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2012年7月

単行本出版の経緯 その4 超音波探傷入門のソフトウエアと出版

 航空機の非破壊検査を調べていく過程で、航空機の材料がアルミニウム合金(ジュラルミン)から複合材(ボーイング787に大幅に採用された材料です)に変わっていきそうだということがわかりました。複合材になればその非破壊検査は超音波探傷が主流になることは目に見えていました。そこで、学校に超音波探傷教育の導入を提案しました。当時の学校では、非破壊検査として磁粉探傷と浸透探傷の2部門を教えていました。超音波探傷教育の導入にはそれなりの費用がかかることもあり、多少の曲折はありましたが、最終的には上の了承を得ることができました。

 これも一生懸命やりましたね。様々な幸運とたくさんの人の援助によって、徐々に教育がかたちになっていきました(このあたりの経過もいつか書いておきたいと思っています)。私も必死で教育方法の工夫をしました。

 探傷や探傷器の仕組みについて、理屈の説明で問題なく理解する学生がいる一方で、理屈で攻めても理解が難しく、実際に機械を触らせることで納得に至る学生がいました。機械の台数も限られることから一人が触る時間には限りがあります。なんとかならないかなぁ・・・と思っていました。

 そのころWin95が発売になり、パソコンが素人にも身近になりました。教育方法の工夫ひとつとして、パソコンを使った教育ができないかと思い、ソフトウエアを探しました。しかし思うようなものがなかなかありません。「ないなら作るか」ということで、プログラミングの勉強を始めました。45歳でした。最初に作ったソフトウエアは問題演習をパソコン上で行なうもので、改良を重ねて今でも使われています。第二作目に作ったのが「超音波探傷入門」というソフトで、概要は下記のHPに載せてあります。

http://homepage2.nifty.com/SUBAL/UTindex.htm

 肝はバーチャル探傷器をパソコン上に作ったことです。これなら個人が夜中であろうと思う存分超音波探傷器を操作して、その仕組みを理解することが可能です。

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空港でおにぎりとラーメン

 多少偏見があるかもしれませんが、空港で食事をしようとすると「高いのにまずい」と決まっていました。だから、よほど時間に追われているかおなかがすいてしまった時以外は、空港を離れて食事をするようにしていました。

 ところが、このところ空港内でおいしいものを見つけてしまいました。

Img_0810
 これは新千歳空港で売っている佐藤水産の「まあるい おむすび」です。炊き込みご飯の中にかにと鮭ハラスの具が入っています。妙にぱりぱりしているコンビニおにぎりではなく、海苔がしんなりしています。小さな丸い容器に入っているのが「ルイベ漬け」これが塩気が効いて美味い。容器は笹を編んだ箱になっていて、捨てるのがもったいないぐらいです。

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単行本出版の経緯 その3 教える立場になって

 非破壊検査の仕事を始めて10年ほど経過したころ、死生観を変える出来事に遭遇しました。長男を8か月で亡くしたのです。ボルタレンというよく効く解熱剤を処方されてそれが原因でけいれんを起こして亡くなりました。今は幼児への処方は禁止されています。当時は欧米ではとっくに禁止されていたのに日本ではまだ処方されていました。 

 1991年の大晦日の午後、小さな棺をガス釜に入れるとき体の奥の芯のほうから「順番が違う」という声が聞こえてきたのです。体験としては神秘的な感じなんですが、トーンとしてはバス停で並んでいた時に割り込んできたやつに言っている感じなのです。でも抑えることのできない感情でした。

 死んだ気で生きるといいますか、何でもいいから思いっきり人生を変えたいと思いました。人生を変えるといっても、一体自分は何をやるべきかやりたいのか、すぐには答えが出ません。ただぼーと空を見つめる中で、10代の終わりに一度は志した人を教える仕事をしてみたいと思いたちました。そうはいっても、アラフォーの年齢では教員の仕事などそうそうあるものではありません。バブル崩壊のころでした。

 たまたま駒大苫小牧高校で教員を募集していることを知り、履歴書を送りました。10日ぐらいのちに「書類選考の結果御希望に添えません」という不合格通知とともに達磨の絵が入ったテレフォンカードが送られてきました。面接までも行かず書類選考で落とされたのは残念でしたね。運よく駒大苫小牧高校に入れていたら、甲子園奇跡の2.9連覇を職員として体験できたのかもしれません。それはそれで大変でしょうけれども…。

 1992年2月のある朝トイレで新聞を読んでいたら、求人広告(そういえば最近見ないなぁ)に千歳の航空専門学校の教員募集を見つけました。「道徳」の教員でした。一瞬躊躇しました。どう考えても道徳を教える柄ではありません(笑)。でも航空専門学校なら非破壊検査も英語もあるだろうということで、非破壊検査の職務経歴書をつけて履歴書を送りました。だめでも飛行機のテレフォンカードぐらい手にはいるだろう、買わない宝くじには当たらない・・・。試験は受けられることになりました。1人の枠に20人以上応募していて、そのほとんどが私より若い人でした。「プラトンの国家論について書きなさい」という試験問題にほか応募者は快調に鉛筆を走らせている音が聞こえました。私は「ソクラテスの弁明 悪法も法なり」と1行書いたまま後が続きません(汗)。だめだなと思っていたら、道徳教育の教員ではなく非破壊検査の教員として採用になりました。

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単行本出版の経緯 その2 働きながらの勉強と高校での物理の授業

 話は30年ほど前にさかのぼります。30歳になったころ、食い詰めて切羽詰っていました。第二次オイルショックのころで、有効求人倍率が0.24(この数字は忘れられません)でした。少ない選択肢の中から見習い可で年齢制限で引っかからない非破壊検査の仕事を選びました。

 超音波や磁気やX線を使うこの仕事の勉強は、経歴からすると「文系」の私にとってはしんどいものでした。渡された教科書を読んでもさっぱり分からない、とまでは言えないものの躓きの石や岩があちこちにゴロゴロ転がっていました。理系の勉強は、積木細工のようなところがあるので、ひとつでも理解が抜けたまま上を積み上げようとすると、とても不安定になります。昼間汗まみれで働いて、夜寝るまでの数時間の勉強はそれでなくても回らない頭が混乱でぐちゃぐちゃになります。思わず本とノートと鉛筆と放り投げて天井を見上げてしまい、気が付いたら朝だったなんてこともしばしばでした。

 教科書を読んで気づいたことは、どうやら筆者が想定している読者の知識レベルは大学の1年か2年、つまり高校の物理と数学の知識を前提にしてしているらしいということでした。

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単行本出版の経緯 その1 プロローグ

 私はこれまで日刊工業新聞社から5冊の本を出しています。1年に1冊のペースです。自費出版や筆者がお金を出す「共同出版」ではなく、発行部数に応じた印税が著者に入り、全国の書店の棚に並ぶ本です。北海道の片田舎に住む一介の専門学校の教員でしかなかった者としては、珍しいことのようです。

 あるところから、「もしよかったら、出版の経緯など教えてください」とのリクエストがあり短い文章を書きました。その文章をベースにして、加筆をしてブログ記事にしてみようと思いました。

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「超音波探傷入門」が書籍リストから消えている件

 日本非破壊検査協会(JSNDI)のHPにJSNDIが販売している書籍のリストが掲載されています。そのリストの中に、「超音波探傷入門」が抜けているという情報がこのブログに寄せられました。私も知らなかったのでチェックをしてみたら、アレレ本当だ。

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 大きな声では言えないのですが(←言っているだろう!!)、消息筋に確認したところ在庫部数がわずかになったので、注文があって応じきれなくなったときがあると困るのでHPのリストからはずしているようです。ま、改訂版が出るのを待っているというわけです。

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グリッドノート

 100円ショップで何気なく購入した、グリッドノートが気に入りました。どうして今まで使わなかったのか、と思わせるほどです。

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 私は、ノートをとるのは得意ではありません。どう見てもへたくそです。よく言えばカードメモ整理型です。最近は、ノート代わりのPPTを作ることが多いです。パソコンソフトを作る作業がノートつくりだったりします。PPTやアプリケーションソフトはずいぶんたまっていますが、まとまったノートは、それらの合計よりずいぶん少ないのです。そうそう、著作としてまとめたノートは5冊ほどあります。

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検査の三要素と七つ道具

 今日は苫小牧も暑かった(;;;´Д`)ゝ

 素浪人になって、手元ですぐ使えるツールがなくなりました。先日試験片をいただいて、素手はさみしいな、としみじみ感じました。だからと言って、試験機器・検査機器は個人で手に入れるのは容易ではありません。

 できるところから、原点に立ち返って携帯できるツールをそろえてみました。

Img_0806
 ルーペ・100倍の顕微鏡・コンベックス・ミニノギス・ストップウォッチ・A6のメモ帳、これらをメッシュのポーチに入れて持ち歩くことにしました。これにiPadを入れて7点セットです。ホームセンターと百円ショップで買いそろえて〆て5000円強。こんなものでしょう。値段のほとんどはノギスと顕微鏡です。コンベックス・ストップウォッチ・A6のメモ帳・ポーチは100円ショップで調達しました。

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虫捕りの夏

 小学生3~4年の夏休みは、釧路市郊外の塘路などに出かけて昆虫採集に夢中でした。この夏は、コンピュータの中の虫捕り、いわゆるそのデバッグ(Debug)てやつをやっています。

 コンピュータプログラミングを独学で勉強し始めて、15年になります。40代半ばの中年から始めて学習ノートのようなソフトウエアを作ってきました。今取り組んでいるのは、私のライフワークともいえるソフトウエアです。規模も普段作ってこのブログで公開しているような作品の数十倍になり、行数にするとちゃんとカウントしてはいませんが、5万行ぐらいにはなるのではと推測しています。途中の中断はありますが、取り組み始めて3年になります。

Debug
 そのデバグをしています。規模が大きくなると、もちろんそれに比例してバグの発生量も増加します。それだけではなく、個別のアイテムのつながり関係が出てきますから複雑化して厄介になります。コツコツやるしかありません。13年前の夏は、このソフトウエア前のバージョンのデバグをしていました。あの夏は暑かった。

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薔薇と恋と万葉集

 我が家の庭のツル薔薇も、ようやく咲き始めました。

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 この薔薇は、つれあい殿との婚約時代に縁日で買って庭に植えたものです。毎年小さいけれど可憐な花をたくさん咲かせます。

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パルス波とパルス

 現在の超音波探傷試験は、ほとんどパルス反射法で実施されています。パルス反射法というのは、ごく短い超音波(パルス波)を試験体の中に伝播させて、きずからの反射波を受信することでキズの有無と位置・大きさを知ろうという方法です。パルス波を説明するときに、私たちの体で心臓の鼓動で作られる脈(パルスORプルス)を例にして説明することがあります。
 で、先日ショッピングセンター内を歩いていたら、「あなたの血液循環推定年齢を測定します」という機械が置いてあるのが目にとまり,ちょっとやってみるか、ということで200円を投入してやってみました。計測中波形が出るんですね。面白いなと思ったら、そのうち終わりました。レジの紙のようなものが出てきました。それがこちら。

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 血管年齢は実年齢より10歳以上若いと出ました(*゚▽゚)ノ。

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アルテン オートリゾートと花菖蒲

 日曜日に、苫小牧市西部にある錦大沼公園・アルテンオートリゾートに行ってきました。私の役割は運転手なんですけどね。

 何年ぶりでしょう。少なくとも20年間は来ていませんでした。意外とよいですね。

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 こちらはパークゴルフ場。

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 樽前山のふもとの自然をうまく生かしています。乗馬も体験できるようです。

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リューダース帯とツールマーク その3 おまけ

 前2回の記事は、基本はまじめに書いています。第3回は、おまけ、蛇の絵に足をつけてしまった蛇足です。

 うなるような電子顕微鏡(SEM)写真がある、と前回書きました。試験片が手元にあるのだからSEMがあれば、上手下手はあるにせよ写真は撮れるはずです。もちろん素浪人の私の家にあるはずがありません。ほしいなぁ。今相当に安くなってきたとはいえ、SEMは最低500万円ぐらいはするはずです。考えてみれば、ちょっと高級な車だとその位しますからね(私の車だと3~4台買えてしまう)。サマージャンボが当たったら第1候補だな。

 でも、見てみたい。苫小牧市テクノセンターにお願いすればSEM写真を撮ってくれる可能性もありますが、あまりわがまま言ってもなぁ・・・。こう見えて結構気が弱いのです(笑)。

 ホームセンターに行ったら、携帯型の顕微鏡(60~100倍)が1980円で売っていました。

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 これでどこまで見えるのか、やるだけやってみるか。

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リューダース帯とツールマーク その2

 その1には「ツールマーク」の話は出てきませんでした。ところでツールマークって何?

「そのぐらい知ってまんがな。復活したJALのシンボルマークでしゃろ?」

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「なに言って鶴は千年、じゃなくてまんねん。それはツルマルマーク」

ツールマーク(Tool mark)は、直訳すれば工具による痕跡。業界的には研磨や研削をした時の砥石の跡を言います。いただいた試験片にも、円弧状のツールマークがあります。

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 この条痕がほぼ、引張力の方向に対して直交方向の直線に近くなっているところがミソだと思っているのです。

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リューダース帯とツールマーク その1

 先月ある方からメールをいただきました。「試験片、要りますか?」との問い合わせでした。炭素鋼を引張試験した後の試験片のことです。通常引張試験をした後の試験片は必要なデータをとったらスクラップです。炭素鋼ですから材質的にも珍しいものではありません。

 でも、私は「いただけるのであれば、是非に」と返事を書きました。ほどなく郵送で届いた試験片を私なりに観察をしたあと、額装しました。私のコレクション入りです。

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 ラベルの真ん中が間が抜けた感じですが、ここには提供者の本名が記載されていますので、ブログではあえて隠しました。

 この写真ではわかりにくいですが、試験片にはリューダース帯(Lüders Band)が肉眼で観察できるのです。

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ムシトリなでしこ

 散チャリに出かけました。空き地にムシトリナデシコが群生していました。

Img_0755 苫小牧市で毎年7月ごろにこのように空き地を埋め尽くすように咲きます。30年前に苫小牧に来た時、造成されて工場がまだ建っていない空き地に咲く花を見つけました。

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RoboZakの基本形

 世間様の情報としてはとっくの昔という話になるでしょうが、息子がたまっていたロボザックの基本形を組み立てて、パフォーマンスを見せてくれました。目の前で実際に動いているのを見るとオオ!となります。iPadで動画をとってYouTubeにアップしました。

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ルイ・ヴィトンとモアレと光速

いわゆるブランドものには縁も興味もないのですが、先日札幌に出かけたときに見かけたショーウインドウのディスプレイが面白かったので、写真を撮りました。

Img_0628 ルイ・ヴィトンですね。何がいいのかさっぱりわからない無粋ものです(@Д@;。でもこのディスプレイは粋だと思います。黒と白との縞模様(斑点模様?)が見えますね。黒い斑点、何個見えますか?中途半端なものは数えないとしたら12個ですよね。この斑点が、近づくと増えてきます。

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 撮影できている範囲は狭いのに斑点は15個見えます。

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