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破壊力学はどの範囲で教えられているのだろう?

 ふと思ったのですが、破壊力学は日本の教育の中でどの範囲で教えられているのでしょうか?

 私のなんとなくの認識では、大学の機械工学科では必修になっていて教えられている。たいてい3年生かな。工業高校の機械工学科では、多分教えているところはない。工業高専の機械工学科では、学校によって異なる。

 機械工学科以外で、教えているところはあるのだろうか?

 実は私が今知りたいのは、大学の機械工学科で一般的に教えられるようになったのは歴史的に見ていつぐらいなのだろうかということなのです。

 もしお分かりの方がいらしたら教えてください。

応力集中係数」と「応力拡大係数」という用語があるということ、この2つは違う概念であることを(仮に中味を展開できないとしても)知っているか否かが指標になると思います。

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 というのは、いま50歳以上の層である程度機械工学系の分野で活躍しているといいますか、発言力がある人の中で破壊力学を勉強していないなという人が最近目に付くのです。たとえばかの大学教授は60歳を超えている団塊の世代の方のようです。彼は未だに何を指摘されているのかすらわからないようですからね。

 JSNDIの偉い先生の中にも、アレレという見解を述べられる方がいて驚いたことがあります。

 最近調べ物をしていたら、グリフィス亀裂を取り上げながら「応力集中」として説明をしている解説文を複数見つけました。えええっ!という感じでした。

 改めて考えてみると、応力集中係数はきずの位置と形は問題になるけれど、きずの大きさは関係ありません。応力集中係数をかけて出てくる最大応力が直接破壊につながると考えたら、亀裂の応力集中係数は無限大になりますから、どんなに小さくても急速な破壊につながるという論理的帰結になります。実際を知らない頭の中だけの出来事ですが・・・。

 破壊力学の出発点を築いたといわれるアラン・グリフィスの考察では、ガラスのような脆性材料ですらそうはならず、亀裂サイズは急速破壊に大きく関係するファクターであるというものでした。

 1980年より前に大学を卒業した層の中に、破壊力学は学んでいないという人が多そうな気がするのです。忘れられているのか、そもそも教わっていないのか。

 教わっていなくても勉強をすればよいのですがね。

追記:

破壊力学という講座名ではなく、「材料強度学」とか「材料と強度」とかの名前になっている場合もありそうです。

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コメント

私の学生時代にはありませんでした。

投稿: 平田敦 | 2011年11月 9日 (水) 13時18分

平田さん ありがとうございました。

平田さんの場合ですと80年代後半でしょうか。
どこかで始めて、ほぼ全国に普及するまでに一定の期間がかかるとは思います。なるほど今40代の機械工学科出身者でも破壊力学を教わっていない人がいるということなのですね。

山口大学では、2011年のシラバスを見ると「材料と強度」という講座名で3年次に教えていることが確認できました。

投稿: SUBAL | 2011年11月 9日 (水) 19時59分

こんにちは.
 私は,90年代半ば,3年次に「材料強度学」という名で,破壊力学を習ったと記憶しています.機械系の学科です.
 当時は何に使うのかさっぱり分からず,仕事でも使うことがなく,現在まで過ごしてきました.恥ずかしい話ですが,「応力集中係数」と「応力拡大係数」は,混同していました.
 そんな状態でしたが,先日こちらの記事を拝見して,教科書を見て勉強しなおした次第です.たいへん良い機会となり,感謝しております.

投稿: マツジョン | 2011年11月10日 (木) 00時20分

マツジョン さん

ありがとうございました。とてもユニークな視点のマツジョン さんのブログ、楽しく拝見して勉強させていただいています。

私は応力拡大係数というのは優れて工学的な概念だと思うのですが、固体物理の視点からの説明が強調されがち(それはそれで必要でしょうが)で工学的な意味がぼやける・・・なんてことがありそうという気がします。私はこのあたりはほぼ独学ですが、教科書を読んでなかなかわからなくて、応力集中係数と応力拡大係数の違いが頭の中で整理されて応力拡大係数が工学的概念だとわかったときに初めて「ガッテン!」となりました。

投稿: SUBAL | 2011年11月10日 (木) 05時05分

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