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NANDTB JAPANの設立を

 NANDTBとは、NATIONAL AEROSPACE NDT BOARDの略語で、航空宇宙産業の非破壊検査要員の資格認証をサポートする国家機関のことです。

 昨年12月に米国のNAS410(Certification and Qualification of Nondestructive Test Personnel)のRev.4が発行され、ヨーロッパのEN4179(Aerospace Series - Qualification and Approval of Personnel for Nondestructive Testing)と同等とみなされるようになりました。

 米国と欧州が足並みを揃えたのですから、これはもうグローバルスタンダードと言ってよいでしょう。

 もともと航空宇宙産業の非破壊検査要員の認証は、第3者認証ではなく企業内雇用者認証です。企業内のレベル3が訓練・試験を行って雇用主が認証を行い、非破壊検査の有資格者を生み出し運用する制度です。

 これに対して、企業からは独立した第3者機関が試験・認証を行うのが第3者認証で、ISO9712に準拠したJIS Z 2305に基づいて日本非破壊検査協会が行っている方法です。米国のASNT ACCPも第3者認証です。

 それぞれ長所短所があります。

 企業内雇用者認証は短所は、何と言っても企業内でなあなあ体質があると次第に劣化していく可能性がありますし、同じレベルの有資格者でも企業間での質の格差が生まれる可能性があることです。

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 NAS 410の仕組みの中でも質の劣化や企業間格差の拡大を防止する仕組みは組み込まれているのですが、欧州との同一性を盛り込む目玉としてNANDTBの定義と役割の規定が盛り込まれたのです。

 企業内認証の中に第3者的なかかわりが盛り込まれたと言ってよいでしょう。その第3者が国家機関というのが、これからの航空宇宙産業の重要性を物語っていると言えるでしょう。

 英国のNANDTBのWEBSITEです。 ロゴも英国にしては洒落ています。

Nandtb

 フランス・ドイツ・オランダなどの欧州主要国はもちろん、オーストラリアにもすでに設置されています。

 日本も設置を急ぐべきです。7月の頭に、政府のある外殻機関の方から「航空宇宙分野での非破壊検査要員認証に政府機関としてかかわれることはなんでしょうか」と質問を受けましたので「NANDTB JAPANの設置です」と答えて、強く要望をしておきました。

 日本の航空宇宙分野の非破壊検査が要員認証も含めてようやくクローズアップされる時期が来たと思っています。昨年2月に日本非破壊検査協会(JSNDI)機関誌の解説特集を組んだのも、日本の動きがいかにも遅いと感じたからでした。

 すでに重工あたりで動きがあるのかもしれません。こういう新しい動きには、必ず抵抗があります。迅速に的確に歩を進めることを願います。

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