« 土砂降りの苫小牧港祭り 花火大会 | トップページ | ブログの憂鬱 »

日航機御巣鷹山墜落事故から27年

 今朝、テレビは通常の番組を飛ばして「ロンドンオリンピック閉会式」の華やかなショーを放送しています。

 27年前の1985年8月13日の朝は、やはり臨時番組でした。前日夕刻行方不明になった日航123便ジャンボジェット旅客機が、群馬県御巣鷹山の尾根で見つかったというニュースが飛び込んできたのです。それから数日は、このニュースばかりでした。

 乗員乗客524名中520名が犠牲となった、単独航空機事故としては今もって世界最大の事故です。

 よく事故を風化させるな、という言い方がされますが、やはり風化するものだと思います。毎年、この時期に慰霊登山を含めたニュースをやっていましたが、今年は見ませんでした(すべてをチェックしているわけではありませんが)。

 人間の記憶が残り始めるのが4歳ぐらいですから、30歳より若い人の記憶にはないということになります。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ
ポチッとクリックで応援

 それでも、事故を防ぐための仕事にかかわるものとしては、語り継いでいきたいと思います。

 今年3月に、羽田にある日本航空の「安全啓発センター」を見学してきました。その時の記事です。また行きたいと思います。まだの方には、ぜひお勧めします。1度は見るべきです。

「安全啓発センター」入り口には、この事故に関連する資料が置いてあり閲覧することができます。センター見学後、私は寺田博之著「JAL123便事故 安全工学の視点から検証する」を寄贈しました。

今日は、その中から紹介します。

1993年(事故から8年後ですが)、寺田氏が米国で開かれた破壊力学の会議でこの事故の原因と教訓を発表したときの話が載っています。

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

この会議において、私の発表は、いっとき世界を驚愕させた123便の事故を取り扱ったものであったが、アメリカ人の幾人から、「修理ミスによる事故であったことは承知しているが、修理をアメリカ人が行ったとは知らなかった、日本人が行ったものとばかり思っていた」とのコメントが聞かれ、また多くの出席者がそのように認識していたのは意外で、残念なことであった。(同書75ページ)

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

破壊力学の専門家の認識ですからね。JALの責任も免れないとはいえ、主な原因を作ったのはボーイングの修理チームのでたらめな修理です。このことをきちんと知らしめることができていないのは、残念としか言いようがありません。

この本は、安全啓発センターの資料の中にあるべきだと思いました。

章立てを紹介しておきます。

第1章 事故と原因調査

第2章 圧力隔壁破壊の科学

第3章 日航機事故の経験を活かす

第4章 類似事故と安全性の向上

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ
現在2位です

|

« 土砂降りの苫小牧港祭り 花火大会 | トップページ | ブログの憂鬱 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

航空宇宙」カテゴリの記事

コメント

SUBALさんは
{JALの責任も免れないとはいえ、主な原因を作ったのはボーイングの修理チームのでたらめな修理です。}と書いています。
それが本当なら、ボーイングの技術者は事故責任を問われた筈です。なぜ、告発されなかったのでしょうか、教えてください。

修理の概要は知っていますが、技術的に・破壊力学からみてどの点がでたらめだったのかSUBALさんのご見解を教えてください。

投稿: Dr.JAL | 2012年8月14日 (火) 09時52分

Dr.JAL さん

 意外なコメントですね。
 ボーイングの作業チームの「修理」は、破損した圧力隔壁をリベットで接合する際に、2枚のスプライスプレート使ってしまい、本来2列のリベットで力を伝達すべきところを1列にしてしまったことです。
その修理がどのようなものであり、どのようにまずかったかについて、このブログで何度も示していますが、私は以下のURLの見解が正しいと思っています。

http://www.sozogaku.com/fkd/hf/HB0071008.pdf

Dr.JALさんは、コメントのトーンからすると、

(1)このような修理はされていない。
(2)この修理はボーイング社の作業チームがやったことではない。
(3)この修理は過ちではない(正当なものである)。
(4)修理は過ちではあるが、些細なことであり、事故原因ではない。

私のようなボンクラ頭では、このどれかの見解をお持ちだと思うのですが、どうなのでしょう。
このどれも、私には初耳ですので、どこかでまとまった見解を発表して頂けませんか。勉強させていただきます。

投稿: SUBAL | 2012年8月14日 (火) 10時44分

私のメイルは「ボーイングの技術者は事故責任を問われた筈です。なぜ、告発されなかったのでしょうか、教えてください。」と聞いているのです。知らなかったら知らないといえばいいので、変な想像をしないで下さい。

投稿: Dr.JAL | 2012年8月14日 (火) 11時24分

Dr.JAL さん

問は2つありましたので、そのうちのひとつについてお答えしました。
ボーイング社の技術者が告発されなかった理由については、私は知りません。
一言付け加えますが、これは本名で行っているメールの交換ではありません。
匿名の初めての訪問の方が、どのようなスタンスをお持ちかは、想像するしかありません。

投稿: SUBAL | 2012年8月14日 (火) 11時29分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/222291/55412546

この記事へのトラックバック一覧です: 日航機御巣鷹山墜落事故から27年:

« 土砂降りの苫小牧港祭り 花火大会 | トップページ | ブログの憂鬱 »