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映画「北のカナリアたち」を見てきました

 土曜日に「のぼうの城」を見に行って、60歳を超えているとシニア割引で1000円で映画が見れることを知りました。

 だからというわけでもないのですが、6日(月曜日)もう1本北海道ロケ作品、吉永小百合主演の「北のカナリアたち」を見に行きました。

 あらすじは、書くのが面倒なのでこちらのリンクで。

 予告編プロモーション動画がYOUTUBEにありました。

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 北海道の離島が舞台。海と雄大な利尻富士がいつも背景にあります。礼文島?実際にあんなふうに見える場所があるのかなぁ。

 島の分校で教えた6人の生徒を訪ねて歩く元教師、少しずつ明らかになるあの日のこと、それぞれが胸に秘めていたことが、春の日差しを浴びた氷のようにひとつずづ融けて行く。

 半分ぐらいで結末はおおむね見えてきました。こういうドラマは説教臭くなってしまう可能性があります。この映画もちょっと危ない線ではあります。

 人の心の機微をいかにさりげなく細やかに深く描くかが勝負だと思うのです。正直全体として人物描写は浅いと言わざるを得ません。主人公の若い警察官との浮気、このあたりは繋がらないというか、清廉な吉永小百合のイメージから抜けきれずにいて中途半端な感じは否めませんでした。

 あの設定では純愛ではいかんでしょう。「清く正しい先生と夫を思う献身的な妻」これを全て投げ出したくなるような情念・・・ドロドロの場面を描きたくないのなら、絞り出すようなセリフがひとことでもほしかったと思うのです。

 でもなんだかそれでも自然に泣けるのですよ。

 情景描写は良かったですね。暖かな昔の島の情景と、今の厳しい北海道の冬の景情景が交互に出てくる。

 私が印象に残ったのは、「波」が重要なわき役であったことです。島の場面では、常に波を背景にしてドラマが進んでいきます。ときに荒くときに穏やかに。バックグランドミュージックではなくてバックグランドウェイブス。「波の科学」を執筆していたからそう感じたのでは、たぶんないと思いますよ。

 場面としてよかったのは、同級生の男女が札幌の街中で20年ぶりに手を出して握手をする場面。手袋を脱いで握手するのです。互いに意識し合いながら、声をかけずにいた20年。ここはなんだかリアリティーがありました。思わずホロリ。

 ダメシーンは、病院のベランダの場面。雪が積もっている冬の北海道でベランダに出て、戸を閉めずに長々としゃべっているなんて100%ありえない。あれは東京か京都の人が暖かい場所で撮った場面ですな。

 ツボにはまったのは、2回出てくる古くて高い煙突に上るシーン。そこで煙突に上ってどうする、冷静に考えればそうなのですが、あそこはわかる、自分も多分そうする。理由なんてないんですよ、煙突が立っているから登らなければならない。生きようとする活力のほんの数ミリずれたところに死がある、その象徴として、煙突に登るシーンはあるような気がしました。

 それとこのドラマのテーマである合唱。合唱って、なんかそれだけでジーンとくるものがありますよね。最近とくにそう思います。

たまには暗がりで静かに涙を流すのもいいよな、そう思わせる映画でした。

それにしても吉永小百合は、もう70歳に近いはずだけれど、化粧はあるにせよ若い。40台にしか見えない。『赤胴鈴之助』(1957年)からですからね。

それと森山未來は屈折したうまくいかない若者をやらせるとうまいなぁ…。

P.S.今回はスタッフロールで立った人は一人だけでした。後ろで「映画ってこんなにたくさんの人で作っているんだね」の声。そうなんだよね。いちいち憶えられるわけでもないのだけれど、ご苦労さん、というところもあるよね。・・・と見ていたら、なんと高校のクラブ(弓道部)の1年後輩である長倉洋海の名前が写真提供者として出てきました。彼もこの映画に関わっていたんだ・・・。

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コメント

私も学生の頃から映画狂です。
映画が60歳以上は「シニア料金1000円」で観ることができるようになったのは、かなり前からです。今は、夫婦足して100歳なら二人で2000円、二人のどちらか50歳以上なら2000円・・などさまざまなお得な料金体系があります。しかし、この特典が効かない映画もあります。私は北海道が生んだ偉大な歌姫「中島みゆき」の大ファンなのですが、彼女のロスでの収録を映像にした「中島みゆき 歌姫・劇場版」などは、特別料金なので2000円のままです。しかし、十分に2000円の価値はありましたが。
それと、最近観た映画で抜群に面白かったのは「アルゴ」ですね。1979年のテヘランで起きたアメリカ大使館人質事件と、その裏で敢行されたCIAによる救出作戦の行方を追い掛ける実話を題材にした地味な映画ですが、結果は分かっていてもフィクションのようなハラハラドキドキの展開です。北海道でも上映中ですのでご覧になったらいかがでしょう。

投稿: 編集者I | 2012年11月 6日 (火) 13時22分

編集者Iさん

おお、そうですか。知りませんでした。こんどゆっくり映画と中島みゆきの話を聞かせてください。
中島みゆきは同学年で隣の帯広出身。「時代」から折に触れて聴いてきました。人生に寄り添っている感じがします。
映画はしばらく見ていなかったのです。退職して時間はあるけれどお金が…と思っていましたが、1000円なら月に何本かは見たいなという気分になっています。暗がりで大きなスクリーンでという魅力にはまりそうです。「アルゴ」はまだ苫小牧では上映していないようです。でも見てみたいですね。

投稿: SUBAL | 2012年11月 6日 (火) 14時56分

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