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かたちのココロ10周年 破壊力学に関するソフトウエア

この10年間に作ってきたソフトウエアで、私が考えるベスト3を先日発表しました。そのほかにもいろいろ作ってきたよな・・・・ということで、この機会にジャンル別に整理をしておこうと思いました。

まず最初は、破壊力学。

非破壊検査を勉強して、レベル3や総合管理技術者のところまで行くと、やはり関連分野といいますかお隣の分野といいますか、そんなところにある破壊力学に興味が向いていきました。

でも、なんかむつかしい。計算問題は手順を追って何とか答えにたどり着くけれど、なんか腹にストンとこない。腑に落ちないわけです。そんな勉強は正直苦痛でした。

そんなとき私はたいてい図解を試みます。それで作ったのが「応力拡大係数と破壊靭性を理解するソフトウエア」でした。コンピュータによる図解は使えるし面白いと感じました。

(1) パリス則を理解するソフト

破壊力学の概念である応力拡大係数を使って疲労亀裂進展速度(da/dN)を表すことができるパリス則を図解(グラフ化)するという、単純なソフトウエアです。

Paris

パリスの式を積分しているわけですが、この時初めて自分で数値積分と呼ばれる手法を使って、一つのまとまったソフトウエアを作りました。このようなグラフは書籍に掲載されているものですが、自分でパラメータを変えていろいろやってみると、次第に頭の中が整理されていきました。数値積分、使えるなsign03

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ひとつ理解が進むと、新たな疑問といいますか、不満が出てきます。これで計算できている亀裂を現実的に考えてみると、いかにも非現実的なのです。端部のない部材にある貫通亀裂・・・例としては球形圧力容器にある貫通亀裂・・・球形圧力容器と言って思い浮かぶのはガスタンク、その貫通亀裂・・・あれこれ考える前に即補修でしょうsign01

私たちが考えなければならないような現実的亀裂のモデルを探すと、ありました。

(2)Newman-Raju の解

部材の中にある現実的な亀裂の応力拡大係数を求める方法をNASAの研究員が発表して、その論文が公開されていました。この計算を電卓を使って手作業で行うのは、大変です。時間がかかりますし、私なんかがやるとかなりの高確率で途中で間違う(笑)。

そこで、コンピュータで間違いなく計算してくれるソフトを作りました。

Rajunewman_solution

(3) Newman-Raju の解にパリス則

ここまでくれば、発想はつながります。Newman-Raju の解にパリス則を組み合わせてやろう、すなわち積分して亀裂進展をグラフ化しようというわけです。数値積分が生きてきます。解析的な積分が果たして可能なのかどうか、私はわかりません。

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パソコンによる図解の威力といいますか、わくわくするほど楽しかったです。パソコンを購入して良かった、プログラミングを勉強して良かったと改めて思いました。

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