもあるのでしょう。

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友あり 遠方より 近隣より 来る

 気脈が通じるという言葉がありますが、年齢・立場・肩書きなどなどをこえて、響きあい通じ合うことってありますし、そういう出会いは人生の醍醐味であろうと思います。

 昨日は、遠方からと、近くではあるけれど近年疎遠になっていた「友」が訪ねてきてくれました。

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余剰浸透液除去装置

 非破壊試験方法のひとつに浸透探傷試験があります。道具が簡単なため、「簡単な非破壊試験方法」と誤解されることが多い方法です。道具が簡単なのは、人の技能に依存する部分が多いのであって、へたくそがやるときずの不検出が起きやすいともいえるのです。余剰浸透液の除去も経験と腕が必要なプロセスのひとつです。

 課題研究として学生が浸透探傷試験の「余剰浸透液除去装置」の開発に取り組んで、一定の成果を上げた事例を紹介します。

 

 これができたときに、デモをやるから来てくれといわれてみたのですが、正直驚きました。期待以上でした。装置を浸透液が塗られた溶接部でスライドさせるだけで浸透液が綺麗に取れていきます。

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航空メカニック

 今朝は激しい雨音で目が覚めました。一雨ごとに秋は深まる。昨晩の外気温は4℃まで下がりました。もう冬はすぐそこまでやってきています。「書斎」のストーブには火を入れてあります。

 イカロス出版が出している「航空メカニック」という雑誌があります。

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「お仕事図鑑」的な要素を持った雑誌で、私の勤務先も載っています。その写真の中に私もいる・・・というだけの記事ですm(_ _)m。

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対数グラフで見る日常食中のセシウム137の経年変化

 Twitterで東大の早野龍五教授公開したデータに、「全国における日常食中のCs-137の経年変化」があります。このデータ、縦軸「放射能濃度」がリニア目盛になっているものと対数目盛になっているものと2種類あります。

 こちらがリニア目盛。

Cs137log

 次が対数目盛です。

Cs137

 指数関数的に変化する事象は、対数目盛にするとグラフが直線状になって直感的に理解しやすくなります。私がなるほどと思ったのは、1986年のチェルノブイリ事故とその後の変化です。リニアグラフでも1986年の当たりにちょっとした変化(特異点)を見つけることができます。しかし対数グラフを見ると、その特異点の意味が直感的にわかるようになります。

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