国宝『仮面の女神』@尖石縄文考古館
少し緊張感のある曲線美。
発掘された時の写真です。
私は少し陶芸をやっていた時期があるのですが、粘土を紐状にして重ねながら形を作っていくときに、重力とバランスがとれた「粘土がなりたい形」があることに気づきました。それはやはり美しいのですね。なかなか上手くできませんけどね(私の作品)。
粘土で作った作品を見るときに、粘土と対話して作っているかを一つの基準に鑑賞しているのですが、この作品はそういう意味でも圧倒的です。
でも、縄文中期の土器に見られるような遊びというかおおらかさには欠けていて、厳しさが前面に出てきているような気がします。軍事・戦(いくさ)の匂いもします。
今回レプリカではなく本物を見ることができて、やはりよかった。信州八ヶ岳山麓諏訪湖湖畔、お気に入りです。
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コメント
こんにちは。
外敵から村人や自分の子供を守るために立ちはだかっている、何もなければ穏やかに、どこかなやましくもあり、強く美しい女性。
怒ったら自然も揺るがすようなとてつもない力を発揮しそう。
そんなイメージです。
胃腸炎で少し休んでいたら頭がすっきりしてきました。
投稿: ニコニコ | 2014年7月28日 (月) 14時35分
ニコニコ さん
やはり強い母の像ですかね。小さな像ですが、これほど曲線が美しく力強い女性像は見たことがありません。隣にある縄文のビーナスとは趣がずいぶん違います。
女性は母になると強くなるもんなぁ・・・縄文時代からきっとそうだったのでしょうね。
そちらはずいぶん暑いのでしょう。体調に気をつけてください。
投稿: SUBAL | 2014年7月28日 (月) 14時53分