『中谷宇吉郎の森羅万象帖』
この本は、寺田寅吉との出会いから始まっています。
「ねぇ君、不思議だと思いませんか?」そう学生に問いかける寅吉。最近わたしが面白いと思って調べていくと、たいてい寺田寅吉が出てくるのです。ガラスの破壊、波、地震、そして五重塔でも・・・。
そして北国で育った子供は誰しも雪と氷の結晶の美しさと不思議さに息を飲んだ経験があるでしょう。不思議なこと美しいこと、分からないことに遭遇すると、ワクワクと心が躍る、そんなときめきを思い起こさせてくれる本です。
大人の世界では、分別、身の程をわきまえることが人から攻撃されることもなく平和に暮らす術であることを知ります。しかしどこかでこの分別の鎧を脱ぎ捨てたくなる。
ああ、寺田寅吉の中谷宇吉郎の末裔でありたい、そう思わせる1冊でした。
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