« すずらん(鈴蘭)、またの名を谷間のゆり | トップページ | 羆(ヒグマ)出没! »

日光鳴き龍 復元前の音と薬師堂の寸法

 大人の修学旅行 日光東照宮 帰郷後レポート編です。

 鳴き龍のレポートを書きました。なかなか面白いので、その続編です。

 日光東照宮薬師堂(本地堂)は昭和36年(1961年)に焼失しています。その後御堂の再建とともに鳴き龍も復元するために調査研究がされました。東京大学生産技術研究所のサイトにそのレポートがありました。

日光東照宮の“鳴き竜”復元のための調査研究

鳴き竜が出現する条件が探られて、復元が可能だという結論に至っています。ポイントは天井の「むくり」(そりですね)で、9cm(90mm)のむくり高さが適当だとしています。このむくりは音の拡散を防ぐためで、むくりによって天井と床を往復する多重反射によるエコーが長く続くという理屈です。

このレポートには、1/4スケールで行った再現実験装置の寸法が掲載されています。それをもとに、むくりが9cmにして再建されたとしたときの寸法を入れてみました。

Size 天井までの高さは、5940mm(5.94m)となりました。先日の記事で、鳴き竜の音から推測した距離が5.95mでしたから、その差わずか10mmです。ちょっとできすぎかな?

 この東大のレポートの中に、焼失前の録音があると記されています。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ
ポチッとクリックで応援

 昭和28年(1953年)にNHKによって録音された音が、ライブラリに残されているということで、それの分析も行われている。

 その音が、小野測器という音響測定機器メーカーのサイトで聞くことができる(こちら)。

 明らかに拍子木の音とは違います。

Fukugennmae

 図は、上が東大レポートに載っていた波形、下は小野測器のサイトにあった復元前の音をオシロスコープでだした波形です。断定はできませんが、同じ音で時間軸もほとんどあっていると思います。

鳴き竜の部分の時間軸を拡大して、FFTをかけたらこのようになりました。

Nikkonakib1 中心周波数は1100Hz程度。およそ34msごとに同じパターンが繰り返されていることがわかります。

 もう少し時間軸を拡大してパルス波の波数が見えるようにしたのがこちらです。

 

Nikkonakibrf1
 アレレ、パルス波の中の波数がずいぶん少ない。広帯域の音になっています。現在行われている拍子木の音と比べてください。

Nakiryu4周波数の低い広帯域の音、これが鳴き竜の聞こえ方にどのように影響しているのでしょうか。大人の修学旅行レポート、もしかしたら続きがあるかもしれません。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ
今週は1位をキープしていました

|

« すずらん(鈴蘭)、またの名を谷間のゆり | トップページ | 羆(ヒグマ)出没! »

科学技術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/222291/54905021

この記事へのトラックバック一覧です: 日光鳴き龍 復元前の音と薬師堂の寸法:

« すずらん(鈴蘭)、またの名を谷間のゆり | トップページ | 羆(ヒグマ)出没! »