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東京スカイツリーと五重塔 心柱

 午前中に用件を済ませて上京します。東京スカイツリーに行くわけではありません。JSNDIの春季講演大会に出席します。
 大会での用事が済んだら、日光に行きます。日光東照宮の五重塔の見学が目的です。昨年5月法隆寺五重塔の構造を勉強するために神戸と奈良を訪問しました。そして、昨年7月に東京スカイツリーを外周りからですが見てきました。その旅の締めくくりです。
 日本の五重塔には心柱が真ん中に通っていますが、東京スカイツリーの構造も、真ん中に心柱が通っています。 下図は日建設計のHPから引用

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 心柱と外側の構造体とでは固有振動数が異なり、地震で揺れた際には互いに干渉しあって共振による大揺れを防ぐようになっています。

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 これは仏塔である五重塔に取り入れられている構造です。現存する世界最古の木造建築物である法隆寺五重塔にも心柱はあります。
 西暦670年飛鳥時代に建造されてた法隆寺五重塔では、心柱は地中6メートルに埋められた石の心礎(しんそ)に穿ちられた穴に入れる形で固定されています。上田篤編「五重塔はなぜ倒れないか」(新潮社)より引用。

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 その後建てられた各地の五重塔では、心柱の地面への固定は次第に緩やかになっていき、慶安3年(西暦1650年)江戸時代に建造された日光東照宮の五重塔(現在の塔は1815年に焼失後1818年に再建されたもの)では地上から浮く、つまり地面に接していない(上から吊り下げられている)構造に行き着くのです。1200年の歳月が流れるのですが、私には心柱がロケットのように見えてきて、ついに「Take Off」したように感じられます。

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 五重塔内部は通常公開されていないのですが、東京スカイツリー人気にあやかって観光客を呼び込もうと一般公開されるとのことです(今日5月22日~来年3月末まで:日光観光協会のHP)。もうこれは吊られるしかありません。
 この発想の転換、技術的イノベーションはいったい何を契機にどのようになされたのか、不思議です。五重塔が地震のたびにあちこちで倒れたというのなら、それを契機に知恵と工夫を凝らして行き着いた、ととりあえずの納得はできるかもしれません。でも、五重塔が地震で倒れたという歴史的事実は記録にないそうなのです。千年を越える時間の流れのなかで、いくたびかの大地震に見舞われたにもかかわらずです。なのに、驚くようなイノベーションが行われている。
 実は3月の「ご褒美旅行」の候補のひとつが日光でした。でも当時は寒そうで、暖かい伊豆半島にしました。いやいや先延ばしにして良かった(◎´∀`)ノ。今回も別の「ご褒美旅行」として行ってきます。ご褒美多すぎ?!
 上田篤編「五重塔はなぜ倒れないか」をもう一度読み返しながら、楽しんできます。

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