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United Airlines 232便事故から25年

 このところ航空機の墜落を伴う事件・事故が続いています。なんとなく嫌な感じです。航空機事故が起きると航空当局による事故調査が行われます。

 多くの人が亡くなった事故では、現場はよほど肝が据わっていなければ直視できないほどの惨状になっている場合が多いようです。安全技術にかかわるものは、それでも悲惨な現実を直視して、原因を突き止め事故を防ぐ技術の高度化のために知恵を絞り汗をかかなければなりません。

1989年7月19日、米国United 航空232便DC10型機が、アイオワ州スーシティ空港に強行着陸をして、横転して火災になり、乗客296人中111名が犠牲となり185人が助かるという事故が起きました。

 この事故では、DC10の3つあるジェットエンジンの内垂直尾翼根元にある第2エンジンのファンディスクが金属疲労で破壊して、近くを通っていた制御用の油圧パイプを破壊してしまったために、制御不能に陥ってしまったのでした。

Dc101989

NTSB/AAR-90/06より

直接の原因は異なるもののその4年前に日本で起きたJAL123便の墜落事故と状況はよく似ていました。

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中央部にあったき裂から破壊したエンジンのファンです。

Uafan

NTSB/AAR-90/06より

 この事故に関しては、連邦航空局(FAA)のNTSBによる調査と報告が終わってからも、長期間にわたって調査と研究がおこなわれています。

 破壊力学の観点から、製造プロセスの観点から、そして非破壊検査の観点から徹底的な調査研究がおこなわれました。その一部はネット上にも公開されています。

 そのごく一部をプリントアウトしたものです。

Img_4560a

 実は二十数年たった今も、継続されている研究成果が発表されています。膨大です。こうした研究によって、少なくともジェットエンジンの非破壊検査は、その手法にとどまらず考え方が大きく変化してきています。

 米国だからできる調査研究であるとは言えますが、このあたり日本の現状は大きく立ち遅れている感は否めません。もうそろそろ「敗戦後航空が禁止された時期があったから・・・」という言い訳はなしにして、航空業界と非破壊検査の研究者・技術者が真正面からひざを突き合わせなければならない時期に来ている、そんな気がします。

 北海道の田舎町に住むおいぼれNDIエンジニアのたわごとです。UA232便事故から、四半世紀が過ぎた夏に。

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