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「世界でもっと美しい科学実験」の美しい装置

 電子の波動性を示す電子の2重スリット実験は、2002年に英国の物理雑誌「Physics World」行った「世界で最も美しい実験は何か」を読者投票で選ぶイベントで、1位になりました。

 外村彰氏(日立製作所フェロー)らのグループが行った、電子を1個ずつ飛ばして2重スリットを通過させる実験は、量子力学が理論的に予想した奇妙な現象を実験的に確認したものとして高く評価されました。

 「波の科学」を書くにあたっては、量子力学の領域には踏み込まないことを決めていました。しかし外村氏らの実験があまりにも面白いので、最後の項目に入れることにしました。外村氏の著書「目で見る美しい量子力学」からの引用も快諾をいただけました。

 その中の電界放出電子線用針状陰極(Needle cathode for field emission electron)が美しいのですよ。図版の本への引用は許可を得ていますが、ブログに公開することはできないので、私のスケッチで。

Needle_cathode_for_field_emission_e
 これは私がShadeを使ってスケッチしたものです。原画は電子顕微鏡写真です。本物はもっと美しい。針の先端はサブミクロン、光の波長の半分以下です。

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 実験もすごいと思うけれど、このようなツールを作れる加工技術も驚異的だと思いませんか?

 3DCGなので、メッシュをかぶせて見ます。

Needle_cathod1
 どうですか。私には、ミクロの世界というより巨大な塔に見えてきます。

 外村氏らが作った実験装置は、電子顕微鏡の技術をベースにしているのですが、1個1個の電子を検出して表示する技術は、スーパーカミオカンデで光子検出器を作った浜松ホトニクスが担当しました。

 後世に語り継がれる技術だと思うのです。

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後退気味ですが、現在1位です

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コメント

電界放出電子線用針状陰極、メッシュをかぶせると、ひとつひとつが窓に見えてきます。
近未来想像ビルのようです。

今日は本の発売日ですね。
おめでとうございます。
週末あたりに本屋へ遊びに行ってこようと思っています。

投稿: ニコニコ | 2012年11月27日 (火) 08時24分

>近未来想像ビルのようです。

そうですよね。近未来の宇宙に届くバベルの塔。
全体がモスグリーンに着色されたハーフミラーのガラス窓だったら綺麗だろうなぁ・・・・なんてね(◎´∀`)ノ。

あまりに繊細で、近くの駅に電車がついただけで動いてしまうほど敏感だったようです。

投稿: SUBAL | 2012年11月27日 (火) 09時21分

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