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分かりやすいローリングシャッター現象

 ローリングシャッター現象というのは、デジカメの画像センサを電子的にCPUに取り込む際に起きる現象です。画像センサ(CMOS)には膨大な数の小さな光センサが並べてあります。iPad Airのバックカメラでは800万画素と言いますから、800万個(の多分3倍RGB)の小さな光センサが並んでいます。

 この800万(×3)個のセンサの値を同時に取り込めば、旧来のフイルムカメラで撮影した画像と同じような写真が撮れます。この方式をグローバルシャッターと呼びます。これに対して、ひとつひとつのセンサの値を順番に取り込んでいく方式をローリングシャッターと呼びます。

 ゆっくりした動きを撮影する場合は、どちらの方式でも同じように撮れます。しかし、ローバルシャッター方式では、たとえば800万個のセンサの値を取り込むのに要する時間に画面上でわかるほどの動きをするものでは、写しだされた画像に歪みが生じてきます。

 もっともわかりやすい事例は、高速で動く乗物から近くの風景を撮影したときに現れます。

Img_5914a

 この写真は、十勝平野をバスで阿寒湖畔に向かったときに撮影したものです。手前にポールが写っていますが、これは道路脇にほぼ垂直に立っているものです。でもおよそ20度ぐらい倒れていますね。

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Img_5914

 バスの進行方向はピンクの矢印。そうすると、画素スキャンの出発点は、左上。水平方向にスキャンして一段下げて再び水平方向に行っています。スキャンが一番下までいく間に、赤←まで棒の位置がずれています。

 相対的に水平に等速運動する垂直の直線物体は斜めに写る、これがローリングシャッター現象の最もシンプルな例であると言えるでしょう。

Img_5927a

 この写真も手前の柵の支柱が斜めになっています。

 このローリングシャッター現象、やはりプロペラのような回転物の方が圧倒的に面白い

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コメント

動くものを撮影したときに歪みを生じる現象は、フィルムカメラでも一眼レフ等のフォーカルプレンシャッターを用いるカメラでも認められる現象です。フォーカルプレンシャッターは、高速シャッターのとき先幕と後幕で作られたスリットがフィルム面を走る構造(上下走り又は横走りがあり)であるため歪みを生じます。良くみられる例として野球のバットスウィングやゴルフのスウィング写真で認められます。

投稿: X-men | 2015年8月27日 (木) 17時33分

X-men さん
ご教授ありがとうございました。なるほど勉強になります。

投稿: SUBAL | 2015年8月27日 (木) 23時30分

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