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東北大学工学部人間環境系研究棟の破壊 ロッキング運動

 日曜日にNHKスペシャル『MEGAQUAKEⅢ 巨大地震 第2回 揺れが止まらない~"長時間地震動"の衝撃~』を見て、思わず身を乗り出してしまった画面が、これです。

Img_1697

 3階の柱の根元が破壊されて、3階から上が大きく揺れたことを説明しています。これ、いわゆるロッキング運動です。ロッキングチェアの揺れを思い浮かべるといいかもしれません。

 柱の根元が壊れていること、その後ロッキング運動していることから考えると、この建物は地震の振動に建物が共振して大きな曲げの力がかかったと思われます。この周りの建物で、10階前後の建物にダメージが生じていたという情報もあります。これだとすると、揺れの周期と方向は大きな要素になるでしょうね。

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 じつは五重塔でも大きな地震に会うとロッキング運動をするらしいということが、模型実験で確かめられています。五重塔では、各層は上下方向の力にはとほとんど抵抗しない木製のダボと呼ばれるピンで接合されています。2004年と2006年に防災科学技術研究所で五分の一模型を使って行われた実験では、1層目はせん断変形をして、3層目と4層目の間で柱が数ミリ浮くロッキング運動が確認されています。

 各層のロッキング運動が交互に逆向きになれば、いわゆるスネークダンスになります。スネークダンス説は、五重塔地震時不倒を説明する有力候補でした。しかし防災科学技術研究所の実験では、スネークダンスは確認できていません。

 高い建物では、重心が高くなるので小さな傾きで倒れます。東北大学の建物の中にいた大学院生の証言で、「倒れるかもしれない、倒れたら命がないだろう」という恐怖心はうなづけるものがあります。

 共振によって致命的なダメージをこうむった建物、しかし倒壊には至らなかった、この建物の破壊のメカニズム解明は、人類の財産になるのだろうなぁ・・・と思います。

 改めて東北大学校舎の破壊が気になって、少し調べてみました。

 まず壊れた建物は、東北大学工学部人間環境系研究棟で1969年竣工の鉄骨鉄筋コンクリート9階建てでした。1978年の宮城沖地震を経験し、2000年~2001年にかけて耐震補強がなされていました。

 この建物の破壊メカニズムを調べている論文がインターネット上にありました。「東日本大震災による東北大学工学部建物の被害 人間環境系研究棟の地震応答解析による検討()()」

 主研究者は竹中工務店の方のようですが、指導されているのは東北大学の前田教授と名古屋工業大学の市之瀬教授です。この前の記事にコメントを頂いた市之瀬先生ですね。コンクリート構造の権威であることは知っていましたが…(゚ー゚;。

 勉強させていただきます。

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