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茜色の空に・・・JAL123便事故から29年目

 病院帰りにショッピングモールに寄り、帰るために駐車場に出たら、西の空が染まりかけていました。時計を見ると、18時45分。

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 29年前の今日この時間に524名の乗客乗員を載せたボーイング747型機は、後部圧力隔壁の疲労破壊により4系統の油圧コントロールシステムが破壊されて、絶望的な状況の中必死の操縦が行われていたました。

 29年、長いようで短い。当時私は34歳でした。現在35歳以下の人では、ほとんど当時の記憶が無いでしょう。

 あの時、航空機業界に入って間もない若者は、衝撃を受けたに違いありません。誰に言われるまでもなく、自分たちの仕事の意味をかみしめたはずです。そうした当時の若者も、次々と定年を迎え現場から離れていく時期に来ています。

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 風化させるべきではないというのは分かるけれど、否応なく風化していくのもまた現実です。

 このような事故に直面して、エンジニアのなすべきことは事故の原因究明と科学的根拠に基づいた教訓化です。

 123便事故の4年後に米国で起きたUA232便の事故では、膨大な手間と費用をかけて調査研究が行われました。このことは、先日記事にしました()。

 これと比較すると、123便の事故から学ぶべきことはまだまだあったと言えるかもしれません。でも、この事故からも人類は学んでいるのです。その例証のひとつが、UA232便の事故で、陥った状況は123便とほとんど同じだったにもかかわらず、近くの空港に着陸することができて半数以上の人が助かったことなのです。123便の事故以降、強化され高度化された操縦シミュレータによる訓練が生きたのです。

 金属疲労の分野でも、これは組織的にやられたというよりも寺田博之さんという方の孤軍奮闘によるところが大きいのですが、破壊プロセスの解明と同じような破壊を防ぐ手立ての研究がなされました。

 寺田博之さんは、非破壊検査の重要性を認識されて、事故後日本非破壊検査協会(JSNDI)に入会して、地味ではありますが重要な役割を果たされました。その活動の中で、私も寺田さんと出会うことができて、いろいろなことを教えていただきました。

 私のような非才の凡人にできることは、寺田さんの著作を紹介することぐらいです。

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