« ゴッホとゴーギャンの麦畑スープ | トップページ | なんて美しい虫なのだろう! »

American Airlines flight 383 タービンディスク破壊の起点は内部介在物

 American Airlines flight 383のエンジン(CF680c2)の高圧タービンディスクが、シカゴオヘア国際空港を離陸滑走中に破壊する事故が起きてから、1か月が経過しました。私がシカゴへ出張へ行く前日のことでした。

 事故から1週間後の11月4日、米国国家運輸安全委員会(NTSB:National Transportation Safety Board)は事故の概要をプレスリリースというかたちで発表しています(こちら)。

 そこには破壊したディスクの破面も公開されていて、金属疲労であり、疲労破壊の起点はボア部内部の介在物であるとされています。

  One of the fractures exhibited features consistent with fatigue cracking initiating at an internal inclusion near the forward side of the hub’s inner bore. 

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ
ポチッとクリックで応援

Dca17fa021photo2s

 金属疲労の起点はほとんど表面の応力集中部です。内部の介在物が起点となるケースは、レアケースと言えます。もちろん可能性としてはあるわけで、エンジンディスクの製造工程の中で、超音波探傷でチェックしています。こうして事故が起きたわけですから、その検査工程できずは見のがされたということになります。

Dca17fa021photo3

にほんブログ村 科学ブログへ
現在9位です

|

« ゴッホとゴーギャンの麦畑スープ | トップページ | なんて美しい虫なのだろう! »

科学技術」カテゴリの記事

航空宇宙」カテゴリの記事

非破壊検査」カテゴリの記事

コメント

日本の材料で介在物での不具合は珍しそうですね。例えば別の国からの材料だったりすると今後介在物や、偏析なんかがあるかもというようなことは、金属組織の試験を受ける為の勉強をしているときに会社の人と話した記憶があります。

投稿: ニコニコ | 2016年12月 1日 (木) 22時35分

確かに日本の素材メーカーが作ったものではこのような事例はレアケースといえるでしょうね。素材メーカーが比較的優秀なことが、日本では破壊力学や非破壊検査技術があまり重要視されない要因になっているのではと推測しています。
最近ではグローバル化の流れで、海外に進出して素材を現地調達するようになって、従来では考えられないような不具合が起きることがあるようです。あまり大きく報道はされていませんが、事故も起きているようです。

投稿: SUBAL | 2016年12月 2日 (金) 06時56分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/222291/64555008

この記事へのトラックバック一覧です: American Airlines flight 383 タービンディスク破壊の起点は内部介在物:

« ゴッホとゴーギャンの麦畑スープ | トップページ | なんて美しい虫なのだろう! »