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最後の授業

 20年間勤めた勤務先での最後の授業を終えました。最終講義のテーマは「設計思想と非破壊検査」。安全寿命設計・フェイルセーフ設計・損傷許容設計という設計思想の進化の中で非破壊検査技術がどのように位置づけられるのかという内容です。このクラスでは、4月から個別の非破壊検査技術を教えてきましたが、その技術を俯瞰してみるということです。
 二十歳そこそこの若者に非破壊検査技術を教えて20年。2000人を越える学生に教えてきました。航空機やジェットエンジンを製造する重工、航空機メンテナンス会社、一般検査会社などで非破壊検査を専門の仕事としているものが何人いるのか、確かな数字はつかんでいません。少なくとも3桁になっていることは間違いなさそうです。地味な仕事を毎日コツコツやっているはずです。

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 今日は3時間の授業でした。最後が近づくにつれて、こみ上げてくるものを抑えることが出来ません。でもそうなることを予想して、一番最後はJAXAの松嶋氏からいただいたCFRPの試験片を引張試験にかけることにしていました。荷重伸び線図はまっすぐに伸びて、タン!タン!と乾いた音に続いて大音響を上げて破壊しました。金属の破壊とは違うCFRP独特の破壊の仕方です。大いに盛り上がりました。
 私が「以上で授業を終わります」というと、起立!の号令がかり全員が起立をしました。いつもはこのあと「礼!」の号令で互いに礼をして解散になるのですが、その前に学生の一人K君が「2年間僕らを教えていただきありがとうございました。」から始まる短い謝辞を述べ始めました。"おいおいやめてくれよ・・・そういうの無しだよ・・・”と思いましたが、止めるわけにも行きません。黙って聴きました。そのあと、記念撮影をしましょう・・・ということで。

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 デジカメや携帯電話などで写真を撮っていました。それじゃぁ、ということで私の携帯でも写真を撮ってもらうことにしました。なぜかレンズが曇っていて、ぼけています。「先生、これ今日のブログネタですか」との声。しょうがないので、「そう、このまま載せるぞ!」。 こうして、笑いに包まれて、私の最後の授業は終わりました。 いろいろあったけれど、こういう若者に出会えたことは、やはり有難く幸せなことです。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

まずはお疲れさまでした。
感慨に浸る間もなく次のステージへ向かわれるようですが、頑張って下さい。ご活躍を楽しみにしております。

投稿: niwatadumi | 2012年3月 8日 (木) 23時10分

niwatadumiさん ありがとうございます。

3月はゆっくりすごそうと思っていたのですが、なんだかスケジュールがばたばた入ってきています。声がかかることは幸せといえるのでしょう。

投稿: SUBAL | 2012年3月 8日 (木) 23時39分

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