科学技術

身の回りの蛍光(その1) 洗剤

身の回りのものにブラックライトを当てると、思わぬところに蛍光物質があることが分かります。

Cimg3155 今日は、いつも使っている洗濯用の洗剤です。ペットボトルのキャップの中に洗剤が入っています。これにブラックライトを当ててみます。

にほんブログ村 科学ブログへアイコンをクリックすると、ブログランキングの応援になります。

続きを読む "身の回りの蛍光(その1) 洗剤"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『応力集中と引張強さクイズ』解答編

niftyのブログパーツ「投票」を使って実施してきた『応力集中と引張強さクイズ』ですが、今日が解答日です。10日間で、53名の方に投票していただきました。投票の結果は、

* 23kN 23票

* 35kN 11票

* 61kN 11票

* 69kN  8票

23kNがダントツ1位です。解答は続きで・・。

にほんブログ村 科学ブログへアイコンをクリックすると、ブログランキングの応援になります。

続きを読む "『応力集中と引張強さクイズ』解答編"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

『応力集中の考え方』

Murakmi 九州大学教授村上敬宣氏の著書に『応力集中の考え方』(養賢堂)があります。この本の「はじめに」で村上氏は応力集中に関する問題を図入りで出題して、「即答できる技術者はどれほどいるだろうか」と問いかけています。なかなかユニークな書き出しの本です。

私は2問のうちひとつは分からなくて、解説を読んでなるほどと理解できたのですが、もう1問はすぐに分かりました。分かっただけでなく、破壊力学の分野で世界的に著名な先生がその応力集中に関する本で明瞭に解説してくれていて、すっきりというかうれしくなりました。この領域をちゃんと書いた本を探していたのですが、それまで出会わなかったのです。

Murakamikirikakiその問題というのが左の図です。S10C焼きなまし材ということですからバリバリの軟鋼ですね。この材料で、左図のような試験片を作って引張ったらどの位置から破断するでしょうか、という問題です。皆さんはどこだと思いますか。

にほんブログ村 科学ブログへアイコンをクリックすると、ブログランキングの応援になります。

続きを読む "『応力集中の考え方』"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

『応力集中と引張強さクイズ』途中経過と薔薇一輪

10日間の期間で行っている『応力集中と引張強さクイズ』ですが、ちょうど折り返し点です。

この時点で、

* 23kN 17票

* 35kN  6票

* 61kN  5票

* 69kN  5票

穴のない板の破断荷重69kNに対しておよそ1/3の23kNが全投票数(33)中およそ半分の17投票でダントツ1位です。ほかの3選択肢はほぼ横並びというところですね。果たして多数の支持を得ている23kNが正解でしょうか?解答は7月5日です。

にほんブログ村 科学ブログへアイコンをクリックすると、ブログランキングの応援になります。

続きを読む "『応力集中と引張強さクイズ』途中経過と薔薇一輪"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

応力集中と引張強さ

今日はクイズです。応力集中と引張荷重での破壊に関する問題です。

Stress_concentration 写真(クリックすると大きくなります)のような寸法(長さl=220mm・幅w=37mm・厚さt=4.0mm)の鋼材(SS400)の帯板を用意しました。Bのほうには真ん中に直径6.0mmの貫通穴があいています。AとBの両方を引張試験にかけて破断させました。穴のないAは69kN(7000kgf)で破断しました。Bはどのくらいの力で破断するでしょうか。次の中から選んでください。

niftyのブログパーツ「投票」を試しています。あまり難しく考えずにクリック(投票)してみてください(追記:投票は締め切りました)。ヒントは続きで・・・・

にほんブログ村 科学ブログへアイコンをクリックすると、ブログランキングの応援になります。こちらもよろしく。

続きを読む "応力集中と引張強さ"

| | コメント (3) | トラックバック (0)

暗闇に光るもの

Cimg2113b この写真、なんだと思いますか?暗闇に怪しく光っています。

にほんブログ村 科学ブログへアイコンをクリックすると、ブログランキングの応援になります。

続きを読む "暗闇に光るもの"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

フローライトの青色蛍光

いろいろな石に紫外線を当ててみましたが、近紫外線で蛍光を発するものは少ないようです。

Cimg3032 それでも蛍石(フローライト)では、美しい蛍光を見ることができました。自然光の元では緑色でこれも充分きれいです。

Cimg3033 これにブラッライトを当ててみると、青色に光ってきます。闇の中で静かに光っているのをみると不思議にうれしいですね。

Cimg3034 同じ石の別の角度からの写真です。

Cimg3037 ブラックライトを当てると右下の不純物(?)が赤茶色にぽつんと浮かび上がって良く見えます。その周りが紫に見えるのは、ブラックライトの当てる角度によって出てくる色です。

写真の撮り方も少しは進歩しましたが、まだまだです。はまりそうです。

にほんブログ村 科学ブログへアイコンをクリックすると、ブログランキングの応援になります。

続きを読む "フローライトの青色蛍光"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ヘンミの携帯型計算尺

Cimg3028a 鉱山技師をしていた義父から「荷物を整理していたら出てきたので」ということでプレゼントしてくれたのが、写真の計算尺です。かつて大きいものをもらっていました。これは全長で100mm強。作業着の胸ポケットに入るサイズです。

メーカーはヘンミ。竹製です。すでにヘンミでも竹製は作っていません。状態の良い皮製ケース付です。これは貴重。

にほんブログ村 科学ブログへアイコンをクリックすると、ブログランキングの応援になります。

続きを読む "ヘンミの携帯型計算尺"

| | コメント (6) | トラックバック (0)

茶色に蛍光するアンモナイト

昨日の記事でオレンジ色に蛍光を発するアンモナイトの記事を掲載しましたが、271828 さんによると、『蛍光鉱物&光る宝石 ビジュアルガイド』の著者山川倫央さんがコメントしてくれているようです。

『オレンジ色に発光するのがクール!で 方解石に含まれるマンガンと微量の鉛によるもの』

山川さんの本には蛍光色と鉱物・微量元素の関係を示す表が掲載されています。

先日撮影したアンモナイトの別の写真を掲載します。

Anmo5 このアンモナイトは、こちらの記事にした表面が虹色に輝くアンモナイトの化石です。このアンモナイトに紫外線を当ててみました。

Cimg3022b この虹色の部分は紫外線を当てるともちろん虹色は消えますが、蛍光も発しませんでした。ところが背中の部分に帯状に蛍光するのが観察できました。立てかけているのは方解石です。

にほんブログ村 科学ブログへアイコンをクリックすると、ブログランキングの応援になります。

続きを読む "茶色に蛍光するアンモナイト"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

蛍光を発するアンモナイトの化石

271828さんのブログ記事に触発されて、アンモナイトの化石をブラックライト(紫外線照射灯)で照射してみました。期待したほどきれいな蛍光は観察できなかったのですが、とりあえず第1弾として・・・。

Ammo2 こちらの化石、真っ二つに割った断面です。空洞部分は透明な石で満たされています。おそらく方解石(カルサイト CaCO3)だと思われます。これに紫外線(波長:320~400nm)を照射してみましたが、蛍光を発しませんでした。

Cimg3020b こちらは、これをひっくり返した表側です。これにブラッライトを当ててみると・・・。

Cimg3019a オレンジ色に光っている部分があるのが観察できました。安いデジカメで撮影しているので、ピントが微妙にあっていませんweep。それと青白く写っているのは繊維のほこりですcoldsweats01。次に撮影するときは、このあたりを気をつけてきれいな写真を撮ることにしますgood

この写真、実際に肉眼で見たものとは印象が少し違います。そこで明るさとコントラストを調整してみます。

にほんブログ村 科学ブログへアイコンをクリックすると、ブログランキングの応援になります。

続きを読む "蛍光を発するアンモナイトの化石"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

コッターピンとキャッスルナット

ジェットコースター車軸の検査に関して、コッターピンの穴が超音波探傷時に妨害になることをCIWへの意見書にも書きました。コッターピンってどんなもの、という話です。

Cimg2953 手前左側にあるのがコッターピンです。ねじ部に穴が開いたボルトと、切れ込みが入ったナット(キャッスルナットとか溝付き六角ナットと呼ばれます)と組み合わせて使います。ナットの溝の入り方が西洋のお城にある塔に見えないこともありませんね。

にほんブログ村 科学ブログへアイコンをクリックすると、ブログランキングの応援になります。

続きを読む "コッターピンとキャッスルナット"

| | コメント (10) | トラックバック (0)

ボルトの疲労亀裂 APIの解

丸棒もしくはボルトの応力拡大係数を求める解にはいくつかあります。その中で、今回はAPI(American Petroleum Institute)の解をパソコンに取り込んで、亀裂進展のパリス則と組み合わせてみました。

Api ボルトの疲労亀裂がどのように進展するのか、目安を知ることができます。デフォルトでは材質としてS25Cを設定しています。半径20mm、最大引張り応力が200MPaの設定では亀裂は5mmまでは緩やかに進展しますが、それ以降その進展速度を急速に上げるのがわかります。

非破壊検査で見逃しなく検出できるサイズが、2mmか3mmかはたまた5mmなのかで、余裕度がずいぶん違うのが判ります。

ダウンロードは続きで・・・。

にほんブログ村 科学ブログへアイコンをクリックすると、ブログランキングの応援になります。

続きを読む "ボルトの疲労亀裂 APIの解"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

危ないロケット遊び

子供のころ行った危ない遊びのひとつにロケット遊びがありました。

セルロイドの下敷きをナイフで削ってそれをアルミ製の鉛筆キャップの中に詰めます。キャップの開口部を叩いてつぶすと、ミニロケットの出来上がりです。北海道の家には、たいていルンペンと呼ばれる石炭を燃料にしたストーブが部屋の真ん中にありました。

がんがん燃やすとストーブの鉄板が真っ赤になることもありましたから、800℃を超える温度になることもあるストーブです。この上にミニロケットを置きます。しばらくすると、白い噴煙を上げてミニロケットは部屋の中を飛び回ることになります。あとにはセルロイドが燃えたあとの独特の匂いが残りました。当たると当然のごとく痛いし、怪我をすることもありうるので、ストーブにロケットを乗っけると、悪がきどもはそれぞれ部屋の隅に陣取ってロケットを注視するわけです。

もちろん親がいるところで、そんなことはできません。留守を見計らって実行するわけです。

このミニロケットをめぐって、へー!と思うことが最近2つありました。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。アイコンをクリックすると応援になります。

続きを読む "危ないロケット遊び"

| | コメント (6) | トラックバック (0)

お皿の脆性破壊

ものの壊れ方を肉眼で観察できる範囲で現象的に分けると、ぜい性(脆性)破壊と延性破壊に分けることができます。

「破壊工学」本で、脆性破壊の例として、お皿を割るのが良いだろうと思い、つれあい殿に相談をしました。そうすると「家に割っていいお皿なんてない」とのこと。

やむなく100円ショップに赴くことになりました。結構、いろいろなお皿を売っているのですね。一見染付け風のお皿を購入してきました。

これを軽く割ってやろうと思ったのですが、これがなかなか手強い。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。アイコンをクリックすると応援になります。

続きを読む "お皿の脆性破壊"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

DLP方式のプロジェクター

勤務先の私が主に使う実習室のプロジェクターを新しいものに交換をしました。

Cimg2893 取り外したのが、このPLUSのプロジェクターです。8年前(だったと思うが・・・)に設置して使い続けたものです。当時は映画館のように暗くしなくても画像を見ることができる明るさで、小型軽量、価格も当時の主流商品の半分以下という画期的なものでした。

このプロジェクターは、書類を止めるホッチキスが主力商品の文具メーカーであったプラスの技術陣が開発したものでした。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。アイコンをクリックすると応援になります。

続きを読む "DLP方式のプロジェクター"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

感受性豊かなころの実験

教育を受けて、その教育内容が感動的なものとして一生残るものってどのくらいあるでしょうか。私は、中学2年のときの英文法の時間。そして高校2年のときの微積分の時間ぐらいしか思い浮かびません。

東北大学工学研究科・応用化学専攻・教授 板谷謹悟氏が苫小牧高専のホームページに寄せた文章を興味深く読みました。板谷氏が苫小牧高専の1年生(15もしくは16歳)だったころに学んだ、「硝酸銀溶液を用いた塩素イオンの定量分析」実験の話です。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。アイコンをクリックすると応援になります。

続きを読む "感受性豊かなころの実験"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

「破壊工学」本 本日発売

Fractureeng

絵とき 破壊工学 基礎のきそ」(日刊工業新聞社)が本日発刊になりました。書店に並んだはずです。私が住んでいる地方都市では、理工学書の書架がある本屋がありませんので、確認できません。

bk17&YAmazon。bk1では、独自の紹介文が掲載されています。

類書はないということは自負しています。

すでに私の手を離れていますから、どのように受け入れられるのか受け入れられないのか明鏡止水の心境で反応を待つしかありません。

目次を公開します。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。アイコンをクリックすると応援になります。よろしく。

続きを読む "「破壊工学」本 本日発売"

| | コメント (6) | トラックバック (0)

絶滅品種遊具の復活

私の新しい本「絵とき 破壊工学 基礎のきそ」の第7章は「破壊を未然に防ぐ技術」として、航空機と発電所に加えて公園遊具を取り上げています。これはブログ仲間の271828さんの協力を得て書くことができました。自分で言うのもなんですが、この取り合わせは面白いと思います。

“リスクを適切に管理してハザードを除去する”という考え方で公園遊具の安全管理が行われていますが、公園遊具のうち運動エネルギーが大きく子供たちでは制御が難しく致命的な事故が起きる可能性のある遊具は撤去が推奨されて、ドンドン消えていっています。その代表が遊動円木です。絶滅間近の遊具といえるでしょう。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。アイコンをクリックすると応援になります。よろしく。

続きを読む "絶滅品種遊具の復活"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

明るいニュース3つ

今日は久しぶりに明るいニュースが流れていました。

WBCで日本チームがメキシコを破ったニュース。野口さんが宇宙ステーションでの長期滞在に向けてスペースシャトルで旅立ったこと。

それと、これは全国版には流れたのかどうかは知りませんが、北海道のカムイロケットがJAXAの依頼を受けて、有料の打上げに成功したこと。STVニュース

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。アイコンをクリックすると応援になります。よろしく。

続きを読む "明るいニュース3つ"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『航空機の安全と非破壊検査』

3月6日札幌市教育文化会館で開かれる「北海道機械工業会 検査技術研究会」での特別講演のタイトルです。

講演者は、航空宇宙技術振興財団理事の寺田博之氏、JAXAに統合される前の航空宇宙技術研究所で構造力学部破壊力学研究室室長をされていた方です。日本非破壊検査協会の理事もされていました。最近は学位授与機構で主に全国の工業高専の審査もされているようです。

失敗知識データベース」の航空機構造にかかわる部分はほとんど寺田氏が書いています。

そんな肩書きや経歴とは離れたところで、私にとっては尊敬する「師匠」なのです。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。アイコンをクリックすると応援になります。よろしく。

続きを読む "『航空機の安全と非破壊検査』"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

疲労き裂の進展

疲労き裂はどのように成長するのでしょう。製造当初亀裂がなかった部材を5年間使ったところで2mmに亀裂が見つかったとします。この材料では10mmのき裂までは壊れないことがわかっているとします。さてこのまま使うとしたら、どのくらいまでなら大丈夫でしょう。

5年で2mmだから、10mmになるまでは5倍の25年はかかりそう。ギリギリは危なそうだから20年かな。いやーもうちょっと安全を見て10年ぐらいで交換しようよ。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。アイコンをクリックすると応援になります。よろしく。

続きを読む "疲労き裂の進展"

| | コメント (8) | トラックバック (0)

デジカメで破面写真

Cimg0612 この写真、何だと思います?

ブログのタイトルでばれてるでしょ、┐(´д`)┌ヤレヤレ

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "デジカメで破面写真"

| | コメント (8) | トラックバック (0)

Visual Basicで有限要素法による応力解析

ミーゼス応力について、手計算で求めるのは気が遠くなるけれど、有限要素法のソフトを使うと一発ですよ・・・という説明で、FEMの出力結果の画像が欲しいなぁ、と思いネットをさまよっていたら、面白い本を見つけました。

"Visual Basicでわかるやさしい有限要素法の基礎"です。Visual Basicなら、使い慣れていますから、もしかしたら有限要素法を組み込んだプログラミングができるようになるかもしれない・・・早速注文しました。

この本のためのプログラムとサンプルデータはフリーでダウンロードできます。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "Visual Basicで有限要素法による応力解析"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

Boeing 787のソリッドモデル

卒業制作の様子です。最新旅客機ボーイング787のソリッドモデルを作っています。

Cimg0546 バルサの無垢材から削り出しです。たいていの航空機はその手の書店に行けば三面図位は手に入りますが、787はさすがにまだ出ていません。公開されている写真などから図面を起こす作業からでした。

航空機が空を飛んでいるとするイラストや3DCGなどでよくある間違いで、

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "Boeing 787のソリッドモデル"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

Wiiリモコンを使って

リモコンに搭載されている加速度センサの値をパソコンに取り込み表示記録するソフトWiiAccのベースを作ってくれた平田さんが、Wiiリモコンをリモートのセンサとして使って、ストライクアウトを作っています。こちら

Wiia 教員志望の学生さんと思われる方が、Wiiリモコンの加速度センサの値を表示するソフトを作って、教材化しようとしているようです。こちらのブログ。試作版をダウンロードして試してみました。

面白いですね。ドンドンいろいろなアイデアが出てくることを、実は期待していいました。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "Wiiリモコンを使って"

| | コメント (6) | トラックバック (0)

見透かすことのできるき裂

食事のとき麦茶を飲むのですが、過日飲み終わってテーブルにコップを置こうとして手が滑りました。

Cimg0352 コップには当たったところから3本のき裂が走っていますが、形をとどめています。3本のき裂とも、スクリーン印刷と思われる模様がプリントされてる箇所でとまっています。なるほど、塗料のひずみエネルギーが、き裂を進展させるエネルギーを吸収しているわけだ。

割れたコップをしげしげと眺めているおじさんの姿は、傍目には異様かもしれません。でも我が家では、普通の見慣れた光景です。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "見透かすことのできるき裂"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

疲労き裂進展ソフトバージョンアップ

以前に公開したソフトウエア「Stress Intensity Factor」をバージョンアップしました。

Newman_raju_paris_11このソフトは、平板表面半楕円き裂の応力拡大係数を求めるNewman-Rajuの解に、疲労き裂進展速度を求めるパリス則を組み合わせて、疲労き裂の進展の様子を学習するためのものです。これにいくつかの材料を選択できるようにしました。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "疲労き裂進展ソフトバージョンアップ"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

JR千歳線でレール継ぎ目板が破断

11月28日付の北海道新聞の記事です。

//////////////////////////////////////////////////

 【北広島】二十七日午前、JR千歳線上り線の線路にすき間が見つかり、列車の運行が三時間ストップした事故で、JR北海道は同日午後、原因はレールを補強する「継ぎ目板」の破損によると発表した。破損は低温によるレール収縮や、継ぎ目板自体の金属疲労などが要因とみられるが、今回と似たようなケースは過去二回あり、同社は原因の特定を急ぐとともに、同様のレールが使われている道内千九百五十カ所を緊急点検する。

 同社によると、レールは列車運行を把握するため中央部に絶縁体を挟んだ特殊な「接着絶縁レール」で、鋼鉄製の継ぎ目板二枚とボルト六本で補強されている。事故を起こしたレールでは継ぎ目板が二枚とも破損し、絶縁体を挟むレールの間に七十ミリのすき間ができていた。

 今月八日に保線担当の社員が目視で点検、二十六日にも列車から確認したが、異常はなかった。レールは一九八九年に製造され、翌年に設置されている。

 継ぎ目板の破損は、二〇〇五年十月に函館線大沼公園駅-赤井川駅間で、〇六年四月には江差線七重浜駅で見つかっているが、レール自体にすき間ができなかったため、運行に支障は出なかった。

 今回の事故が起きた千歳線では、昨年十二月にも二度、別の構造のレールが破断しており、同社の幅口堅二・工務部長は「大きな交通障害を起こし、反省している。点検を強化したい」と陳謝。同社は鉄道総合技術研究所(東京)に破損したレールの鑑定を依頼するが、原因特定には数カ月かかる見通し。レールの緊急点検は一週間かかるという。

///////////////////////////////////

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "JR千歳線でレール継ぎ目板が破断"

| | コメント (0) | トラックバック (1)

ジェットエンジン タービンブレードルート部の疲労割れ

Turbine_of_a_turbojetengine ジェットエンジンのタービンブレードのディスクへの取り付け部は通常ルート部と呼ばれ、その形状からクリスマスツリーと通称されます。

Failed_turbine_blade_with_fatigue_c ディスク側のクリスマスツリースロットとの接触部は、金属疲労破壊が心配されるところです。ここに疲労割れが見つかりました。

材質の詳細はわかりませんが、ニッケル基の耐熱合金でしょう。

にほんブログ村 科学ブログへクローズアップ写真は続きで。ブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "ジェットエンジン タービンブレードルート部の疲労割れ"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

応力拡大係数のKは誰のK?

応力拡大係数(stress intensity factor)は、Kで表記されます。このKたぶん人名からとっているのだろうけれど、いったい誰なのかわかりませんでした。

先月上京した際に、東工大のM先生に教えていただきました。どうも、Joseph A.Kiesさん(1906-1975)のKだということです。

Cimg0428 こちらの本(Fracture Research in Retrospect: An Anniversary Volume in Honour of G. R. Irwin's 90th Birthdayに.Kiesさんのことが書いてあるということで購入しました。まだ全部は読んでいませんが、破壊力学の創成期のことなどが書かれていて大変興味深いです。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "応力拡大係数のKは誰のK?"

| | コメント (6) | トラックバック (0)

応力拡大係数の翻訳命名者

破壊力学のキー概念である応力拡大係数は、英語ではstress intensity factorです。

これを翻訳命名したのは誰なのかな、と調べていたら、どうやら東北大学名誉教授 横堀武夫氏のようであることがわかりました。こちらのページ。今日の記事は、私の備忘録で、ここまで終わりなのですが、蛇足で付け加えます。

実はこの訳語、どうなのかなと以前から思っていました。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "応力拡大係数の翻訳命名者"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

高専ロボコン北海道地区大会

今日、高専ロボコン北海道地区大会の様子がNHKで放映されていました。会場は釧路。懐かしい釧路川の映像が流れていました。

昼間は仕事でしたから、先ほど家族でビデオを見ました。

今年から、地元高専のロボコン部に入っている息子の解説付きで楽しく鑑賞しました。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "高専ロボコン北海道地区大会"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

肥後名産 高瀬飴

熊本県の飴屋さんから「高瀬飴」を取り寄せました。

Cimg0387 この飴、麦芽水飴です。しつこくないほんのりとした甘み、砂糖の甘みとはちょっと違う、素朴な味でとても美味しい。10本入って200円です。

現在執筆中の本の中でいくつかの「ミニ実験コーナー」を作るのですが、そのネタの写真を撮るために取り寄せました。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "肥後名産 高瀬飴"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

科学の祭典終了

「青少年のための科学の祭典 千歳大会 2008」は無事終了しました。実行委員会の集計で来場者数は3003名。実験講師・アシスタント・実行委員会が120名で、合計3123名ということです。

荒れ模様という天気予報は外れて、小春日和といえる穏やかな天候で、各ブースとも休憩時間が取れないほどひっきりなしのお客さんでした。

Cimg0360 私のところは、蛍光浸透液とブラックライト(紫外線照射灯)を持ち込んで、ゆで卵の穴と割れを見る実験です。今年は、J34エンジンの燃焼器を持ち込んで、そこにある熱疲労割れにブラックライトで紫外線を照射させて浮かび上がらせて「本当はこういう航空機やジェットエンジンの目に見えないようなきずを見つける技術です。」というオチをつけました。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "科学の祭典終了"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

青少年のための科学の祭典千歳大会2008

少々疲れ気味ですが、本日は寮の当番で出勤。明日は「青少年のための科学の祭典千歳大会」です。

科学の祭典のプログラムは、こちらに掲載されています。千歳科学技術大学が作っていますので、自分のたちのところが目立つようになっていますが、まぁどこが何をやるのかはわかるでしょう。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "青少年のための科学の祭典千歳大会2008"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

エキスポランドコースター事故原因を推測する(その6) 締められないナット?

遠回りをして、ようやく折損したねじ部についてです。

Dr3

このナットは、図面を見ると、台車本体に取り付けられたリング状のブッシング(カラー?)を締め付けるようになっています。その外側(図面では右側)のところで軸は台車本体に圧入されており、車輪ユニット側からの曲げモーメントはここで吸収するように設計されていたと読めます。

昨年6月初めの毎日新聞の記事にこんなのがあります。

////////////////////////////////////////

 折れた車軸は「ボギー軸」と呼ばれ、車体側と車輪ユニット側の軸穴にそれぞれ差し込む「はめ合い工法」で組み立てられている。風神雷神2の車軸は、強度の強い特殊なはめ合い工法により軸穴にきつく差し込まれる設計で、中央部分と両端を固定している。中央部分が太く、最も荷重がかかる構造だ。
 エキスポランドで遊具の保守点検に携わった経験のある技術者は「ボギー軸は、5~6年たつとはめ合い部分が摩耗しているものがあった。接着剤ですき間を埋めたりして補修した」と証言する。解体点検の際は油圧式機械やハンマーを使って車軸を抜いたり、差し込んだりするが、摩耗が進行し抜けやすくなっているものもあったという。

//////////////////////////////////////

圧入部は点検のたびに緩くなって、当初は車輪ユニット側からの引張力も圧入部で吸収していたのが、接着剤で隙間を埋める段階では、すべて奥側のこの事故で折損したねじ部にかかってきたと推測できます。

その時、ねじとナットの勘合部で疲労亀裂が静かに進展を始めたか進展が加速したのは、間違いないでしょう。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "エキスポランドコースター事故原因を推測する(その6) 締められないナット?"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

エキスポランドコースター事故原因を推測する(その5) 締めてはいけないナット?

事故で破損した軸はいったいどのようなものだったのでしょうか。

Jet 人が乗る台車本体と、レールと接触する車輪ユニットを結ぶ役割を果たしていました。レールのアンジュレーションにあわせて、台車と車輪ユニットとの角度を変化させるようになっていました。左の絵をクリックすると簡単なアニメーションになっています。

このため、車輪ユニットと軸とは2個のベアリングでつながっています。問題は軸についているナットがどこに接しているのかですが、図面を見てみましょう。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "エキスポランドコースター事故原因を推測する(その5) 締めてはいけないナット?"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

エキスポランドコースター事故原因を推測する(その4) 締め付け不良は事故後わかるのか

エキスポランドで起きたジェットコースター事故について、その原因を推測しています。

ねじの緩みが怪しいけれど、使用中に緩んではなさそう、緩んでいれば疲労破壊が起きてもおかしくない力がかかっていた、ここまでは言えそうです。そうすると初期の締め付けが緩いことが考えられます。

事故後に、このことは確認できるのでしょうか。作業手順として緩く締めるようになっていたとすれば、他の箇所のナットの締め付けも緩いはずです。ここを確かめる事はされたのでしょうか。

この軸のねじそのものも、緩かったのかを確認できる可能性があるのです。それは、破面をよく観察することです。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "エキスポランドコースター事故原因を推測する(その4) 締め付け不良は事故後わかるのか"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

エキスポランドコースター事故原因を推測する(その3) 軸にかかっていた力を見積もる

軸の形状とその役割に私は疑問を持っているのですが、そこに行く前に軸にどれくらいの力がかかっていたのかを推測してみます。

車体重量+乗客の重量そして走行スピード・加速度等の運行条件がわかれば計算上で軸にかかる力は推定できるはずです(設計時に想定しているはず)。また、実際にはどうなのかを検証するには、ひずみゲージを貼って1回走行してみれば、わかります。

そのどちらも私には確認できるデータはありません。それでも軸にかかったであろう荷重について、まったく手がかりがないかというとそうでもありません。

大阪府警が事故の1ヵ月後に公開した破断面の写真にヒントはあります。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "エキスポランドコースター事故原因を推測する(その3) 軸にかかっていた力を見積もる"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

エキスポランドコースター事故原因を推測する(その2)初期の締め付け不足

ねじで締め付けが弱いと疲労強度が下がること、しかし事故を起こしたジェットコースターのナットは使用中に緩んだとは考えにくいことがわかりました。

とすると、もうひとつ考えなければならないことは、初期の締め付けが緩かったのではないかという疑いです。「ものづくりの教科書 実用・材料力学」の著者沢俊行氏も初期締め付け力が小さかった可能性について言及しています。

たとえトルク管理をしていても、摩擦係数の違いで最大1.5倍の締め付け力の違いが出ることが指摘されています。

トルク管理には、トルクレンチを使うのが一般的ですが・・・

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "エキスポランドコースター事故原因を推測する(その2)初期の締め付け不足"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

エキスポランドコースター事故原因を推測する(その1)締め付けの緩み

2007年5月5日大阪府吹田市で起きたジェットコースターの脱線死亡事故、不思議なことにいまだに事故原因について公表がされていません。

Expo2image3_1 得られる資料が限られる中で、当然限界はありますが、これ以上新しい情報は得られそうもありませんので、この間考えてきたことを文章にしておこうと思います。

最近購入した本に、沢俊行著「ものづくりの教科書 実用・材料力学」があります。この本の最初に、8ページにわたってこの事故についての記述があります。材料力学の本には単なる公式集のような本もありますが、この著者はいろいろな破損事例について調査や鑑定をしているらしく、活き活きとした記述で読み応えがある本です。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "エキスポランドコースター事故原因を推測する(その1)締め付けの緩み"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

Newman-Raju の解にパリス則

先日公開したソフト「Stress Intensity Factor」は、平板表面楕円亀裂の応力拡大係数をNewman-Raju の解を使って求めるものでした。

Newman_raju_paris_1 このソフトに、疲労亀裂の進展を評価できるパリス則を組み込んで、バージョンアップとしました。

パリス則を理解するためにかつてこんなソフトを公開していました。今回のは、Newman-Raju の解を使っているので、より現実的な疲労亀裂進展のありようを学べるかと思います。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "Newman-Raju の解にパリス則"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

苫小牧高専祭2008(その1)

昨日苫小牧高専の学校祭へ行ってきました。

Cimg0349 キャンパス内の木々は秋色に色づいていました。

電気電子科の教室に入ると「まあまあ座ってください」というのでいすに腰掛けると、電子オルゴールを作るというのです。娘と一緒に半田付けをする羽目になりました。娘は「上手いね。センスがあるよ」と褒められているのに、私のは「これは・・・」といって私のつけた半田を吸い取ってくれています。

中学の技術の時間以来、どうも半田付けとは縁が薄いというか、センスがないようですwobbly

物質工学科の実習室では、下村脩氏がノーベル化学賞をとった研究対象である、緑色の蛍光を発するタンパク質GFPを見せてもらいました。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "苫小牧高専祭2008(その1)"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

体積不変のポアソン比

ポアソン比というのは縦ひずみと横ひずみの比です。焼きたての餅をぎゅう~と引っ張ると長さは伸びてゆきますが、同時に細くなります。

Poissons_ratio2 金属も引っ張ると延びますが、細くなります。弾性変形の範囲では、ポアソン比は0.3前後です。

ところが塑性変形の範囲に入ってくると、体積不変の原理が働いてポアソン比が0.5になる、と本に書いていあります。体積不変で縦ひずみと横ひずみの比が0.5に固定するはずはないな、ということで考えてみました。

少々ややこしい計算をしなければならないのですが、ぱっとわかりやすくするために、EXELを使って、グラフにしてみました。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "体積不変のポアソン比"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

Newman-Raju の解

平板にある表面き裂(半楕円)の応力拡大係数を求めるソフトを公開します。

Rajunewman_solution  応力拡大係数(K)は、き裂先端付近の応力状態を表す係数で、き裂ある部材の破壊に対する抵抗を示す値として使えます。実際にその値を求めようとすると、ハンドブックなどを参照して結構面倒な計算をしなければなりません。そこで、平板にある表面き裂について簡単に応力拡大係数を求めるソフトウエアを作ってみました。

図は、計算例です。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中。ポチッと応援よろしく。

続きを読む "Newman-Raju の解"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

万歩計とWiiリモコンと加速度

どきどき覗いているブログ『某機械メーカー技術者パパの不定期更新』の記事に、WiiAcc(Wiiリモコン搭載の3軸加速度センサの値をパソコン上に表示して記録するソフトウエア)を使った事例が動画つきで紹介されていました。こちらの記事

Wiiリモコンと万歩計と組み合わせて、加速度の変化を観察しています。この実験で使った万歩計は0.4G程度の加速度でカウントするようになっているそうです。なるほど・・・。

にほんブログ村 科学ブログへブログランキング参加中、ポチッと応援よろしく。

続きを読む "万歩計とWiiリモコンと加速度"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

材料試験法開発の歴史

 調べものをしていて、面白いのを見つけました。

 「HISTORICAL BACKGROUND AND DEVELOPMENT OF THE CHARPY TEST」というタイトルの論文です。シャルピー衝撃試験に関する論文ですが、紹介したいのはその内容(私の目的はここでしたが)ではなく、材料試験法開発の歴史をまとめた Appendixです。

 そのまま材料力学・破壊力学の歴史を概観できる年表だと思います。

 どこかで調べればこういうものはあるのだろうと思っていましたが、私の手許には在りませんでした。大筋の流れは頭に入っていますが、実際に何年だっけ、どちらが先だっけ、と疑問に思い調べ始めると、結構な時間を費やしていました。また、こういうものを時系列に並べてみると、いろいろなものが頭の中に沸いてきて、なんとなく愉快です(私だけかな?)。

Milestone_in_ut  超音波探傷の項目もいくつか載っています。

 材料試験の歴史年表が、1495年のレオナルドダビンチによるワイヤーの引張試験に始まり、1994年にデジタル超音波探傷器にDGS線図が組み込まれたことで終わっているのも面白いですね。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ブログランキング参加中、ポチッと応援よろしく。

続きを読む "材料試験法開発の歴史"

| | コメント (10) | トラックバック (0)

ダイヤモンドの結晶モデルを3DCGで

必要があって、ダイヤモンドの共有結合結晶の構造をShadeを使ってCGで作ってみることにしました。

単純な形の繰り返しだし、表面材質をそう凝る必要のないし、簡単にさくさくと作ろうと思ったのが間違いでした。

3次元の形にしてレンダリングをすると、何がなんだかわけのわからない画像になってしまいました。理論通り3次元空間に形を作って画像化すればわかりやすくなることはよくあるのですが、この結晶構造では逆のようです。

Photo 余計な要素を大幅に削除してシンプルな形にして、ソフトな影を作るようにして、レンダリングを空気感が出るものにして、何とか立体感を出して作った画像が左の絵です。これでもなんだかわからないですよね。

Diamond 私なんかは、かえって三面図のほうがわかりやすいと思うのです。左の図は、Shadeの作業場面です。そういうわけで、半日係りで作った画像は、続きでどうぞ、

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ その前に、ポチッと応援よろしく。

続きを読む "ダイヤモンドの結晶モデルを3DCGで"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

那覇空港航空機炎上で設計変更

2007082300000024jijpsociview000 271828さんから情報をいただきました。今朝の朝日新聞に、昨年8月那覇空港で起きた中華航空ボーイング737型機の炎上事故に関連して、ボーイングがボルトの設計変更をした、とのニュースが掲載されているとのことです。

2007082300000038jijpsociview000 ネット上で確認できました。この件に関しては、昨年このブログで何回か書きました(12)。そこで述べていたことは、ワッシャーを付け忘れたことが本質的な問題ではないだろうということです。

China ボーイングの設計失敗事例ですね。ちょっとしたミスや損傷が起きても致命的な事故につながらないようにする設計手法が、フェイル・セーフです。その真逆を行く、ちょっとしたミスが重大事故につながるパターンでしょう。ボルト穴の径よりナットの径が小さいなんて、とんでもない設計です。

Chinanhk ボーイングの設計がこんなのですからね、やむを得ないといえばそれまでですが、当時のNHKも間の抜けたCGを何度も放送していました。これ何のためのボルトなのでしょう。このCGを見てだれもおかしいとは思わなかったのでしょうか。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "那覇空港航空機炎上で設計変更"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

御巣鷹山ジャンボ機墜落から23年

JAL123便が御巣鷹山に墜落したのが1985年(昭和60年)8月12日、今年で23年です。520名の方が亡くなり、単独航空機事故としては最大の事故となりました。

Jal123 私は、この事故の名前は「ボーイングのジャンボ機御巣鷹山墜落事故」とすべきではないかと思っています。事故の直接の原因となった圧力隔壁の修理ミス(ミスというより手抜き施工でしょう)は、ボーイングの技術者によって行われたものでした。(図は 失敗知識データベース「御巣鷹山日航ジャンボ機墜落事故」より)

圧力隔壁が破壊して、その後方に4系統あった油圧のパイプがすべて吹っ飛んだのも、言ってみれば構造上の問題で、設計したボーイングの責任です。

メーカーに修理に出したら、デタラメな修理をされてそれが原因で大事故になったのですからね。このブログで日本航空の肩を持つ義理はないのですが、ボーイングがこの事故でこうむった損害はどのくらいなのだろう、と考えると、たたかれている人の肩を持ちたくなります。判官びいきというやつです。

もちろん、日本航空側にも確認の義務はあったといえるでしょう。しかしあの修理ミスは、施工の現場に立ち会ってすべてを監視していればわかるでしょうが、事後に目視点検したぐらいではわかるものではありません。

それでも、日本航空側で事前に発見できたかもしれない兆候はあったというのです。

それは、

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "御巣鷹山ジャンボ機墜落から23年"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

ジェットエンジンと機械の日

KADOTAさんのブログによると、8月7日は機械の日ということです。七夕の日にちなんだということのようです。

1945年(昭和20年)8月7日は、日本初の国産ジェットエンジンが初飛行に成功した日なのです。広島に原爆が落ちた翌日、長崎への原爆投下の2日前、終戦の1週間前という日です。8月7日、私はシャボン玉の歌を思い起こしながらネ-20を偲びます。

Maema_2  私は、前間孝則さんの「ジェットエンジンに取り憑かれた男」を読んで、永野治さんとネ-20が好きになり、調べ始めました。

Ne201a6s こんなCGを作って遊んでいます。

Ne20bimage いくつかつくったCGの中で一番気に入っているのが、タービンのメカニズムがわかるようにしたこの絵です。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "ジェットエンジンと機械の日"

| | コメント (7) | トラックバック (0)

Wiiリモコンのエックス線透過写真

Wiiリモコンのレントゲン写真です。撮影を依頼するときに電池を抜き忘れていましたので、電池のところだけ大きく白く写っていて、少々面白みにかけます。

Cimg2508a 像質は・・・う~ん・・・若者の練習用ですから笑って許してください。少しぼけているのはデジカメでフイルムを撮影するときのボケが大きいです。

矢印のところが3軸加速度センサだと思います。ずいぶん小さいですね。

今日(昨日)は高校野球を見てしまいました。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "Wiiリモコンのエックス線透過写真"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

石を道具として使うサル

先週、NHKの番組で“石を道具として使うサル”がブラジルで見つかったという話をやっていました。

類人猿であるオラウータン以外のサルでははじめて見つかったのだそうです。この映像興味深かったですね。「ダーウィンが来た!生きもの新伝説」の取材ウラ日記ページに概要があります。

フサオマキザルというそうで小型の猿です。石を持ち上げて固い椰子の実の殻を割るのですが、このとき2本足で立つのです。また、石を運ぶとき前足で持ち上げて、スタコラと二足歩行をするのです。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "石を道具として使うサル"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

耐空性改善通報

先日紹介した水上飛行機のエンジン破壊について、エンジンの種類がわかりました。やはりLycomingO-320-H2ADとのことです。

Dscn4696a エンジンを搭載した水上機セスナ172の写真も送られてきました。

昨日より飛行が再開されたとのことです。

このエンジンですと、国土交通省航空局からTCD(耐空性改善通報)が出ているものかもしれません。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "耐空性改善通報"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

水上飛行機エンジンの破断

カナダにいる卒業生から貴重な画像を提供してもらいました。メールの説明によると・・・

「・・・水上機のエンジンがフェールしました。その時は教官と生徒が訓練のため近くの湖にて離着水の練習中、再度離陸する際にエンジンの異常振動が発生したため、すぐさま着水しました。湖一面オイルだらけだったそうです。後日飛行機を湖からベースの空港に運び、カウリングを開けました。みごとにシリンダーが割れてました。」

Dscn4689 特に大きな怪我等がなくて幸いでした。水平対抗のレシプロ(ピストン)エンジンのシリンダーです。詳細はわからないのですが、たぶんライカミングのエンジンでしょう。

完全に2つに分離しています。

Dscn4694分離したところは、アルミ鋳物のシリンダーヘッド。ニッケル・クロム・モリブデン鋼のシリンダーバレルとの接合部です。

シリンダーヘッドとバレルは、ねじになっていてさらに焼嵌めされています。シリンダーヘッド側が雌ねじになっています。写真を見ると、雌ねじが破断するとすると、ここだよね、というところからいっているようです。

Dscn4693 上部側の破断面を見ると、およそ円周の1/3が黒ずんで見えます。

これは、おそらく破断前に燃焼ガスもしくはオイルがリークした跡でしょう。

最終破面は、おそらく2/3。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "水上飛行機エンジンの破断"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

F15の疲労破壊による空中分解

私の職場の上空にはF15戦闘機が訓練飛行でよく飛来します。

そのF15が昨年11月2日米国ミズリー州で空中分解事故を起こしていたようです。

こちらページにその様子を再現したCGによるアニメーションがありました。YOUTUBEで探したらすぐ見つかりました。

キャノピー近くの縦通材の疲労破壊だそうです。こちらのページの中ほどに壊れた縦通材(Longeron )が図示されています。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "F15の疲労破壊による空中分解"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

草刈機ジョイント部の金属疲労

この2日間、職場では草刈をやっていました。キャンパスが広い(10万坪)ので、草刈も大変です。

Cimg2557 朝のことです。刈払い機のハンドル部分の取り付け角度が良くなくて使い難いので、調整するために六角レンチを探していました。

Cimg2558 そこに、『親切な同僚A氏』がやってきて「これ緩めなくてもこうやると角度を変えられるでしょう・・」と言いながらいきなりハンドルを持ちグイと曲げようとしました。すると次の瞬間、ジョイントの部分がばらばらになって壊れてしまいました。『親切なA氏』自身もびっくり。そうたいした力は入れていないのに・・・という顔をしています。

Cimg2556 「オイオイ!これはどうもならんね」・・・。故障して修理中の機械からジョイント部をとってきてつけなおして、仕事はできました。この間約10分間のロス、のはずでしたが、ロス時間はプラス5分。

Cimg2555  壊れた部品は絶好の教材になるかもしれないのです。これ脆性破壊の見本になるだろう、と考えて写真撮影をしました。

脆性破壊とは、ほとんど変形せずに壊れることです。ばらばらになったかけらを集めて組み合わせると、もとの形を再現できます。

さらに破面をよく見ると、ほかより黒っぽく見えるところがありました。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "草刈機ジョイント部の金属疲労"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

横浜港のトラス橋

横浜探訪第3弾は、橋です。

Cimg2531 横浜には、左の案内図に描かれているのと同じ型式のプラットトラス橋がいくつもあります。

Cimg2532 この橋は、アメリカン・ブリッジ・カンパニー製。銘盤に、「American Bridge Company of New York 1907」とあります。

トラス構造の橋では、橋全体を梁と考えると、上下の平行部材がその曲げモーメントを受け持ち、斜め部材がせん断力を受け持ちます。プラットトラスでは、斜め部材には引張の軸力がかかります。

横浜港に北海道に架設してあったトラス橋が移設されていました。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "横浜港のトラス橋"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

20世紀初頭のエアコンプレッサ

横浜みなとみらいを散策して、ドライドックの次に案内してもらったもの。

Cimg2522 造船所で使っていたエアコンプレッサ(空気圧縮機)です。公衆トイレの前にさりげなく展示してあります。電動モーターでピストンを駆動するレシプロ式のコンプレッサです。

デハボ1000さんは、圧縮機や安全弁の型式について説明してくれます。私は、圧縮した空気を貯めているタンクがリベット止めであることに目が行きました。

Cimg2530 「製作が1918年ですからね。溶接で圧力容器を作る勇気は設計者にないでしょう」とデハボ1000さん。

1918年。そんなに古いものだったのですね。もうとっくに亡くなった私の親父もまだ生まれていません。

ロシア革命の翌年、第一次世界大戦終結の前年。タイタニック号沈没の6年後ですよ。船も溶接で量産されるようになるのは、第2次世界大戦中の米国まで時代が下ります。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "20世紀初頭のエアコンプレッサ"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

ポストiPhoneで消えてゆくもの

アップル社の新型携帯電話iPhoneのニュースが大きく報じられていますね。NHKのニュースでも2日間にわってトップニュースでした。

いろいろな機能があるようですが、タッチパネルは新感覚だなぁというのはテレビ画面を通してでもわかります。ニンテンドーDSのタッチパネルを使ったときも、今後の入力デバイスはこれになるな、という予感がしていました。

たとえばテンキーは、相手の番号などを入力するときにだけ必要で、後は消えていてよいわけです。また、押すだけから、指の動きが多彩になって、何か不思議に自由感のようなものを感じます。私は、携帯の親指入力は、いらいらして嫌いです。

Cimg2503a これは携帯電話のテンキー部分です。番号が印刷されたプラスチックの板が、薄いゴムの膜に貼られています。

この入力の仕組みもよく見ると、へーなるほどがいろいろあって面白いです。

この下がどうなっているかというと・・・。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "ポストiPhoneで消えてゆくもの"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

携帯電話のバイブモーター

携帯電話のレントゲン写真を撮った後、解体しました。解体というよりは破壊かもしれません。

Cimg2493 これは、携帯電話をマナーモードにしたときのバイブの振動源です。超小型モーターの軸に偏芯回転をさせるための錘がついています。原理的にそうなっているという知識はありましたが、現物を見るとその小ささに改めて驚きます。錘にもいろいろな工夫がありそうです。

携帯の小型振動モーターといえば、こちらの企業が有名ですが、これも同社製でしょうか。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "携帯電話のバイブモーター"

| | コメント (3) | トラックバック (0)

地震の揺れと加速度

Wiiリモコンで加速度計測の記事にIkegayaさんから興味深いコメントをいただきました。

AEセンサと加速度センサを使ったRC構造物のモニタリングの研究についてでした。

地震が発生した直後に、その建物が危険な状態にあるのか否かを判断しようというもので、それができれば画期的です。地震が起きると避難所に避難している様子をテレビなどで見ますが、避難所だって地震の被害を受けているかもしれませんし、余震もあります。

構造物に受けた力をマクロ的にゆれの加速度を測定して把握して、割れがどの程度発生しているかをAEセンサで捕まえて、構造物が受けた損傷の程度を評価しよう、ということのようです。

AE(Acoustic Emission)は、石・コンクリート・金属などに割れが入るときに発生する超音波領域の音をいいます。私たちの体は損傷を受けたときに痛みを感じますが、AEの観測は構造物の「痛み」をリアルタイムに知ることになります。

私たちの体に受けた損傷にたとえると、2階の窓から落ちたという大状況を加速度センサで、怪我をしているか痛いところがあるかということをAEセンサで知ろうということです。

個々のセンサが高価であったり、通信情報量が多かったりすると実際には使えないシステムになるため、安価でかつ的確で少ない情報に絞るというところに研究の焦点があるようです。

その加速度センサに、ニンテンンドーWiiリモコンに搭載されているSTマイクロエレクトロニクス社の3軸加速度センサを使っているとのことです。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "地震の揺れと加速度"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

貴重な映像

今週は久しぶりに出勤をしなくてもよい週末で、のんびりしています。

Fatigue_test_jal123 YOUTUBEをのぞいていて、貴重な映像を見つけました。1985年8月12日におきたJAL123便の事故に関するNHKの特集番組です。かつて見たことはあるのですが、録画はしていませんでした。

改めて見ると、これは貴重な番組です。最近のNHK(に限らずですが)の事故関連の報道や番組には、いろいろと問題を感じていましたが、この番組は報道機関として正統に突っ込んでいると思います。

いくつか考えさせられるところがあります。

現在のわたしの関心からすると、その中でも圧力隔壁の修理ミスについて、東大で疲労試験を行っている場面が改めて新鮮でした。このときの亀裂の進展の仕方、破断の仕方、破断回数(実際とのずれも含めて)大変興味深いです。なるほどと思います。

いま、二十歳前後で学んでいる人たちは、この事故後に生まれた人たちです。彼らにすると、遠い歴史上の出来事かもしれません。私は、多くの犠牲が出ているからこそ、事故からできるだけ多くを学ぶことが必要だと考えています。

ところで、このときのキャスターは柳沢秀夫氏。当時30台ですね。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "貴重な映像"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

加速度センサが検知しているもの

「加速度は、単位時間当たりの速度の変化量であり、速度を時間で微分することで求められる」というのは、高校物理で教わることです。

移動距離と時間の関係を求めて、そこから速度を求め、さらに加速度を求める、微分を2回行うことで加速度が求まるわけですね。

Acceleration_2 ところで、加速度センサは「移動距離と時間から・・・」なんてまどろっこしいことはしていません。力=質量×加速度の関係から、センサ部に加わる力を検知しています。正確には、力が加わることによる変形率(ひずみ)を検知しています。

弾性限度内では、応力とひずみは比例します(フックの法則)から、ひずみから力そして加速度へは簡単な比例式で換算できます。

加速度センサはこのひずみを電気信号に変換する役割を果たしていて、その方式に、静電容量や圧電効果・電気抵抗ひずみゲージなどがあります。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "加速度センサが検知しているもの"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

ガリレオの慣性の法則

[慣性の法則] ブログ村キーワード

加速度を考えるときに、慣性の法則は必ずペアでついてきます。加速度ゼロの状態を説明するものだからです。

加速度を実験で明らかにした人は、ガリレオ・ガリレイだったということですが、ガリレオは慣性の法則も発見しています。

Galilo2 ガリレオの実験は、左の図のようなものだったようです。この事実は、透明なビニールホースとビー玉があると概略を簡単に確認できます。

これで、慣性の法則が説明できてしまいますね。

ここまでは、理科か物理の教科書にのっていることもあります。

野田学著「初めて学ぶ物理『力学』」(ナツメ社)には、最後の斜面を水平にするところが、ガリレオの「思考実験」だと書いてありました。この一言を高校生のときに教えてほしかったなぁ・・・と思いますね。

どこまでも運動を続けるなんて実験的には確認できませんし、ある程度の長さでやろうとしても空気抵抗や摩擦抵抗でそのうち玉は止まってしまいます。

法則が法則として認識されるのは、実験結果からストレートにではなく論理的な思考を通してだということを、この叙述は言っています。そこから広がる世界は広大なものがあると思います。

ところで、慣性の法則はニュートンの運動の法則、その第一法則ですよね。その発見者がガリレオ?ニュートンは、ガリレオの成果をパクッたのでしょうか?

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "ガリレオの慣性の法則"

| | コメント (5) | トラックバック (1)

加速度の発見者 ガリレオ

加速度の概念を最初に導入したのは誰かなと調べてゆくと、あのガリレオ・ガリレイだということです。

加速度というと、たいていの教科書は車や電車の速度変化から説明してゆきます。私たちの生活の中で、加速度を体感しやすい場面だからですね。

ガリレオの時代にはそんな速い乗り物はありません。ガリレオは、物が落ちるときに速度が変化することに気がつきます。そこで、速度の変化を実験で調べることにします。

速度の変化を調べるには、一定時間ごとの移動距離を測定すればよいわけです。問題は時間を計る時計です。確かに物が落ちるとき速度が変化しているのは注意深く観察をしていればわかることですが、1mを落下するのに0.45秒しかかかりません。10mからでも1.4秒です。さすがにガリレオ、およそ1/10秒の時間間隔を計測できる水時計を作ったそうです。それでも、1秒2秒は瞬間の出来事です。

実験名人ガリレオが行った実験は・・・・

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "加速度の発見者 ガリレオ"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

Wiiリモコンで加速度計測

WiiaccnpWiiリモコンで加速度を計測する話題が、新聞に掲載されました。

地方版ですが、扱いは大きく、タイトルにはオリジナルイラスト入りです。

これを機会に、WiiAccの活用が広がればよいのですが・・・。

WiiAccについては何回かに分けて書いていますから、簡単な目次でも作っておきましょうか。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "Wiiリモコンで加速度計測"

| | コメント (8) | トラックバック (0)

レールの金属疲労に関する本

北海道では、昨年からレールの破断事故が続けて何件か起きています。それも時々使う千歳線で起きていましたから、専門の非破壊検査技術云々を超える関心を持っていました。私の情報元は新聞報道などに限られ、またレールの破損とその検査方法については門外漢で知識もありませんので、このブログでも取り上げるのを控えていました。

しかし、5月30日未明に私の居住区である苫小牧市内でまたレール破断が起きたとの報道に接して、翌日現場に出かけました。その現場で見たことをブログ記事にしました。

Rail_fatigue 勝手気ままに書いているこのブログも、色々な方に読んでいただけているようです。この5月24日に「英国高速鉄道 ハットフィールド脱線事故の真相-レールの金属疲労は何故起こったか」(慧文社刊)を上梓された平川賢爾さんからご著書を送っていただきました。

平川さんの本は、昨年「ドイツ高速鉄道脱線事故の真相-技術者の責任論から-」を、エキスポランド・ジェットコースター事故について連載している中で紹介させていただきました。事故が起きるたびに、被害者の代弁するという衣をつけながら「でたらめ」「杜撰」という乏しいボキャブラリーで道徳的に当事者を責めるだけのマスコミの論調に辟易していたところでした。技術者の倫理・責任を“State of the art”(当時の技術水準に照らして最善を尽くしたか)の観点から検証すべきという主張は目を開かせてくれるものでした。

めぐりあわせということはあるものだと思いますが、このタイミングで「レールの金属疲労」に関する本があれば、事前に平川さんのことを知らなくても購入しました。著者署名入りの本をいただけるのは、光栄であり嬉しいことでした。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "レールの金属疲労に関する本"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

超音波によるレールの保守検査

先月5月17日の北海道新聞には、こんな記事が掲載されていました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

レール破断見逃さない

JR北海道の「レール探傷車」 札幌近郊からスタート 

線路の傷を超音波で検査するJR北海道の「レール探傷車」の本年度の出動が、 札幌近郊で始まった。道内では、昨年十二月と今年二月にレール破断が 相次いで見つかっており、担当者も細かな傷も見逃さないよう、 厳しい目でデータを見つめている。

探傷車は三年前の導入。ふだんは岩見沢レールセンターに所属し、 雪のない五月から十月の間、定められた検査スケジュールに従って道内各地に“出張”する。

前後を動力車に挟まれた探傷車の最高速度は時速四十キロ。 検査は旅客列車の運行終了後の未明に行われ、岩見沢-江別間など、 一日約二十キロメートルのペースで進められる。

水を吹きつけたレールに超音波を当てて、その跳ね返り具合で、傷の有無を判断する。
担当者が車内でモニターを見ながら確認。不審な個所があった場合は保線部署に伝えられ、 精密検査となる。

「利用者に迷惑をかけぬよう、これまで以上に厳密な目で検査を」と担当者。
列車は今後、函館、旭川と長旅を続ける。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

夜間の列車通過本数の少ない時間帯を狙っての仕事になりますから、やっている人は大変だろうと思います。レール探傷車と呼ばれる特殊車両を走行させながらレールのきずの有無を調べてゆきます。

5月30日に苫小牧市内で起きたレールの破断現場も、このレール探傷車で5月20日に調べたばかりだったと報道されています。

では、どのような探傷が行われたのでしょうか。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "超音波によるレールの保守検査"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

レール底部からの疲労破壊による脱線事故

最近のレールの疲労破壊は頭部から亀裂が進展するケースが多いとはいえ、レール底部を起点とする場合もなくなったわけではありません。

日本でも、K.Hirakawa さんから教えていただいた、平成14年(2002年)2月2月27日に起きた大井川鉄道の脱線事故は、レール底部を起点としたレールの疲労破壊がその原因でした。鉄道事故調査報告書が公開されています。こちら

Oigawada 左の写真は鉄道事故調査報告書に掲載されている脱線事故の様子です。

Oigawa 左の図は、鉄道事故調査報告書に掲載されているレールの破面です。写真のレール底部右側の端から17mmの範囲(黒っぽく見える部分)が疲労破面です。破面に錆が見られて、長期間にわたって亀裂が徐々に進展した部分と見られています。

レール頭部と底部の左側わずかな部分(白っぽく見える部分)が最後の一撃で壊れた部分とされています。その中間は脆性的に亀裂が進展したと考えれれています。脆性的な亀裂の進展というのは、短期間に割れたということを意味します。

苫小牧市のレール破断も、底部の腐食から進展したと報道されています。

いまだ詳細は明らかではありませんが、この大井川鉄道の例が、レール破断の様子を推測する手がかりになるのかもしれません。

この事例に近いとすると、通常保守検査で超音波探傷を行う場合は、頭部から超音波ビームを当てることになりますので、この17mmの範囲の亀裂はいわば陰になるために見つかりません。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "レール底部からの疲労破壊による脱線事故"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

レール溶接部の超音波探傷

JRの「レール溶接部の非破壊検査要領」には、溶接後の超音波探傷の要領が記載されています。

2MHz・公称屈折角45度の斜角探触子を使い、一探触子法と二探触子法で探傷するように規定されています。

Jrndt1 こちらの図は、「レール溶接部の非破壊検査要領」に記載された二探触子法を示す図です。底部もその対象であることがわかります。

Cimg2348 苫小牧市でレール破断後5月31日未明に実施したと思われるテルミット溶接によるレール接合の写真です。レール底部の超音波探傷の際に探触子を走査する面には、鋼が溶けてダレた跡や粒状のものが付着しています。適正な超音波探傷ができているのか疑問です。

今回のレール破断が底部の腐食が起点であったことから考えれば、底部に何らかの欠陥が存在してそこが応力集中源になれば、疲労破壊の起点になりついには破断に至ることがあることは、明らかです。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "レール溶接部の超音波探傷"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

JR室蘭線 レール破断の原因

JR室蘭線・苫小牧市内で起きたレールの破断について継続して書いています。昨年から、札幌室蘭間の千歳線・室蘭線で5件のレール破断がおきているのです。ハインリッヒの法則を持ち出すまでもなく、重大事故が起きなければ良いが、という気になります。

報道では、破断の原因について底部の腐食との発表があったとしています。

まず読売新聞

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

室蘭線レール破断 底部腐食が原因か(2008年6月3日)

 苫小牧市のJR室蘭線の踏切で先月、発生したレール破断事故で、JR北海道は2日、腐食したレールに列車の荷重などで亀裂が生じ、破断に至った可能性が高いと発表した。現地でレールの破断面を調べた鉄道総合技術研究所(東京)が見解を示した。

 踏切はコンクリートブロックにレールを敷く構造だったが、コンクリ部分とレールとの間に汚泥がたまり、レール底部が腐食。通過列車の荷重、振動による力が腐食部分に集中して亀裂が生じ、破断に至ったとみられるという。

 破断したのは長さ8154メートルのロングレールで、JRでは、破断直前の5月20日にレール内の傷を探す専用車両で調査したほか、29日にも徒歩で巡回していたが、異常は確認できなかったという。JRは破断原因の調査を続けると共に、ロングレール区間にある同じ構造を持つ踏切31か所でレール底部の亀裂の有無の検査を行って、再発防止を図りたいとしている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

続いて北海道新聞

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

JR室蘭線のレール破断 原因は底部湿潤での腐食(06/03)

 【苫小牧】苫小牧市内のJR室蘭線の踏切で五月三十日未明に見つかったレール破断の原因についてJR北海道は二日、踏切内にたまった汚泥でレールが湿って底部が腐食し亀裂が発生していた可能性が高いと発表した。

 同社によると、過去発生した二十四件の破断のうち、レール底部の腐食が原因と推定されたのは初。二日までに、同様の構造を持つ道内の踏切三十一カ所で、検査を始めた。

 同社と鉄道総合技術研究所(東京)が五月三十一日、現地調査したところ、踏切内のコンクリートの車道部分で、レールが敷かれたくぼみに汚泥がたまり、ボルトで締める底部が腐食。列車の重さが加わり、ここから二十五ミリの破断が起きたと推定した。底部のため超音波検査では反応しなかったという。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Railname どちらの記事も、レール底部の腐食から破断したといっています。読売新聞では、レール底部の腐食から亀裂が生じたとしており、北海道新聞の記事では腐食→破断、という記述になっています。

両記事とも「金属疲労」とか「疲労亀裂」とか「疲労破壊」という用語がなぜか出てきません。

底部に腐食が起きたとして、そこから一気に破断するような壊れ方は、レールの材質からして考えられません。あるとしたら、底部の腐食を基点とした疲労亀裂の進行による破壊です。なぜ「金属疲労」の用語を避けているのでしょうか。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "JR室蘭線 レール破断の原因"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

テルミット溶接によるレール接合

昨日苫小牧市で起きたレール破断について書きましたが、このブログの読者には驚くほどの専門家がいらっしゃって、そのコメントに目を丸くしながら勉強をさせていただいています。

その中に、デハボ1000さんからこれはテルミット溶接であろう、とのコメントをいただきました。少し調べてみたら、JR総研がテルミット溶接を実演したときの映像がYOUTUBEにありました。

このビデオ、よくわかりますね。苫小牧市のレール溶接もテルミット溶接であったことは、間違いないでしょう。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "テルミット溶接によるレール接合"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

苫小牧市での鉄道レール破断現場

地元苫小牧市で、JRのレールが破断しているのが見つかったとの報道がありました。

Cimg2343 車でいける距離なので現地に行ってきました。現場は苫小牧市内西部、北海道では車の往来も列車の通過も多い部類に入る踏切です。

             

概要を北海道新聞の記事から・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 JR室蘭線でレール破断(05/30)

 【苫小牧】三十日午前一時半ごろ、苫小牧市糸井六九のJR室蘭線「新通り踏切」で、運行管理システムが異常を感知し、JR北海道が点検したところ、線路の一部が破断しているのが見つかった。同社によると、列車の運行に支障はないが、念のため、室蘭線上りは同日始発から現場付近を徐行運転しており、特急含め約三十本に終日二、三分程度の遅れが出る見通し。

 同社によると、レールに二十五ミリのすき間が開いていた。破断の原因や、レールを交換するか補修するかについては三十日深夜以降に調べる。

 同社のレール破断は昨年十二月二十一日の北広島市の千歳線のトラブル以来、五カ所目。今回の破断個所は緊急点検の対象外だった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

続報

亀裂兆候なし レール劣化か 室蘭線破断(05/31)

 【苫小牧】苫小牧市のJR室蘭線の踏切で三十日未明に見つかったレールの破断は、JR北海道の同日の調査で、亀裂の兆候がなく自然発生した初の事例だった可能性が高まっている。昨年十二月からの半年で四件と相次ぐ幹線での破断に、レールの管理体制の見直しが迫られそうだ。

 同社は三十一日未明、鉄道総合技術研究所(東京)と詳細な現地調査を行うが、これまでの調べでは、通常、内部に見られる水平、垂直方向の亀裂が今回の破断面には確認できず、表面には車両の加重で痛んだ黒ずみや削れた跡もなかった。

 同社は破断対策として、亀裂の芽を四段階に分け、道内三千カ所以上で把握、レール交換や補強を行うが、今回の地点は二十日の探傷車検査でも反応はなかった。同社は「人為ミスの可能性は低い。踏み切りでの破断も初めて」とし、原因究明に時間がかかるとの見方を示している。

 ただ過去二十年で二十四件発生した破断のうち、今回を含め昨年十二月以降の四件は敷設二十年以上のレールを重量のある貨物列車が頻繁に通過していたことが分かっている。金沢工業大の永瀬和彦教授(鉄道システム)は「列車重量や敷設年からレールの劣化が進んでいた段階と推測できる」と話している。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

続報中の「亀裂の兆候がなく自然発生した初の事例だった」という文章はなんとも不可解な表現ですが、後のほうを読むといわゆるレールシェリングではなかった、ということを言いたいようです。レールシェリング(rail shalling)は、転がり接触疲労のひとつで、squatとかdark spotとかと呼ばれる場合もあります。

レールシェリングは現在のレールの疲労破壊の代表例とはいえるらしいですが、レールの疲労破壊のすべてではないでしょう。疲労破壊であれば、よほど特殊な場所でなければ、たいてい検出は可能です。問題はそこに起きると予想出来るか否か、適正な検査方法の選定、そして検査頻度の設定です。

仮に亀裂の兆候がなく突然破壊したとすれば、脆性材料の脆性破壊が考えられますが、まさかレールに脆性材料を使っていたということはないでしょう。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "苫小牧市での鉄道レール破断現場"

| | コメント (8) | トラックバック (0)

材料学会の金属疲労本

ネットで見つけて注文していた本が届きました。

Cimg2325 日本材料学会疲労部門委員会が発行している「初心者のための疲労設計法」(定価1250円送料380円)です。ISBNコードがついていませんので、一般の書店では購入できない本のようです。

私は特に第6章「疲労強度設計規格」が読みたくて購入しました。「溶接構造物」「鉄道車軸および台車枠」「原子力機器」「航空機」についてそれぞれまとめられています。これそれぞれを独自に調べようとすると、手間労力だけでなく書籍代も結構かかりそうです。

まださっと目を通しただけですが、期待通りの本でした。

私が多少知っている航空機のところを読んでみましたが、わたしの知っている範囲はきちんとまとまっていましたし、知らないことも書いてありまして、勉強になりそうです。

「初心者」といっても、材料力学や金属・金属疲労についてある程度知識のある人を対象にしている本でしょう。

分担執筆のようです。執筆者リストを見ると、航空機の分野は、三菱重工(名航)の吉永隆治さんで間違いないでしょう。鉄道車軸は住友金属の山本三幸さんかな?

練習問題がついているのも良いです。たとえば・・・

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "材料学会の金属疲労本"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

クリノメーター

義父は若いころ鉱山技師だったそうで、そのころのツールを持っています。以前には、もう発売されていないヘンミの竹製の計算尺をもらいました。

Cimg2322 先日、こんなのはどうだと出してきたのがクリノメーターでした。皮のケースは、このツールがずいぶんと使い込まれたことを物語っています。

「クリノメーター(clinometer)とは、地質調査(地表踏査)を行う際に用いる測定道具。地層や断層面の走向と傾斜をはかることができる。」(Wikipedia

私も断層面の走行と傾斜の測り方についてレクチャーを義父から受けましたが、一度聞いたぐらいでは飲み込めません。こちらに掲載されています。

Cimg2319 裏側についているハイトメーターなら理屈はすぐにわかりました。照準を覗いて、目標を定めて横のボタンを離すと針が止まって仰角が読める仕組みです。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "クリノメーター"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

飛行機と雷

飛行機に雷が落ちたらどうなるのでしょうか。

科学ブログ村ランキングで、このところ同じぐらいの順位に「雷博士Zen教授の風塵雷人Blog」がありまして、時々覗かせてもらっていました。「飛行機への落雷」という記事にコメントをしたら、色々と教えていただけました。

導体の電気的誘導・放電のための路を作るbreak downと呼ばれる現象・・・私の怪しげな解説より、雷博士の記事をご覧ください。飛行機への落雷の画像は、こちらにあります。

超音波の発生は、分極した強誘電体に電圧をかけることで機械的なひずみを起こして発生させます。雷の中では導体が瞬時に分極→放電→中和するのですね。

空気中の音速について説明するときには、雷ネタをよく使います。

ところで、この飛行機への落雷の映像は、小松空港で撮影されたものとのことです。ちょっと探したら、オリジナルの映像と思われるものを見つけました。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "飛行機と雷"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

航法計器のシミュレーションソフトウエア

ほとんど趣味でソフトウエアを作っていますが、たいていはフリーウエアとして公開しています。マニアックな領域のものが多いのですが、役立ててくれる人がいれば作者としては本望です。

作品の中には諸般の事情により公開配布できないものもあります。航法計器を理解するためのソフト「Flight Instrument Simulator」もそのひとつです。

デモ画面を、ビデオにして YOUTUBEにアップしました。

VORとADFがどのような動きをして、何に使えるのかが解りやすくなっていると思います。

地上の地形も空の太陽や星も見えなくても、VORとADFとチャートがあれば今どこをどちらの方向に飛んでいるのかがわかります。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "航法計器のシミュレーションソフトウエア"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

Wiiリモコンで原子間力顕微鏡の原理

Wiiリモコンの加速度センサの値をパソコンに取り込むソフトWiiAccの関連でYOUTUBEの中を見ていたら、面白いものを見つけました。

Wiiリモコンのイメージセンサを使って、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope; AFM)の原理を模した教育用のキットなるものをを紹介したビデオです。「Wii Teach You AFM」というタイトルになっています。

台湾での展示会のようです。

面白いですね。赤外線を反射するミラー状のカンチレバーの動きをフォトセンサで受けてブザーを鳴らす。それにあわせてWiiリモコンを持った人がキットを持った手を上げる。そうすると、

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "Wiiリモコンで原子間力顕微鏡の原理"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

モバイル機器の落下衝撃対策

最近空港のロビーやJRのホームなどで、ウエイターがお皿を3本指で運ぶようなスタイルで、片手にノートパソコンを持ちながら移動する人を見かけることがあります。最初見たときはアホな変わり者、とみていたのですが、結構頻繁に見かけるようになりました。

先日は、空港でノートパソコンを開いたまま移動していた人がパソコンを落とすところを目撃してしまいました。液晶を壊した人、フレームが歪んでしまった人、私自身は経験ありませんが、身近に知っています。

パソコンが壊れることで怖いのはハードディスクがいかれて、データを取り出せなくなることですよね。そこで、パソコンの落下を検知して、ハードディスクのヘッドを格納するシステムを搭載した機種が登場しているようです。3軸の加速度センサが組み込まれているようです。

Wiiacc8 自由落下になると3軸の加速度センサの値がほぼゼロになることを利用しています。こちらのページ。いくつかの特許も出ているようです。昨日の記事で、Wiiリモコンの加速度センサの値がゼロになることを、WiiAccで確認しました。

Gsum Gsum=√(Gx^2+Gy^2+Gz^3)で加速度の値が出てきます。昨日のWiiリモコンのデータから、Gsumを出して、グラフにしてみました。10.11秒からおよそ0.4秒間ほぼゼロの時間があります。1mからの落下として、0.4秒以内に処理を終わらせなければならないでしょう。

でもこのシステムどの程度うまくいくのでしょう。というのは・・・・。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "モバイル機器の落下衝撃対策"

| | コメント (3) | トラックバック (0)

自由落下の加速度値

WiiAccで加速度を測定してみたいものは色々ありますが、手軽にできて面白く発展性もあると思うのは「自由落下」です。

自由落下では、無重力(無重量 微小重力)が出現します。3軸の加速度値はゼロになります。

WiiAccのバージョンアップ後のお試しとして、やってみました。落下距離1mに決めて何度かやってみました。

1mの落下距離では、t=√(2L/g)で計算すると、0.45秒ということになります。実際にやってみると3軸の加速度センサの値がほぼゼロになるのは、0.40秒か若干下回るぐらい。何回やり直してもそうなります。若干落下時間が長くなるののならわかるけれど、短くなるのはなぜだろう。

0.40秒で落下距離を逆算すると0.78mということになります。

もしかしたらWiiAccの時間軸の較正に大きな誤差が生じているのか・・・・疑問を解決するために息子に協力してもらってビデオ撮影をして、映像の解析結果と照合しました。

YOUTUBEに動画をアップしました。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "自由落下の加速度値"

| | コメント (6) | トラックバック (0)

WiiAccバージョンアップ

ニンテンドーWiiリモコンに搭載されている3軸加速度センサの値をパソコンに取得するソフトウエア「WiiAcc」をバージョンアップしました。

栃木県総合教育センター研修部の方から、WiiAccを使いたいというお知らせとともに、加速度値のキャリブレーション機能を搭載してほしいとのリクエストをいただいていました。こちら

計測システムとして使うには当然のことでした。あれこれ迷いましたが、踏ん切りをつけてバージョン2.0として公開することにしました。

Wiiacccal 当然バージョンアップのメインは「加速度値のキャリブレーション機能」です。Wiiリモコンを衝撃を与えずに静かに3次元的に回転させると、XYZそれぞれの軸の最高値と最低値が取得できます。それが、1Gと-1Gに相当します。1Gと-1G差からスパンを、スパンと1Gの値からゼロ値を計算して、較正値として保存します。

何回か実施してたとえば平均値によって較正値を確定する方法もあるでしょう。このため1Gと-1Gの値を手入力できるようにもしてあります。較正値は保存できるようにしました。

自分でも何度もやってみましたが、上手い下手が出てきそうです。キャリブレーション名人が生まれたりして。

もうひとつ新しい機能を搭載しました。実はこちらのほうが手間がかかりました。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "WiiAccバージョンアップ"

| | コメント (8) | トラックバック (0)

バーチャルピアノの哀愁

久々に「来た!」と思いました。デハボ1000さんのブログで取り上げられていたバーチャルピアノ。山形にあるベンチャー企業が開発した、とのことです。デハボ1000さんのブログではこの開発者が、70年代にヒットした「池上線」の作詞者であることが紹介されています。

このバーチャルピアノ、硬く平らなものがあればそこにレーザー光線でピアノの鍵盤を映し出し、指で弾くとスピーカーからピアノの音が出てくるというのです。

これを見たときに、その技術ついにできたかという感じと、オー!それがピアノで来たかという感覚になりました。

携帯電話で親指入力をしていて苛々しませんか?私はダメですね。かといって、携帯電話サイズに詰め込まれた小さなキ-ボードも使う気がしません。そのうちレーザー光線で机の上にキーボードが映し出されて、それで入力が可能な技術が出てくるだろうと思っていました。どこかのSF映画で見たのかもしれません。

原理的には同じことでしょうが、それがピアノということで、私の幼い日の遠い記憶がほろ苦くよみがえってくるのです。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "バーチャルピアノの哀愁"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

熱工学の本

熱工学の本が筆者から送られてきました。門田和雄・長谷川大和著「熱工学がわかる」技術評論社刊です。

Netue まだぱらぱらとページをめくって見ただけですが、改めて体系的に勉強をしなおしてみようかと思わせる内容と構成です。

熱力学は、ジェットエンジンに関する国家試験である航空工場検査員航空機用原動機を受験するときに四苦八苦して勉強をしました。エントロピーがなかなか理解できなくて、あれこれ考えているうちに、温度や圧力というものもよく考えると得体の知れないものであるけれど、これらは測定ができるから感覚的に理解しやすいだけだ、と気づいてから何かストンと落ちた覚えがあります。

本書は、熱力学の方程式も丁寧に説明しながら、それらが機械としてどのように利用されているかを豊富なイラストを使って説明しています。熱力学ではなくて熱工学としているゆえんでしょう。この意味で表紙のイラストはこの本の概要を良く象徴していると思います。

熱容量の説明のところで石焼ビビンバが出てくるのには、思わずうまい(美味い)!と思ってしまいました。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "熱工学の本"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

奇跡の生還 MIRACLE LANDING ALOHA 243

アロハ航空243便の事故についてこの前の記事に書きました。YouTubeをのぞいてみると、いくつかの動画がありました。

こちらの映像は、映画の中でも一部使われた実際の事故のときの映像のようです。

映画の中で機体の天井部分が吹き飛ぶ場面が、こちらにあります。

なぜか、フランス語吹き替え版です。もちろんオリジナルは英語です。ビデオを販売する会社の宣伝ですかね。

この事故では女性の副操縦士が冷静沈着な判断で操縦したという話は有名です。

映画の中で、私が好きなシーンと、へーと思ったシーンは、

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "奇跡の生還 MIRACLE LANDING ALOHA 243"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

アロハ航空破産

ハワイを中心にボーイング737型機を運行していたアロハ航空が旅客便の運航を停止したようです。こちら。実質倒産です。

アロハ航空というと、1988年4月28日に起きた243便の事故が思い起こされます。およそ20年前です。ハワイ・ヒロ空港を離陸したアロハ航空243便(B737)は7200m上空で客室天井部が吹き飛ぶというアクシデントがおきました。客室乗務員一人が機外に放り出されて犠牲になりましたが、その後マウイ島の空港に緊急着陸をしてクルー・乗客あわせて93名は奇跡の生還を果たしました。

Cimg2206 この話は「奇跡の243便(MIRACLE LANDING)」という映画になっています。私はこのビデオを何回見たかわかりません。先日テープが劣化したので、新しいの(といってもレンタル落ちの中古ですが)を購入しました。

この事故は、航空界にとっては非常に貴重な教訓を残したのです。

ひとつは、「ヒューマンファクター」です。この事故は点検時に見つけられるはずの亀裂を見逃していたことが後に明らかになりました。ここで、見逃した人間を「怠慢」と道徳的に責めることではなく、人間工学的に見逃してしまう条件はなかったのか、という観点から研究が進められ、今では「ヒューマンファクター」テキストができ教育が行われています。

もうひとつは「マルチサイトダメージ」です。航空機は使われている材料の特性からリベットで接合されています。リベットによる接合は、壊れる場合も一本一本いわば縫い目がほどけるように壊れていくと考えられていました。フェイルセーフ構造的になっていると考えられていたのです。しかし、この事故では広い範囲の多数のリベット孔に生じた疲労割れがが一気つながって、天井が吹き飛ぶ事態になっていました。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "アロハ航空破産"

| | コメント (5) | トラックバック (0)

国産ジェット旅客機機(MRJ)本格始動か

三菱重工業が、国産ジェット旅客機(MRJ)の事業化と、全日空(ANA)から25機受注したことを発表しました。こちら

YS11が引退して以来国産の旅客機は姿を消したことになり、いくつかの問題はありつつもMRJの本格始動が待ち望まれていました。

日本では航空機を作っていないとの誤解があるのですが、実はボーイングでもエアバスでもその機体の30~40%は日本で作っているのです。「どうせ下請けで作ってんだろう」などという人もいるのですが、たとえばボーイング787の主翼は三菱重工の責任設計・製造なのです。その素材は、東レの炭素繊維を使ったCFRP(炭素繊維複合材)です。世界の航空機製造産業は、日本の技術抜きには成立しない、といっても過言ではない状況なのです。それでも、旅客機をトータルとして責任を持ってつくり世界の市場で勝っていくことは、ハードルも高いでしょうしそこを超える意味も大きいと思います。

今月はじめに三菱重工名古屋航空宇宙システム製作所の方と話をする機会がありました。MRJの事業が動き始めるとその素材の中心はCFRPになるので、品質保証の手段たる非破壊検査は超音波がますます重要になる、というお話でした。「いいところに目をつけたよね」と、誉めていただきました。ボーイング787でも非破壊検査は超音波が主流なのです。15年ぐらい前から、こつこつと準備をして教育の充実をはかってきましたから、お世辞分を差し引いても嬉しかったですね。すでに、MHIの品証部の中核には教え子たちが大勢います。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "国産ジェット旅客機機(MRJ)本格始動か"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

WiiAcc 加速度の校正

ニンテンドーWiiリモコンに搭載されている加速度センサの値をパソコンで取得するソフト「WiiAcc」を公開しています。現在のバージョンでは時間軸を校正する機能を搭載しています。加速度はgで表示されていますが、この値は設定されている初期値のままで測定するようになっています。

Cimg0902 加速度も校正したほうが良かろうということで、その作業にかかっています。オー!キャリブレーション機能を搭載して、いよいよ測定システムらしくなってきます。キャリブレーションをするには「基準」が必要ですが、どこにでもある重力加速度を使うのが順当なところでしょう。Wiiリモコンの3軸加速度の方向はわかっていますから、それに沿って静かに回すことで、1gと-1gを採ることができます。

Wiiリモコンからは、およそ±4gの範囲の加速度が0から256の数値としてBlueToothを介してパソコン側に送られてきます。この値の中で1gと-1gの値を取得してキャリブレーションをしようとしています。直線性は確保されているものとする(しかありません)。

Wii UI(User Interface)はまだ作っていませんが、1gと-1gの値を検出するプロシージャーは作りました。それで我が家にある3台のWiiリモコン(A・B・C)で確認をしてみました。左の図がその結果です。やはりばらつきが出てきますね。1gはおよそ27分割されていることはわかります。同じリモコンでもX・Y・Zの方向でも相違が出てきています。

使い勝手の良い校正機能にするために、もう少し知恵を絞ります。

ところで、これを試しているうちにあることに気づきました。

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "WiiAcc 加速度の校正"

| | コメント (3) | トラックバック (0)

WiiAccの研究への活用

今日は休日出勤の代休で、明日の「ひずみ測定レベル3」の試験に向けて勉強する・・・予定なのですが、午前中の勉強はまだゼロsad

ブログのコメントを書いたり、ニンテンドーWiiリモコンの加速度をパソコンに取り込むソフトWiiAccに加速度の校正モードを搭載するための確認をしたりしていました。WiiAccの動画。

WiiAccで検索をしてみたら、大学の卒業研究でWiiAccを使った、もしくは参考にした事例が公開されていました。

拓殖大学の山川みづきさん 

「動きのデザインー動きを脚色するのに用いられるコトバとそれにもとづく変化ー」PDF

千葉工業大学の山口 幹雄さん 

「ジェスチャーインタフェースの可能性と動画編集への応用」PDF

函館未来大学の杉本紳一郎さん

「ニョキィー 全身のアクションで生やすディジタル植物」PDF

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "WiiAccの研究への活用"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

安直な解釈

昨日磁粉探傷の原理について書き、その誤った解釈について書きました

Bluebacks 誤った解釈は、講談社のBLUE BACKSの一冊伊藤泰郎著「見えないものを見る技術」に載っていたものです。

「表面探傷の中で最も代表的なのが磁粉探傷である。試験体を電磁石によって磁化し、その表面に鉄粉を散布する。傷があると鉄粉は付着しないので、鉄粉の付着した模様によって欠陥の存在する分布がわかる。試験体でなく、鉄粉を磁化して散布しても同様である。」(P92)

非破壊検査技術者にとっては、何言ってんだ、というトンデモ文章です。下線を引いたところが核心ですが、“表面探傷の中で最も代表的なのが磁粉探傷”というのも何を根拠にしているかわかりません。

これだけでしたらこうして取り上げることはしませんが、実はこの本、私がわかる範囲でもこのほかにこうした筆者の誤った憶測でしかない記述が、いくつかあるのです。私も本を出しているので、人の本のあら捜しのようなことはしたくないのですが、正直この本はダメです。誤植や勘違いのレベルではないのです。(誤植は私の本にもたくさんあります・・・汗dash

にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ ポチッと応援よろしく。

続きを読む "安直な解釈"

| | コメント (10) | トラックバック (0)

破断する寸前の肉厚

3月7日に北海道機械工業会検査部会鉄骨部会共催の検査技術研究会が札幌で開催されました。私も発表をする予定でしたが、やむを得ざる事情で「ドタキャン」をしてしまいました。関係者の皆様に多大なるご迷惑をおかけいたしました。ごめんなさい。

Utd ここには、うちの学生も発表することになっていました。私が出席できないことを聞いて、「えっ!マジですか?」。私がついていることで発表できることにいなっていたので驚くのも無理はありません。

関係者のご理解をいただいて、学生の発表はさせていただけることになりました。

タイトルは「超音波肉厚計測における測定下限とその現象」、発表者は長野塁 福本准也 宮田昌明の3名です。

学校の温水配管で内面腐食をしていたため交換した6インチの鋼管を題材に、データを取って発表をしました。この腐食した温水管の写真は、私の本の149ページにも掲載しています。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "破断する寸前の肉厚"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

Wiiリモコンが高校物理教育に・・・

WiiAccの利用と資料の配布に関して、栃木県総合教育センター研修部の方からメールをいただきました。了承をいただきましたのでメールの一部を公開します。

////////////////////////////////////////////////

当センターでは、日頃、栃木県の公立学校の教員を対象として、各種研修を行ったり、様々な資料を作成して学校に配布したりしております。
私は主に、高校の物理分野を担当しておりますが、この度、高校での授業で役立ててもらうため、「速度・加速度の測定実験」に関する資料を作成して栃木県内の高等学校に配布することになりました。

御存じのことと思いますが、高校物理の授業で力学台車等の加速度を測定するときは、直接の測定が難しいため、ほとんどの場合、紙テープ式の記録タイマーやストロボ写真を用いて、一定時間間隔毎の移動距離を測定し、その時間変化から間接的に加速度を求める方法がとられます。
これは、データの処理に手間と時間がかかる上、それほど精度の良い結果も得られないことが多いという問題があります。

Wiiacctochigi そこで、加速度の測定に関して何か良い方法や実験装置はないかと、ネット等で探している中で、SUBAL(管理者注:本名の部分をペンネームに変えました。いまさらばればれだろうって?そうなんですけれどね一応)様が作成された「WiiAcc」を知りました。
早速、Wiiリモコンを購入し、力学台車に搭載して加速度を測定してみると、理論値に非常に近い値が簡単に得られましたので、今回作成する資料の材料として最適だと考えました。

つきましては、「WiiAcc」を用いた実験の例を資料に掲載させていただき、県内の先生方に紹介することによって、各学校の授業で活用させていただければと思い、ご連絡いたしました。

//////////////////////////////////////////////

WiiAccは、ニンテンドーWiiリモコンに搭載されている加速度センサの値をBlueToothを通してパソコンに取り込み保存するためのソフトです。こちらの動画をご覧ください。学校の物理教育などの場で使ってもらえればよいなぁ、と開発当初から考えていました。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "Wiiリモコンが高校物理教育に・・・"

| | コメント (8) | トラックバック (1)

はね瀧橋のかたちを探す

群馬県にあるはね瀧橋のが面白くて、連載記事を書いてきました。最後に同じような構造の橋があるのか、ネット上をさまよって見ました。

なかなか見つかりません。でもありました。こちら。米国ワイオミング州の山中にあるようです。素朴な感じの橋ですね。

場所はどこかはわかりませんがこちらにも。ほぼ同じぐらいの大きさの橋ですね。

鉄道の枕木か、ログハウス用の材料か、どちらも山岳地帯のように見えます。

日本国内にも近いのがあるようです。こちら。ドラマ「プライド」のロケ地だったようです。横浜の労災病院の東側にあるようです。

いずれにせよ長い橋には採用されていませんね。はね瀧橋は全長120mだそうですから、上に挙げた橋の中ではもっとも長いようです。

にほんブログ村 科学ブログへ←久々の連載記事もひとまず終了です。ポチッと応援、1日1回よろしく。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

トラスの座屈

三角形の頂点に下向きに力を加えた場合に、斜め部材の軸力がどの程度になるかを理解するためのソフトウエアを昨日公開しました。

Bucklingこれは、つまようじブリッジコンテストでの力のかかり方と同じであり、群馬県みどり市にあるはね瀧橋(はねたき橋)での力のかかり方とも同じです。

圧縮の軸力が大きくなると、座屈をします。左の写真は第11回つまようじブリッジコンテストで2位になった作品が210kgf(2100N)の荷重で座屈したときの分解写真です。激しい壊れ方ですね。

座屈する荷重は、材料の縦弾性係数(ばねの力)と断面二次モーメント(断面のかたちで決まる)と端末条件(両端をどのように留めているか)と長さによって決まります。

材料と断面のかたちと両端の留め方が決まると、座屈する荷重は長さによって決まります。長さの二乗に反比例します。長さが長くなればなるほど小さな荷重で座屈することになります。

続きを読む "トラスの座屈"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

はね瀧橋の構造 その4 トラスの軸力

はね瀧橋について連載しています。

Pb181268 271828さんとこにタンさんが、昨日現地に行って写真を撮ってきてくれました。お二人ともブログ記事を書いておられます。写真はこにタンさんから提供していただきました。綺麗な橋ですね。

P2108374 三角形の頂点から橋の中央部を吊っているワイヤーです。今日は、このワイヤーを引っ張るかたちで伝えられた力の行方についてです。

トラスは三角形が基本の単位となります。この橋はもっともシンプルなトラス構造で支えているといえるでしょう。頂点を引っ張るようにして伝えられた力は、斜めの部材で分担して受け止めます。

Truss60右の図は名工大市之瀬研究室で公開している「構造力学入門ソフトウエア」の実行画面です。

トラスの軸力を考えるときは、ベクトルの加算と部材を仮想的に切断してみるという思考実験で理解することが出来ます。このソフトは、このことを理解して「グリグリ遊ぶ」とトラスの基礎がすんなり解る優れものです。

頂点の角度が60度(正三角形)だとすると、斜めの部材にかかる力=軸力(x)はx=(W/2)/cos(60/2)で求めることが出来ます。cos30=0.86ですから、X=0.58Wとなります。三角形の頂点から下向きに引っ張っている力をWとしています。

軸力の大きさは、頂点の角度が小さくなれば小さくなります。限りなく0度に近くなればW/2になります。逆に角度が大きくなれば、軸力は大きくなります。

そのあたりが一目瞭然となるソフトウエアを作りました。

続きを読む "はね瀧橋の構造 その4 トラスの軸力"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

はね瀧橋の構造 その3 カテナリーとアーチ

はね瀧橋についての3回目。はね瀧橋といいながら、実のところ「つまようじブリッジコンテスト」を通して学んだことを書いています。

(注:この記事の最後でカテナリーをパソコン上にサクサク描いて理解するフリーソフトを公開しています。)

P1000649 右の写真は、室蘭市にある白鳥大橋です。路床を高くそびえる支柱間に渡した鋼製のワイヤーで吊っています(写真をクリックすると拡大されます)。このワイヤーが作る曲線、カテナリー(Catenary 懸垂線)と呼ばれます。

Catenary カテナリーは、双曲線関数で表すことが出来ます。

式中のeは自然対数の底でe = 2.718281828459045・・・・・と続く超越数です。

Caterary1 式としてはややこしそうです。とりあえず置いておきましょう。式を使わなくても、実際にこの曲線を作るのは簡単です。均一なヒモもしくは鎖(チェーン)のようなものの両端を持って横に広げるとカテナリーは自然に出来ます。

鎖もしくはヒモは重力によって下向きに力がかかりますが、これに対してヒモに引っ張り応力を生じさせて抵抗をしています。ヒモの任意の点ではいずれも引っ張り合っているということです。

Caterary2 実はこれを上下で反転したものがアーチなのです。アーチでは、引張りではなく隣同士は圧縮しあいながら支えています。

もちろん、ヒモやチェーンでは圧縮しようとする力に抵抗は出来ません。アーチ構造の橋は、圧縮に強い材料、石やコンクリートなど作られます。

にほんブログ村 科学ブログへ←おー!久々の2位ですね。このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "はね瀧橋の構造 その3 カテナリーとアーチ"

| | コメント (6) | トラックバック (1)

はね瀧橋の構造 その2 曲げモーメントを小さく

川などをまたぐために橋は架けられます。一番単純な方法は丸太を渡すことでしょう。わたる長さが長くなると、真ん中あたりで折れてしまいそう、という直感は多くの人が経験から持つことが出来るでしょう。

Trrv つまようじでも、道具を使わずに手だけで二つにしようとするとき、両端を一生懸命に引っ張って切ろうとする人はいないでしょう。右の写真のように曲げの力をかけておるようにすると、小さな力でも簡単につまようじを2つにできます。曲げモーメントが作用するからです。曲げモーメントはてこの原理で、真ん中の部分の断面に大きな力をかけることが出来ます。この場合、つまようじの両端を持っている位置が中側に寄って短く持つと、折るのに大きな力が必要になります。

Bending_moment てこの原理ですから「曲げモーメント=力×腕の長さ」です。橋に置き換えてみると、車などの荷重の大きさは同じでも橋の長さが長くなれば腕の長さが大きくなり、曲げモーメントは大きくなります。そこで、橋を平らな地盤に架けるとすれば、適当な間隔に橋脚を入れてやれば、曲げモーメントを小さくすることが出来ます。

しかし、渓谷に橋を架けるときに橋脚を立てるとすると、長くなってしまうだけでなく、場合によっては斜面に橋脚を立てることになり、技術的にも困難が伴います。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "はね瀧橋の構造 その2 曲げモーメントを小さく"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

はね瀧橋の構造 その1 かたち

昨日紹介した群馬県みどり市大間々町高津戸峡にあるはね瀧橋(はねたき橋)。つまようじブリッジのかたちによく似ていて、とても面白いです。

Hanetakibr Shadeを使ってその形を再現してみました。こにタンさんからお借りした写真だけではなく、net上にあったいくつかの写真を参照しました。1 2

Cimg2058b よく見ると、大きな三角形の頂点から橋の中央部をワイヤー(?)で吊っているようです。つまようじブリッジの力のかけ方と同じです。この構造を、考えてみたいと思います。アーチとトラスそして桁橋のやさしい解説になると思います。今日はここまで。(久々の連載です)

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

β型スターリングエンジン

スターリングエンジンも何回か引き継がれているテーマです。外燃機関というのが面白いですね。

Img_1711 最初のうちはともかく回るものを作ることが目標でした。今回は、エンジン重量100グラム以内、1200rpm以上の回転数、前面面積の縮小が目標課題でした。

そこで彼らが選択したのがβ型のスターリングエンジン。回転数計測装置もフォトインタラプタを使って手作り。

何度かの試行錯誤の末に目標を達成したとのことです。失敗作の作品写真も公開されて会場も和みます。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "β型スターリングエンジン"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

金属疲労がわかる本

東京デズニーランドでパレード中に塔が折れて倒れたようですね。NHKの職員が家族で遊びに行っていて、たまたまビデオを撮っていたようです。その映像が何回も流れていました。オリエンタルランドにはライド整備課という部署があって、非破壊検査を含めた点検整備は他所に比べてきちんとやっているほうだとの認識をしていました。けが人が出なくて良かったですが、今回も「手抜き点検」とか「金属疲労」とか、ほとんどごりやくのない念仏のような言葉で片付けられてしまうのでしょうか。

「金属疲労」に関して、わたしが待ち望んでいた本が出版されていました。

Fatigue西島敏著「金属疲労のおはなし」日本規格協会発行です。

以前にこのブログでこの方に金属疲労に関して啓蒙書を書いてもらえないかなぁ、と書いたことがありました。一口に金属疲労といってもアプローチの仕方はいくつもあって、それぞれ専門に研究している方はいらっしゃるようですが、トータルに金属疲労とはどのようなことなのか、その有効な防止策は何なのかを書いた一般向けの本はないといっていいと思います。

西島敏さんは、長く金属材料技術研究所におられた方です。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "金属疲労がわかる本"

| | コメント (7) | トラックバック (2)

アルキメデスの原理と表面張力

アルキメデスの原理について、昨年から調べたり考えたりしています

面白いので少し長いスパンで考えながら遊んでみようかなと思っています。そこでのテーマのひとつが表面張力。

Cimg2135a 今日のお昼、遊びに来ていた子供たちの友達2人とうちの家族で軽い食事をしたあと、子供たちが遊び始めました。紙コップのひとつをつぶしてロートのようにして、もうひとつの紙コップに1滴ずつ水を入れる、こぼれたらそのとき水を入れた人の負け、というわけです。

Cimg2135 表面張力で紙コップの上に水が盛り上がりますが、なかなかこぼれません。ロシアンルーレットのような雰囲気です。「表面張力ってすごいね」と声が上がり「表面張力って何?」「わかんないけど、こぼれないからすごい」・・・・訳のわからない会話が続きます。そのうち、あれっとい間に今入れた水の明らかに数十倍の量の水がだらだらとこぼれました。水の盛り上がりは目測でも3mm程度はありそうです。

中学では浮力も表面張力も、表面張力の一現象である毛細管現象も教わりません。

Cimg2141 それでは、ということで1円玉を出して、これを浮かべてみようと提案しました。数枚失敗しましたが、見事に浮かびました。

子供たちは大喜びです。

ところで、比重2.7の1円玉が舟形もしていないのになぜ水に浮かぶのでしょうか。通常水の表面張力によって浮かぶのだと説明されます。でも・・・・

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "アルキメデスの原理と表面張力"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

エジプトひもを使って正五角形

中部地方には面白い数学の先生がいらっしゃるようです。数学関係で面白いと思って調べてゆくと、たいていは岐阜県か愛知県なのです。

その中のお一人に、 岐阜東高校の亀井喜久男先生がいらっしゃいます。亀井さんは「エジプトひも」を考案された方として、有名です。

2004年にNHKの「わくわく授業」で紹介されたのを見て面白いなと思いました。「エジプトひも」は12等分されたひもを使って、直角三角形・正方形・正六角形など多彩な図形を合理的に描くことができるというものです。

NHKの「わくわく授業」を見たとき、これは数学の授業というより「技術」の授業だな、と思いました。高校の授業に「技術」はありません。

ネットで検索をして、亀井さんのHPを見つけて読んで興味津々、こんな先生に教わると数学は好きになるよな、と思いました。そのホームページに、エジプトひもでは描けない図形として「正五角形」が挙げられていました。

先生に出来ないと言われると、やってみたくなるのがワル餓鬼の本能でして、挑戦をしてみました。そうしたら、出来るではないですか。嬉しかったですね。どのようにやるのかは続きで・・・・。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。正月だからでしょうか、低空飛行をしています。

続きを読む "エジプトひもを使って正五角形"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

WiiFitのロードセル

このブログによく来られる方はご存知ですが、我が家にはニンテンドー共和国の税金徴収官が常駐しています。

Cimg2130 WiiFitは今年の正月家族遊びのアイテムです。わたしもやりました。本日BMI は24.28ぎりぎり標準でした。ヨガや、ヘディング、ジャンプ・・・・やりました。バランスが表示されるのが面白いですね。全身の重心を移動させながら30分もゲームをやると、心地よい疲労感が出てきます。

Cimg2131これは、ロードセルを使っていることは直感的に解りました。分解をして中を見たいと思ったのですが、子供たちに止められました。しょうがないのでネット検索をしたら、やはりありましたね。分解した写真、こちらです。「某機械メーカー技術者」とのことですが、やはり開けてみたくなるようですね。これで、実際に分解して見なくても様子はわかります。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。正月だからでしょうか、低空飛行をしています。

続きを読む "WiiFitのロードセル"

| | コメント (6) | トラックバック (0)

海底3000メートルの大捜索

暮れに何冊か本を買いためて、正月のんびり読んでいます。

Cimg2129 そのひとつが『NHKのプロジェクトX ④ 男たちの飽くなき闘い』(NHK出版)です。

プロジェクトXは中島みゆきの主題歌(地上の星 ・ ヘッドライト テールライト)とともに一世を風靡した番組でした。中にはオイオイというのもありましたが、心に残る番組も数多くありました。

わたしにとって、1999年11月のHⅡロケットの打ち上げ失敗-その原因究明のために海底に落ちたロケットエンジンを探し出すという物語(海底3000メートルの大捜索)もそのひとつです。改めて活字で読みたかったので購入しました。

ターボポンプの共振による疲労破壊、ロケット打ち上げ失敗、超音波による海底探査、わたしにとっては関心を持たざるをえないテーマでした。そこに門馬さんという海底探査のプロが登場します。最初見たとき山本晋也監督に似ているな、と思いました。しかし、物語が進むにつれ、主人公でありながら多くを語らないしかし芯の強そうな、なんともいえない立ち振る舞いと風貌に魅かれてゆきました。忍耐力と洞察力が要求されるところは、非破壊検査屋とも共通する仕事だし、普段はあまり日の当たる仕事ではないことも、そこで働く心意気みたいなものを勝手に想像して、共感していました。

実は、わたしの「絵とき 超音波技術 基礎のきそ」に門馬さんの写真が掲載されているのです。90ページに小さくですが・・・プロジェクトX④の227ページに掲載されている写真と同じものです(一番左が門馬さん)。

海洋研究開発機構(JAMSTEC)に写真の掲載許可をいただくために連絡を取ったところ、写真の掲載は快く承諾していただけただけでなく、原稿のチェックもしていただけました。赤で帰ってきた原稿を見て、わたしのほうから疑問点やこちらの考えをメールや電話で伝えてやり取りをする形になりました。窓口になってくれたのはJAMSTECの広報の方でしたが、原稿をチェックした方の中に門馬さんもおられたと聞きました。それだけでもミーハーのわたしとしては嬉しかったのですが、そのチェックの内容がわたしとしては我が意を得たり、だったのです。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "海底3000メートルの大捜索"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

科学の祭典千歳大会無事終了

千歳市で行われた「青少年のための科学の祭典」、2007年のトリだったようです。

Cimg2122 北ガスのGパワーズのお姉さんによる、液体窒素を使った実験。実験の多くは見慣れたものでしたが、「気体と液体の性質」に絞った説明は良かったですね。「液化天然ガス」の話にもってゆくところも、良しでしょう。

Cimg2126 ANAの航空教室。(ANAをアナと読まないのですね。アナ(穴)は落ちる訳で、エイ・エヌ・エイと読むのが正解です)司会の方も最初「アナ航空教室」と言っていましたから、ちょっと耳打ちをしました。以外と皆知りません。

ポケモンジェットのモデルプレーンを持ち込んでの教室です。

揚力の話とミニ実験から、飛行機クイズへ。注文から2年間かかる飛行機の製造過程を超早回しで数分に圧縮したビデオが上映されると、会場は大盛り上がり。チャップリン映画のようでもあります。

エプソンが、プロジェクタを分解して色の三原色を説明したり、NTTドコモが携帯電話でロボットを操作したり、千歳大会は企業の参加が他より多いように思えます。

サケのふるさと館が「人工イクラ」、千歳化石会が「化石のレプリカつくり」など、物理・化学以外の分野の出展が目立つのも、千歳大会の特徴でしょう。

35ある各ブースでは、それぞれ趣向を凝らした実験が行われていました。

わたしのところのブースはというと、

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "科学の祭典千歳大会無事終了"

| | コメント (6) | トラックバック (0)

100円ショップのサングラスは紫外線を遮断する?

明日(23日)開催される、科学の祭典千歳大会で行う出し物の準備をしました。

紫外線と蛍光物質で「見えない光で 見えないものを 見る」がテーマです。

その中で、「安物のサングラスでは、紫外線はカットできない」ことを実証するつもりでした。ブラックライト(紫外線照射灯)とたとえばお札の印鑑の間にサングラスを入れてみることで、見た目でわかるはずです。

安物のサングラスとして、100円ショップで買ってくればいけるだろうと考えました。

Cimg2115 しかし、実際に売り場に行ってみるとUV400(紫外線カット)と表示してあるものしかありません。しょうがないのでそのひとつを購入してきました。

所詮100円ですからね。紫外線カットの性能もいいかげんに違いないでしょう。アクリル板でも多少は紫外線をカットしますから・・・・。

で、やってみました。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "100円ショップのサングラスは紫外線を遮断する?"

| | コメント (9) | トラックバック (0)

科学の祭典に出現する「卵小宇宙」

今度の日曜日に開催される「青少年のための科学の祭典千歳大会」の準備をしました。きょうは内緒で(???)、わたしのところで行う「実験」の写真をお見せします。

Cimg2112 この写真は、ゆで卵に蛍光浸透探傷試験を実施した結果です。卵の殻にある無数の穴に浸透した蛍光浸透液がブラックライト(紫外線照射灯)で照らされることで、星空のように見えます。

どうでしょう。これちびっ子たちに受けるでしょうか。

何人かの子供には、実際にやってもらおうと思っています。10年以上前に学園祭の出し物としてやったときには受けましたけどね。

Cimg2114子供たちにやらせると、殻を割ってしまう子が出てきます。それはそれで、亀裂の検査、ということになるでしょうか。

「見えない光で、見えないものを見る」というブースです。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "科学の祭典に出現する「卵小宇宙」"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

エキスポランド事故の原因は????

今年5月に起きたエキスポランド事故について、当時の施設管理担当者の書類送検のニュースが流れています。この少し前に、エキスポランドの休園のニュースが流れていました。

おそらくこれで幕引きなのでしょう。大阪府警は、破断した車軸を専門家に鑑定に出した、とされながら、その鑑定結果については公表されていないようです。不思議です。鑑定結果がピンぼけたものであったらしい、間接的ですが、そのような話が聞こえてきています。

産経のニュースの中にこのようなくだりがありました。

「事故から5カ月以上も前の昨年11月末の時点で、車軸の亀裂は直径の約6割、外周の約6割に達していた。鑑定によると、亀裂は走行中にカーブなどで受けた負荷が原因の金属疲労で一定速度で拡大。破断時には断面のほぼ全領域に及んでいたという。『これだけ大きな亀裂であれば、探傷試験で見落とす可能性はきわめて少なく、車体から車軸を抜き取れば、目視でも十分に発見できた』。鑑定書はこう結論づけた。」

「鑑定は、車軸と同じ材質の試験片を作り「風神雷神II」のコースと同じ負荷をかける「疲労寿命試験」を実施。車軸は、約1トンの車両と乗客24人分の体重の10~20倍の重量に耐えうる強度があったが、運行開始から事故までに受けたのと同じ約530万回の負荷をかけたところ、折れる可能性があることが判明した。」

「金属疲労が一定速度で拡大」というのは理解に苦しむ表現ですが、それは置くとして、亀裂の始まりがいつからなのかが、解ったのか解らなかったのかがこの事故原因を考える際に重要なことであるはずです。

後ろの表現からすると、運行開始直後から亀裂の進展が始まった、と想定しているように読めそうです。本当にそうなのですか?

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "エキスポランド事故の原因は????"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

青少年のための科学の祭典 千歳大会 メニュー

12月23日(日)に開かれる「青少年のための科学の祭典 千歳大会」のメニューが公表されましたので、紹介します。

「FSINCHITOSEMENU.pdf」をダウンロード

他のところで行われている科学の祭典と比べると、企業の参加が多いように思います。

次のは、わたしのところで出すブースでの「実験手引書」です。

「fs_in_chitose_jaa.pdf」をダウンロード

それぞれの出展者がA41枚の「手引書」を出します。それを印刷したパンフが当日配られます。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "青少年のための科学の祭典 千歳大会 メニュー"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ガリレオの小天秤とVitruviusのTHE TEN BOOKS ON ARCHITECTURE

偽金すり替えの件から、アルキメデスの原理と、アルキメデスの実験方法について何回か書いてきました。

ガリレオガリレイが彼の処女論文「小天秤」の中で、巷間言われている「アルキメデスの実験」なるものが怪しい、と書いていることを271828さんから紹介された板倉聖宣著「僕らはガリレオ」(岩波科学の本)で知りました。

その後、「小天秤」のイタリア語の原文と英語訳と日本語訳を見つけて、Word文書にまとめました。ここで、公開するのはまずいでしょうが、興味のある方はメールをいただければ添付ファイルで送ります。とても面白いです。

ガリレオは、その論文の最初でこのように言っています。

『古代の著者のものを読む注意を払った人には良く知られているように、アルキメデスはヒエロンの金でできた王冠を盗んだ金細工師のごまかしを発見した。しかし、この偉大な人がそれを発見するさいに用いた方法については、今も知られないままになっているように思われる。何人かの著者は次のように書いている。彼は、等量の純金と純銀を前もって別々に水に浸した後、問題の王冠を水につけ、水面の上昇あるいはこぼれの差から、その王冠をつくっている金と銀の混合(ミスティオーネ)の割合を確認することができた、と。しかし、これはいってみれば非常に粗雑で精密さからほど遠いものである。この神のような人間(ディヴィーノ・ウォーモ)が行った神妙きわまる発見を彼自身の書いたもので読み、かつ理解した人にとっては、なおさらそう思われるのである。それらを読むと、他のすべての人々がいかにアルキメデスより劣っているか、そして、彼の諸発見に匹敵するような発見をそれらの人々が行う望みはいかに少ないか、非常にはっきりするであろう。私は、アルキメデスが水を用いる方法で盗みを見つけたという噂が広がり、たぶん当時の誰かある著者がそのことを書き残し、その中で、彼が噂で聞いたほんのわずかなことにいくらかつけ加え、それが後で信じられるようになった方法でアルキメデスが水を用いた、というようになった、のであると考える。』

語り継ぐ人の能力によって情報が劣化したのだろう、ガリレオは予想しているのです。ガリレオが参照したと思われる書物がVitruviusの「建築書」(THE TEN BOOKS ON ARCHITECTURE )です。この本現在手配中ですが、該当箇所はネット上にありました。つたない訳ですが、わたしが英語版から日本語にしてみました。

訳文は続きで・・・

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "ガリレオの小天秤とVitruviusのTHE TEN BOOKS ON ARCHITECTURE"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

ニンテンドーDSテレビ

我が家に「ニンテンドーDSテレビ」(ワンセグチューナー)が届きました。

Cimg2104 携帯ゲーム機にテレビを見る機能が加わった、ということですね。ワンセグチューナーをつけてパソコンでテレビを見ることよりは、面白いことになりそうだという気がします。

価格がチューナーアダプタだけでは6800円です。もともとゲーム機としてDSを持っているので、6800円で携帯テレビが手に入った気分になります。

Cimg2103 DSのタッチパネルで、チャンネル切り替えから付属機能を操作できるのも面白いです。

ただ電波の受信状況から、止まってしまうことがあるのは、現状ではしょうがないのでしょうか。電波の受信状況をメータ風の表示で見ることが出来るのは、遊べます。アンテナを伸ばしたり傾けたりして、しばらく遊んでみました。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "ニンテンドーDSテレビ"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ガリレオの比重計 (3DCG)

ガリレオは、最初の論文「LA BILANCETTA」(THE LITTLE BALANCE)で、巷間言われているアルキメデスが混ぜ物をした王冠を見破った方法への疑問から、アルキメデスならこう考えたに違いないとして、はかりを使って比重を計る方法を論じています。

The_little_balance_galileo そのはかりがどのようなものであったのか、オリジナルの図を探しましたが、わかりませんでした。そこで、板倉聖宣著「ぼくらはガリレオ」の中にあるイラストを頼りに、ShadeでCGを作ってみました。このCGを作るときにこだわったのは、寸法です。

板倉さんの本の中にあるイラストのオリジナルは、

Galileo and the Scientific Revolutionの中にあるイラストのようです。

こちらのホームページに掲載されているガリレオの論文の英訳にはこうあります。

To construct this balance, take a [wooden] bar at least two braccia long―the longer the bar, the more accurate the instrument [2 braccia ≅ 117 centimeters].

ガリレオが実験した両てんびんの長さは少なくとも117cm以上あったと考えられます。そこで117cmで、最初に金と錘を架ける位置が支点から50cmの位置であったと想定して、CGを作ってみました。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "ガリレオの比重計 (3DCG)"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

青少年のための科学の祭典 千歳大会

今年で2回目ですが、「青少年のための科学の祭典 千歳大会 2007」が来る12月23日(日)千歳市民文化センターで開かれます。

私も実行委員の1人として準備作業に携わっています。青少年のための科学の祭典は全国各地で開催されています。主に高校や大学の先生たちがクラブの学生・生徒とともにブースでの「面白実験」をしてみせる、ということが多いようです。千歳大会 2007では、およそ30ブースが出来ることになっています。

私もひとつ出しますが、「見えない光で 見えないものを 見る」がテーマです。勘のよい方は、何をするか「見える」でしょう。そう、小さな宇宙が出現します。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "青少年のための科学の祭典 千歳大会"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ガリレオのThe Little Balanceの目盛り

アルキメデスの原理の話は、3回程度で終わる予定でしたが、ガリレオが登場して俄然面白くなりました。

板倉聖宣さんの「ぼくらはガリレオ」の中に間違いがあることを書きました。その後調べてみると、ガリレオの初めての論文「The Little Balance」の訳本を示した、こんなページがありました。それによると間違いはガリレオの論文の中にある、と読めます。

でも、私は疑問です。訳が違っているのではないのか、と推測しています。その推測を書いてみようと思います。

3_2板倉さんの本で違っているのは51ページの「たとえばXZの長さがXYの長さの1/3であれば、その王冠の1/3は銀だということになるのである。」という文だけです。

上で紹介したページにあるガリレオの論文(の訳)では、「すなわち、もしfgがgeの2倍であるならば、上に述べた混合物は金2と銀1から成り立っているだろう。」という部分です。

長さの比がそのまま金と銀との重量比になるとしてしまうと間違いになります。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "ガリレオのThe Little Balanceの目盛り"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

アルキメデスの原理を使って比重を測定する方法

アルキメデスと非破壊検査アルキメデスの原理とガリレオ の記事に、さおばかりを使って比重を測定する方法について書きました。その中でさおに刻む比重目盛りが等間隔にはならないことについても書いておきました。

271828さんから、詳しく述べてほしいとのリクエストがありましたので、補足で書いておきます。

Photo まずは、左の図(クリックすると大きくなります)で変数について了解してください。

xとρの関係は、x=L2/ρになります。この証明については、ブログに数式を書くと大変見づらくなりますので、Word文書にしました。

「specific_gravity.doc」をダウンロード

比重と移動距離(x)の関係を表したグラフは続きで・・・・

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "アルキメデスの原理を使って比重を測定する方法"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

アルキメデスの原理を学んだ金塊詐欺集団

アルキメデスが、混ぜ物をした金王冠を王冠を壊すことなく見破った、という話題を何回か続けてきました。巷間言われている「あふれた水の量でわかる」という説は、どうも怪しいと私は思います。このシリーズ、ミニ実験を行う予定なのですが、ちょっとすぐには出来ませんので、後で行うこととして次に進みます。

比重がが倍近く違う金と銀でも、体積の違いをあふれた水の量で測るのは困難です。天秤ばかりまたはさおばかりを使うとうまくいきそうです。

それでも比重が大きい物質では、含有率の測定の精度は粗くなります。

Gw 金に近い比重をもつ物質を使えば、アルキメデスもガリレオもお手上げになります。そんな物質があるのです。タングステン。金の比重が19.3に対してタングステンは19.2。ほとんど同じです。

タングステンを使った詐欺集団が1980年代に現れました。タングステンを饅頭のあんこのようにして外側を金でくるんだのです。これでは蛍光X線分析でも金と判定されてしまいます。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "アルキメデスの原理を学んだ金塊詐欺集団"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

アルキメデスの原理とガリレオ

アルキメデスの原理についてシリーズで取り上げています。第1回のときに271828 さんから教えてもらった板倉聖宣著「僕らはガリレオ」(岩波科学の本)が今日届きました。

Bokug 第1話が「すりかえられた黄金はどれだけか-アルキメデスとガリレオ-」でした。早速読みました。とても面白い。浮力をここまでわかりやすく説明したものを私は知りません。

混ぜ物をされた王冠を見破る話。ここを読んで正直にんまりです。

Cimg2075 この前の記事で書いた、さおばかりを使うと銀の含有率までわかるではないか、ということが書いてあるではないですか。しかも、ガリレオの考察だそうです。

ガリレオさん、またがぜん好きになりましたね。アルキメデスならそう考えたであろう、というのです。超音波本の中にもガリレオさんは登場します。(ちょっとだけですが・・・)

ガリレオのすごいところは、このことを書いた論文のタイトルが「小さなはかり」となっているところです。私はまだ実験を行っていませんが、さおばかりのさおの長さは少なくても1mは必要だろうと考えていました。場合によってはもっと長く。それでも金と銀が浮力によって重さが減る割合をさおの長さに換算すると、短いごくわずかな範囲になります。ガリレオはそのことを考慮して、長さを精密に測る工夫も示しているというのです。ここには書きませんが、ほーなるほどというものです。これから行う実験に即採用ですね、このアイデア。

ただ板倉さんの本を読んでいて、ひとつ間違いに気づきました。(多分・・・)

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "アルキメデスの原理とガリレオ"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

アルキメデスと非破壊検査

アルキメデスが命じられた「王冠を壊さずに混ぜ物がしてあるかどうか調べる」というのは、非破壊検査ですね。

非破壊検査は、壊さずにということが大前提ですから、何らかの間接的な情報から判断します。既知のものとの比較が多くの場合判断基準です。たとえば、位置大きさ形状がわかっているきずからの信号と試験体から得られる信号との比較。

水をあふれさせるにしても、天秤で吊り合わせたまま水に沈めるにしても本物の金と比較する、という手法はまさに非破壊検査そのものです。

目的とする現象(この場合あふれる水の量とか天秤の傾き)が別の要因で左右されることが大きいと、非破壊検査方法としては成立しないことになります。S/N比(シグナルとノイズの比)が小さいということになるからです。そこから見て、あふれる水の量をシグナルとするという方法は前の記事で触れましたが、難しいだろうと思います。

仕事として考えた場合にいちいち同じ重さの金を用意しなければならないのはいかにも面倒です。(貧乏人の発想かな?)

このページにあるようなさおばかりを使えば、純金かどうかの非破壊検査は可能だと思います。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "アルキメデスと非破壊検査"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

アルキメデスがまがい物王冠を見破った方法

アルキメデスの原理は、浮力の原理です。この原理をアルキメデスは、まがい物の王冠を見破る方法を考えて思いついたとされています。

以下Wikipediaからの引用

シラクサの僭主ヒエロンが金細工師に金を渡し、純金の王冠を作らせた。ところが、金細工師は金に混ぜ物をし、王から預かった金の一部を盗んだ、といううわさが広まった。そこでヒエロンはアルキメデスに、王冠を壊さずに混ぜ物がしてあるかどうか調べるように命じた。アルキメデスは困り果てたが、ある日、風呂に入ったところ、水が湯船からあふれるのを見て、その瞬間、アルキメデスの原理のヒントを発見したと言われる。このとき浴場から飛び出たアルキメデスは「ヘウレーカ(ΕΥΡΗΚΑ)、ヘウレーカ」(分かったぞ)と叫びながら裸で走っていったという伝説も残っている。(もっとも、この時代のギリシアでは奴隷が裸で労働していたため、男性が裸でいるのは別に珍しくなかった。)

アルキメデスは金細工師に渡したのと同じ重量の金塊を用意し、金塊と王冠のそれぞれを、ぎりぎりまで水を張った容器に入れた。すると、王冠を入れると、金塊を入れたときよりも多くの水があふれ、金細工師の不正が明らかになった。金細工師の名は知られていないが、その後死刑になったと伝えられる。

この説なんかおかしい。ちょっと突っ込みを入れてみます。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "アルキメデスがまがい物王冠を見破った方法"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

「アルキメデスの原理」はいつ教わる?

今日編集者の方からメールが届いて、「無事編集作業を終了し、本の完成を待つばかりです。」とのことです。超音波本、発売日まであと11日です。

ところで、その本の中の原稿にこんな一文がありました。

アルキメデスが、混ぜ物をした金の王冠を壊すことなく見破った逸話は、中学の理科の時間にアルキメデスの原理とともに教わります。

校正時に、念のため中3になる息子に「アルキメデスの原理は何年のときに教わった?」と聞くと「なにそれ」という反応。えっと驚いて調べてみると、中学では教えていないようです。高校の教科書には出てくるのです。高校の物理は選択科目のようですから、若い人の中にはアルキメデスの原理を聞いたことすらない人がたくさんいると言うことになります。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "「アルキメデスの原理」はいつ教わる?"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

つまようじブリッジ ファイナル 速報

つまようじブリッジコンテストが先ほど終わりました。つまようじと木工用ボンドを使い、総重量100グラム以内、500mmの間に架けるブリッジを作り強さを競います。

Cimg2057 32チームが出場しましたが、最後に登場したチームが300キロの新記録を出しました。優勝者は、日本航空専門学校航空技術工学科3年 磯崎 友也 十良澤 翔 神藤 広樹 のチームです。

高校生のチーム札幌工業高校建築科のチームも高校タイ記録となる130キロの記録を出しました。

会場の様子は続きで・・・。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "つまようじブリッジ ファイナル 速報"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

コロージョン

配管内側のコロージョンです。

Erocor 外観は何の異変もなくても、内側はぼろぼろになっていることがあるのです。美浜原子力発電所の事故が記憶に新しいところです。

こういうものの検査は超音波が得意とするところです。肉厚測定といいます。板の厚さのことを肉厚というのです。だから、「減肉を測定する超音波肉厚測定器」ということになります。別に牛肉の厚さを測るわけでも、ダイエットのための器具でもありません。

最初に現場で聞いたときは違和感がありましたけれど、慣れてしまうと普通に言葉になって出てきます。こんな言い方を、一般向けの書き物に注釈抜きで書くわけにはいきません。大丈夫かなぁ、わたしの「ことば」

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

続きを読む "コロージョン"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

分子構造のCG

執筆最後の追い込みにかかっています。マラソンで言うと38km付近でしょうか。

今度の執筆では、いくつかのミニソフトウエアを作っています。そして、Shadeを使ってCGを作って挿絵にしています。

Sio4 今日は水晶の分子構造を構成するSiO4の四面体をCGにしてみました。こういうのも面白いです。Shadeでレンダリングをしたときには色が付いているのですが、あえてモノトーンにしてみました。

今までばらばらにやってきたことが、執筆の中に生きてきていて、トータルとしてうまくいっているかはまだわかりませんが、ここ12年間ぐらいのまとめにはなっているかもしれません。

にほんブログ村 科学ブログへ←このアイコンをクリックして「科学ブログ村」のページが出てくるとこのブログへの応援1票になります。1日1回よろしく。

| | コメント (2) | トラックバック (0)