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きずの反射率と形状反射能率

 形状反射能率に関するソフトウエアを作っています。『大人の夏休みの宿題』として、形状反射能率の発案者である元阪大の廣瀬先生に概要を報告しました。そうしたところ、何点かのご指摘を受けました。赤ペンが入ったということです。

 形状反射能率のいわば設計思想にかかわるところであることと、私ももやもやしてしっくり来ないところもありますので、大阪に出向いて直接教えを乞うことにしました。

 田舎のフリーエンジニアの厚かましいお願いにもかかわらず、廣瀬先生は快く時間を空けてくださいました。

 ところで、先日日立研究所を訪問したときに、JSNDIのUTレベル3テキストに掲載されているきずの反射率の表と式について質問を受けました。実はその箇所は私も引っ掛かりを持っていて、少し調べた経緯があるところでした。

 そうしたら、日立研究所で実験をしているS氏から元金材研の木村勝美先生が反射率に関する新しい論文を発表しているということで、そのコピーをいただきました。

 「『傷の反射率』を簡単な式で表す」というタイトルで2010年のJSNDI春季講演大会で発表されたものでした。

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 帰ってきて読みました。少し驚きました。この論文を木村先生がお書きになるきっかけについて心当たりがないわけではないのですが、その点はおいておきます。

 この論文の中にあるように、現在のUTレベル3のテキストに掲載されている「反射率」の式は三角関数・フレネル積分・Stenzelの反射係数などで表現されていて、やや難解です。

 今回の論文では、連続波ではなくパルス波であることを考慮してかつ現場の技術者にも使いやすいように簡単な式にしたとのことです。λ/2より小さいきずの反射率についてもこの論文で定式化されています。

 驚いたのは、この式、形状反射能率の式と実質同じになっています。基準となる底面エコーの反射率をいくらに設定するかの違いで少し違うように見えますが、実質は同じです。

 この論文に掲載されていたサンプルのグラフに、きずの直径(もしくは幅)λ/2~20㎜の範囲で、「形状反射能率」ソフトウエアで描いたグラフを重ねてみます。 

1

2z20na

 カラーの部分が「形状反射能率」のグラフです。

 考え方の違いはあったとしても、向き合っている現実は共通のものがありますから、技術上の論議は面白いなぁ・・・と思います。

 そんなこんなで(?)私のソフトウエアも、もう少し勉強をしてブラッシュアップすれば使えるものになるかもしれない、そんな予感がしてきました。モチベーションが上がってきたぞ(*゚▽゚)ノ 

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